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中判フィルムカメラの全体像、主要どころまとめ
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よければぜひ覗いてみてください。
では記事の本編です。
この記事は中判フィルムカメラを検討してる人に向けて、全体像が把握できるように書こうと思います。
細かい点は間違ってる部分もあるかもしれませんが、
中判フィルムを検討するにあたりオーバービュー的な役割になれば幸いです。
フィルムの種類とフォーマットと撮影枚数について
ここは知ってる方が多いと思いますので、さらりと行きます。
飛ばしていただいても大丈夫です
中判フィルムはフォーマットによって撮影枚数が変わります。
使うフィルム自体は同じです。
645は4:3のアスペクト比で15枚、
66は正方形で12枚、
67は6:7のアスペクト比で10枚、
69は3:2のアスペクト比で8枚になります。
アスペクト比による印象の違い
意外と言及されることが少ないですが、
普段フルサイズデジタルで撮ると3:2、映像だと16:9で撮られることが多いです。
6:7の利点は縦構図の時に長すぎないことです。
普段デジタルだと特に何も思わないかもですが、3:2だと上や下に空間ができすぎることが多いです。
試しにLightroomで縦構図の写真を5:4や4:3にしてみてください。
安定感が出てまた違った印象になると思います。
なぜ6:7ではなく5:4や4:3なのかって?
それはデジタルカメラのアスペクト比の中に6:7がないことがほとんどで、Lightroomもデフォルトでは6:7は用意されていません。
(GFXなど中判カメラには6:7の設定があったりします)
個人的には6:7、4:3など普段あまり使わないアスペクト比も中判っぽさの一つの要因ではないかと思っており、
中判フィルムカメラを買う大きな理由になってます。
645のカメラ
ここからが本題で、主要なカメラと特徴を紹介していきます。
値段はボディ+フィルムバック+レンズ1本の大体の金額です。
その前に645の特徴をお話しておくと、
・中判フィルムの中では一番多く撮れる
・6:4.5=4:3は珍しい比率ではない
・立体感は35mmフィルムに近いという人もいる
・画質的にはデジタル並みに綺麗
・オートフォーカスがある機種がある
・サイズも中判の中では小さく、個人的にデザインがどれもかっこいい
・基本はアイレベルファインダー
PENTAX645
値段:8万〜10万
大きな特徴はオートフォーカス、露出オートがある点です(ただしPENTAX645N, Niiのみ。無印はマニュアルフォーカスなので3万円くらい安くなる)
後述するCONTAXもオートフォーカスがあり、画質はどちらも良いですがペンタックスの方が中古で見つけやすく安いです。買いやすく売りやすいので中判フィルムがどんな感じか試したい方にはありがたい存在です。
ただしシャッタースピードはCONTAXが有利です。
レンズは標準レンズの75mmの評判がとても良いです。
ファッション系の広告は今でも普通にこのペンタックス675で撮られてたりしてビビります。
CONTAX645
値段:35万〜50万
レアなのでかなり高いです。
その代わりレンズのPlanner80mmは全ての645レンズの中で最高と言う人もおり、
シャッタースピードも1/4000とデジタルと変わらない性能です。
前述の通りオートフォーカスもあるので海外のウェディングフォトグラファーや広告の世界でも使われてます。
Mamiya645
値段:5万円〜7万
オートフォーカスはありませんが、露出オートはあります。
またいくつか世代がありますが、ここでは割愛します。superがつく方が世代が新しく、対応レンズの性能が良いです。
前述の2機種より安いのも良いですね。
ボディよりレンズのセコールC 80mm f1.9が有名かもしれません(特にFOTONEさんのブログが有名です)
海外でも人気の理由はf1.9という中判の中で一番明るいレンズだからです。
(他は意外とf2.8とかf3.5くらいなのでフルサイズ85mm f1.4とかの方がボケる)
描写はしっとりめです。
Fujifilm GA645Zi
値段:10万〜12万
オートフォーカス、オート露出だけじゃなく、
レンズ一体型でフルサイズ換算35mm〜60mmくらいのズームもあります。
ただしf値は4.5〜6.9と暗いです
とてもコンパクトで常に持ち歩ける中判として、海外のフォトグラファー、特にファッション系のフォトグラファーに愛用されているイメージです。
