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【配信コラム】#EDDIEのかく語りき 第35回/ピックアップ映画『まる』/#AppleTV最前線/#あなたの好きなシャマラン映画

みなさん、こんにちは、こんばんは。

前回配信から2週間。僕は風邪をひいてしまいました。
先週では丸一日声すら出なかったほど。そして咳が止まらない状態で、病院には行ったもののまだ改善はしておらず…ただの風邪っぽいんですけど、病院に行ってからさらに咳がひどくなっている気がします。

ひとまず映画のことを語るなら『ウォーリアー』ですね。
日本で新作として公開された当時は限定公開だったらしく、多くの方々がほぼ配信でしか観ることができなかった幻の名作。
僕が初めて観たのが2年前ぐらいにU-NEXTだったと思うんですけど、まさか劇場リバイバルをやってくれるとは。
その時でもFilmarks4.8点つけてたぐらいハマっていましたが、劇場スクリーンだと興奮も3割増ぐらいでしょうか。

もうクライマックスとか涙で前が見えませんでしたもん。兄弟の避けられない戦い、しかも色々と訳ありで兄弟もの・家族ものって僕の好きな要素が詰め込まれてるんですよね。
ファイトスタイルが対照的ってのもわかりやすくていいですし、それぞれの生活の境遇も全然違っていて、しかも兄弟が割と最後の方まで面と向かって対峙するタイミングがなかったりして、クライマックスに向かうにつれてこっちのボルテージ最高潮なわけですよ。
みなさん観ましたか?一応1週間限定上映とかだったみたいですが、まだ上映されているところもあるみたいですね。
都内だとシネマート新宿、ほかイオンシネマ川口、イオンシネマ海老名、イオンシネマ高崎とか全国13館。九州の方だと、福岡はイオンシネマ福岡とイオンシネマ大野城でやってますね。熊本とか佐賀でもやってますね。
もしチャンスがあるようであれば、劇場で観ていただきたい傑作です。

#EDDIEのかく語りき 第35回トークテーマ

2024年10月20日(日)22時〜𝕏のスペースで配信した「#EDDIEのかく語りき」第35回目のトークテーマについてまとめていきます。
細かい話は配信の方で語っていますので、アーカイブを聴いていただけると幸いです。


①EDDIEのピックアップ映画/映画『まる』

◆『まる』

「かもめ食堂」「彼らが本気で編むときは、」の荻上直子が監督・脚本を手がけ、堂本剛が27年ぶりに映画単独主演を務めた奇想天外なドラマ。

美大を卒業したもののアートで成功できず、人気現代美術家のアシスタントとして働く沢田。独立する気力さえも失い、言われたことを淡々とこなすだけの日々を過ごしていた。そんなある日、彼は通勤途中の雨の坂道で自転車事故に遭い、右腕にケガをしたために職を失ってしまう。部屋に帰ると、床には1匹の蟻がいた。その蟻に導かれるように描いた○(まる)が知らぬ間にSNSで拡散され、彼は正体不明のアーティスト「さわだ」として一躍有名人に。社会現象を巻き起こして誰もが知る存在となる「さわだ」だったが、徐々に○にとらわれ始め……。

沢田の隣人で売れない漫画家の横山を綾野剛、沢田と同じく美術家のアシスタントとして働く矢島を吉岡里帆、コンビニ店員・モーを森崎ウィン、ギャラリーオーナーの若草萌子を小林聡美が演じる。堂本が「.ENDRECHERI./堂本剛」として音楽を担当。

映画.comより

まさしく堂本剛らしい堂本剛のための映画でしたね。
荻上直子監督が彼に当て書きしたというのも納得。彼女とプロデューサーの方から約2年かけて出演をオファーし続けたというのですから、形にしたいという想いはきっとホンモノだったのでしょう。

人によっては緩急のない穏やかな時間で進行していく物語に退屈さを覚える人もいるかもしれませんが、堂本剛という人物を長年追いかけている人からすれば、まるでそのままの堂本剛の演技を堪能できた贅沢な時間だったと言えるのではないでしょうか。
映画の出演だけに絞って遡ってみると、国分太一とのW主演『ファンタスティポ』や『ラッシュ プライドと友情』の主人公の1人ニキ・ラウダの吹替担当、そして2017〜2018年の『銀魂』2作品の高杉晋助役での出演程度で、単独主演に限れば1997年の『金田一少年の事件簿 上海魚人伝説』から実に27年ぶりなんですよね。

自分の学生時代・青春時代は堂本剛ならびにKinKi Kidsとともにあったと言っても過言ではないぐらいで、いまだに実写版金田一少年といえば堂本剛です。原作漫画・アニメも知っていて、オリジナルキャラとは雰囲気全然違うんですが、堂本剛の金田一一は紛れもないオンリーワンの金田一一なんですよね。
ソロ活動時も追いかけていました。カラオケでは堂本剛名義の『街』は必ず歌うほど大好きな曲で、本作では主題歌としてMovie Versionとしてアレンジされて披露されて嬉しかったですね。ENDLICHERI☆ENDLICHERIの『ソメイヨシノ』をはじめとして、大学時代はカラオケに行く機会も多かったので、彼の楽曲はアルバム曲までしっかりと網羅していたぐらいです。

