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露出計が無いフィルムカメラで写真を撮る方法
写真やアート、作家活動、作品制作についてのメンバーシップをやっています。
よければぜひ覗いてみてください。
では記事の本編です。
露出計がないフィルムカメラ、露出計が壊れたフィルムカメラは比較的安く買うことができます(一部例外あり)
僕はオリンパスのフィルムカメラOM-1の露出計が壊れてるやつを3000円で買いました。
また露出計はいつか壊れるものなので、露出の感覚を身につけておくと色々楽です。
毎回アプリで測ったりするのもめんどいですしね。
とはいっても感覚で覚える必要はなく、暗記で大体撮れます。
しかも暗記といっても4つだけです。
僕は2B ChannelというYouTubeチャンネルで知ったのですが、
自分なりに実践してアレンジしてシンプルにしたものを共有できればと思います。
全体像
露出はパターンに分けられます。
大別すると4パターンで、覚える必要があるのは実質2パターンです。
晴れの太陽の下: f11 SS1/250 ISO400
曇りや晴れの日の日陰: f5.6 1/250 ISO 400
昼の室内、暗い日陰: f5.6 1/60 ISO400
夜の室内や光があるところ、夕方日が落ちかけ以降: f2.8 1/30 ISO400
上記の4パターン、注意するのは2か3か、くらいです。
ISOは400に固定されていることに気づいた方もいると思います。
またf5.6やSS1/250など共通の数字も多いことに気づいた方もいると思います。
意外と覚えること少ないなと思った方、勘の良いガキは好きです。
1と4はとてもわかりやすいですね。昼が一番明るく、夜が一番暗い。太陽の明るさや夜の暗さは世界共通です。
2と3だけ少し感覚を身につける必要はあるかもしれません。ただ迷ったら3で撮れば外さないです。
フィルムは迷ったら明るく撮るべし
露出の計算
「f値変えたいんだけど?」「ISO400以外のフィルムは使えないの?」と思われるかもしれませんが、
その場合は1段上げる、下げるという考え方を知っていれば大丈夫です。
f11のところをf4にしたかったら、
f11→f8→f5.6→f4の3段明るくしてるので、
シャッタースピードを上げるかISOを下げるかで調整します。
3段分なのでSSを1/250→1/500→1/1000と2段下げ、ISOを400→200と1段下げれば良いです。
つまり
f値はf1.4→f2→f2.8→f4→f5.6→f8→f11→f16
という風に上がります。1段上がるごとに光の量が半分になっていきます。
f1.4→f1.8は1段ではなく半段上がってます(暗くなってます)
シャッタースピードは1/1000→1/500→1/250→1/125→1/60→1/30...
のように半分になりながら下がっていきます。
1段下がるごとに光の量は倍になります。
f値と同じく1/250→1/200は半段下がって(明るくなって)ます
ISOは
50→100→200→400→800→1600...
のように倍になって上がっていきます。1段上がるごとに光の量は倍になります。
ISO160は...もうわかりますよね?
このように調節には
ISOが100なら400→200→100の2段下がってるからf値を2段明るくしてf5.6→f4→f2.8にする、
と考えれば大丈夫です
1. 晴れの太陽の下
晴れの日に直射日光が当たってるところを撮るなら
f11, SS 1/250, ISO400の露出です。
空はもっと明るいので空をメインに撮りたかったらf16、もしくはSS1/500で撮ってください。
スキー場では雪で反射して光が多いので同じくf16で良いです。
ただf11で撮っても1段明るいくらいなら現像で戻せるので難しかったら晴れたらいつでもf11で大丈夫です。
2. 曇りや晴れの日の日陰
これと次の3の見分け方が一番難しいです。
ただし最初は見分けが難しいだけで、考えるのは
シャッタースピードが1/250か1/60かの二択です。
(f5.6, ISO400と仮定した場合)
フィルムは露出オーバーに強いので、迷ったら3のf5.6 SS 1/60 ISO400の方で撮ってください。
以下この露出のシチュエーションを列挙します。
なんとなく感覚を掴んでもらえると。
曇りの屋外
晴れの屋外での日陰
晴れの朝の7時くらいの日が出てきた頃
室内の日が当たる場所
明るい晴れの夕方
3. 昼の室内、暗い日陰
こちらはポートレートで一番良い露出だと言われています。
(f5.6 SS 1/250, ISO400)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/135266536/picture_pc_4c6163fcb36babb2632b48a4b0aec43c.png?width=1200)
以下例です
昼の室内、光が直接届かないところ
曇りの朝、夕方
晴れでも周りに光が回ってない暗い日陰
日が沈む少し前
4. 夜
最後は簡単です。簡単ですが僕がたまに間違えるとしたら、3の露出だと思ってたら実は4だった、というパターンです。
フィルムは迷ったら明るく撮るべし、という法則に則って、昼の室内や夕方暗めで迷ったらf2.8 SS1/30 ISO400の露出で撮りましょう。
特に室内は昼でも光から離れると思ったより暗いです。
夜は部屋の電気は世界どこでもこの露出です。
夜の屋外でも店の明かりが当たっていたり、蛍光灯の明かりが当たってたらこの露出で大丈夫です。
夜は光から離れたらf1.4 SS1/30 ISO400などできるだけ明るく撮りましょう
例
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/135267838/picture_pc_ad280af183ffa0cecfcdcd28a6ef5563.png?width=1200)
こちらの写真は4つの露出を含んでます。
iPhoneが優秀なので全て写ってますが、
フィルムなら2のf5.6 SS1/250 ISO400の露出で撮って靴のある当たりは暗くて写ってないか、
3のf5.6 SS1/60 ISO400の露出で撮って空が白飛びしてるかもしれません。
まず空は1のf11 SS1/250 ISO400が適正です。
光が差し込んでいるところは2のf5.6 SS1/250 ISO400です。
日陰になってる部分は大体3のf5.6 1/60 ISO400で、
奥のドアや靴があるあたりは4のf2.8 1/30 ISO400が適正露出(この写真ではだいぶアンダー)です。
もう数字もこの記事読んだだけで覚えてきたのではないでしょうか?
あとは慣れなので、参考になれば幸いです。