ゼンザブロニカ ETRS
値段:4万
正直あんまりわかってないのですが、
マミヤと似た感じでオートフォーカスはないです。
描写は作例見た感じ、マミヤよりクリアです。
66のゼンザブロニカS2の方が有名かも
66のカメラ
特徴は
・正方形というデジタル世代からすると珍しいフォーマット
・国産二眼レフなど安いものからハッセルブラッドなどハイエンドまでラインナップ豊富
・ウエストレベルファインダーなのでいつもと違った撮影体験
・ギリギリいつも持ち歩ける大きさ
ハッセルブラッド 500C/M
値段:30万〜35万
ローライフレックスと並んで66の王道であり、頂点とされています。
高い解像度かつ機械式の安定性から昔からフォトグラファーに愛されています。
映画をみているようなファインダーで、僕はハッセルのファインダーを見て中判フィルムを買うことを決心しました。
レンズは基本のプラナー80mmが最高です。デジタル顔負けの解像力です。
Rolleiflex
値段:13万〜25万
状態によりだいぶ値段が変わる印象です。
解像度やコントラストはハッセルの方が良い場合が多いですが、状態が良ければ互角なのかもしれません。
ローライコードはローライフレックスの廉価版です。
ローライの魅力は見た目も大きいので、レンズの解像性能は落ちますがローライコードも全然ありです。
レンズ一体型です。
ゼンザブロニカ S2
値段:5万〜6万
和製ハッセルと呼ばれるカメラで、見た目は似てますがこちらの方が大きいです。
レンズがニッコールで描写性能は上記2機種に負けていません。
性能に対してとてもコスパが良いのでおすすめです。
ミノルタオートコード
値段:1万〜3万
国産二眼レフは1万円以下のものも多く、試しに買いやすいです。
その中でも描写が良いものがこれです。
ロッコールレンズは35mmフィルムでも評判が良く、中判の描写の良さを安い金額で感じるならこれだと思います。
67のカメラ
個人的な本命です。
特徴は
・デジタルにあまりない67のアスペクト比
・昔から今でも商業フォトグラファーに使用されるほどの性能
・大きくて重いので常に持ち歩くのは一部の機種を除いて難しい
・デジタル中判を圧倒するセンサー(フィルム)サイズ、そこからくる空気感や描写力
PENTAX67
値段:10万〜20万
バケペンと呼ばれるカメラです。
世界でも人気ですが、濱田英明さんのおかげで日本の方が人気が高い気がします。
105mmのレンズのクリアな描写はたしかに素晴らしい。
ウエストレベルファインダーもありますが、縦構図がかなりやりにくくなるのでアイレベルの方がおすすめです。
普通の一眼レフのデカくなった版の形状なので、昔はスタジオだけでなく外でも使われていたそうです。
値段は新しくて状態が良いと結構高くなります。
Mamiya RB/RZ 67
値段:7万〜12万
RBが機械式、RZが電子式でオート露出があります。
RZの方が新しいので高いですが、オートがあるのと、それ以上に110mmの評判が良くRZを選ぶ人がいます。見た目も現代的です。
一方で機械式で信頼性が高く、安いのでRBを選ぶ人も多いです。
特徴はウエストレベルファインダーですが、フィルムバックを回転させて縦構図も撮りやすいです。
ウエストレベル×縦構図ならマミヤ一択です。
日本人写真家だと市橋織江さんがRZを愛用してます。
レンズは色々あるので調べるのが大変です。RBだと127mmが良さげでした。
ハッセルと並んでスタジオカメラとして世界中で使われていました。今でも愛用者が多いです
描写は645と同じくしっとりめな気がします
Makina67
値段:25万〜30万
コンタックスと同じで珍しいので高くなってます。
一番の特徴はレンジファインダーかつ、薄型で67なのに簡単に持ち出せるところです。
日本だと高橋ヨーコさんや石川直樹さんが使っていることで有名です。
レンズはニッコールで、解像度も高くきれいに写ります。
Mamiya7
値段:30万くらい
RBやRZではなくマミヤ7というのもあります。
希少なため高いです。
レンジファインダーなのが特徴で、レンズ固定式です。
石川直樹さんはこちらも使用してます。
ちなみに66ですがマミヤ6もあります。
69のカメラ
正直このフォーマットはあまり調べてなくて、
フジフィルムのGW690しか知りません。
昔もそれほど機種が多くなかった理由は3:2という比率が35mmフィルム(今のフルサイズデジタルカメラ)と同じだったからだと聞いたことがあります。
意外と小さいので3:2が好きで35mmフィルムよりも高解像かつデジタルではなくフィルムで撮りたい人向けだと思います。
だいぶ長くなりましたが、まとめとして参考になれば幸いです。