恐怖と前世とイカ
RADWIMPSというバンドに『君と羊と青』という曲があるが、それは別に本文と関係はない。
僕は怖がりだ。
これは自他共に認める僕の特徴で、いつも何かにつけて何かを怖がっている。
恐怖の対象は色々だが、ざっと思いつくだけでこれだけある。
・病気全般
・病気に付随する治療全般
・死に関すること
・ゴキ○リ(書くのも嫌だ)
・大きな声
・緊急地震速報
・生牡蠣(若い頃に一度ひどい食あたりを起こしてから怖くなってしまった)
・不気味な絵(昔の精神安定剤のパッケージとか)
・夜の海辺の大きな船
・遠くから見る牛久大仏(強心臓の方は検索してみてください)
とまあ、中にはなんじゃそりゃというものもあるけれど、瞬時にこれだけ思いつくのはちょっと大したものだと自分でも思う。
でも、なぜこれらが怖いのか?と思考を巡らせてみるとなかなか興味深い。
まず病気や死は本能というか怖くない人なんていないと思う。
そしてゴキとか牡蠣は後天的なもので、恐怖を感じるようになったきっかけに覚えがある。
問題は夜の海の大きな船である。
恐怖を感じる理由として、何も思い当たる節がない。まあ夜という時間帯そのものに恐怖性(せい)があるのかもしれないが、僕は夜の街は好きなのでこれでは説明がつかない。
となると、これはもう僕の性質として生まれつき刷り込まれていたとしか思えないのである。
やがて僕は一つの結論に辿り着いた。
僕の前世はイカだったのだ。
海の幸が大好きで海を見るとワクワクするし、なぜか平泳ぎが得意で、それでいて夜の海と船が怖いのだから、きっと僕は夜釣りの船にでも釣られたイカだったのだ。
船の上で手際のいい漁師に一瞬で締められたか、もしくは活きたまま醤油出汁にぶち込まれて沖漬けにでもされたか。
怖いものは多いけど、今世は人間で良かったとつくづく思う。毎日を大切に生きようと、イカきっかけで気づく。
この文章を読んでいる人も、来世イカかもしれないし、こんなの読んでないで人生楽しんだ方が良いですよ。
ほなさいなら。