でも、彼はソロ活動するまでに色々な葛藤・悩みがあったと思うんです。
2003年にはパニック障害にも見舞われ、2017年には突発性難聴を患うなど、かなり厳しい経験をしています。それでもKinKi Kidsとしてあり続ける2人は支持し続けたいですし、堂本光一にも彼のアイデンティティを大事に思ってもらって支えてもらっているんだろうなと思うと、改めてコンビ愛というのを感じてKinKi Kidsが好きになるんですよね。

映画の話とは脱線してしまいましたが、こんな彼の辿ってきた葛藤を表現したのがこの映画だと思うんです。
その場しのぎの”まる”を描いたことをきっかけに世間に沢田という人物が注目されるにつれ、沢田という人物のアイデンティティがわからなくなる…果たして本当の自分とは何者なのか。世間が追い求める沢田は本当の自分なのか、という具合ですね。

ここではネタバレは踏まないようにレビューしようと思うので、映画の登場人物1人にスポットを当てるとすると吉岡里帆演じる矢島という存在がわかりやすいでしょう。
彼女は堂本剛演じる沢田と同じアトリエでアシスタントとして勤務しており、美大卒ながら淡々と雇い主の言いなりになる沢田を見かねて「ガッカリだ」と言い放つわけです。ただ、彼女自身はじゃあその美術で見返すぐらいに努力をしているかというとそうではなく、弱者をこき使って私腹を肥やす裕福な人たちに向けた抗議活動に勤しむようになるわけです。いやいや、努力の方向性が違うだろうと。だけど、彼女の中では世の中を変えないことにはどんなに自分が頑張ったことで活躍できる土壌がないと判断したのかもしれません。だから沢田のように毎日同じ日々の繰り返しのような生活を送る才能ある美術家に対し、何も行動を起こさないことに苛立ってしまったのでしょう。

美術の話に限らずですが、やはり何事も行動なしには何も生まれないわけです。たまたまミラクルが起きてブレイクしたとしても、それは続かないわけなので、自分の人生を彩り豊かにするには自分で選択し行動するしかないんですよね。

正直、モノの評価なんて数値化できないものであれば、結局のところ主観でしかないわけです。本作のラストで、美術の世界でちょっと偉そうな人がある絵を眺めて評価するわけですが、その後に「寿司」について斜めな話をしているわけですよ。 自分たちが「美味い寿司とはこうあるべきだ」とどんなに首を垂れたとて、人が求めるのはそんなもんだよ、という痛切な皮肉に感じた絶妙なラストでした。

②11月期待の新作映画

隔週第3日曜日の恒例である、「来月の注目新作映画」についてまとめていきます。
本コーナーはリスナー参加型で実施しており、まずは私が観ようと思っている次月の注目新作映画を紹介していきます。
その間にリスナーの方々にコメントをいただきながら、次月にどんな映画を観るかの参考になるような時間にできればと考えているコーナーです。
私の趣味嗜好だけでなく、リスナーさんからの注目映画を教えてもらうことで、「そんな映画があったんだ!」「それ面白そう!」とかの発見になれば嬉しいと考えて設けています。

【EDDIEの11月公開の注目新作映画】

●『ヴェノム ザ・ラストダンス』/2024年11月1日公開

トム・ハーディ主演で、スパイダーマンの宿敵としても知られるマーベルコミックのダークヒーロー、ヴェノムの活躍を描いた人気シリーズの第3作。

ジャーナリストのエディ・ブロックに地球外生命体シンビオートが寄生したことで生まれたヴェノムは、強靭で真っ黒な肉体と鋭い牙を武器に、長くのびる舌で人を喰らう恐るべき存在でありながらも、エディと一心同体となって強敵カーネイジを倒し、世界の危機を救った。エディとヴェノムは深い信頼関係で結ばれたバディとなり、見事なチームワークで敵を倒していく。そんな彼らは、シンビオートを極秘に研究する施設に侵入したことで特殊部隊に追われる羽目になってしまい、さらには新たな脅威が地球外から飛来する。

シリーズ過去2作で脚本や製作を務めてきたケリー・マーセルが、今作でも原案、脚本、製作を務めたほか、自らメガホンもとり、映画監督デビューを果たした。共演はキウェテル・イジョフォー、ジュノー・テンプル、リス・エバンス、前作から引き続きの登場となるスティーブン・グレアムら。

映画.comより

【見どころ/期待するところ】
今回ヴェノムシリーズの完結編と目される第3作。前作『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』やSSU作品『モービウス』のポストクレジットでの一連のシーンにどのように落とし前をつけてくれるか、今後のSSUを占う意味でもとても重要な役割を果たす必要があると考えられます。
また、11月1日公開予定ですが、一部劇場で先行上映予定、池袋グランドシネマサンシャインでは24日深夜に最速上映が行われます。

●『十一人の賊軍』/2024年11月1日公開

江戸幕府から明治政府へと政権が移りかわる中で起こった戊辰戦争を背景に、11人の罪人たちが藩の命令により決死の任に就く姿を描いた時代劇アクション。「日本侠客伝」「仁義なき戦い」シリーズなどで知られる名脚本家の笠原和夫が残した幻のプロットを、「孤狼の血」「碁盤斬り」の白石和彌が監督、山田孝之と仲野太賀が主演を務めて映画化した。

1868年、江戸幕府最後の将軍・徳川慶喜を擁する旧幕府軍と、薩摩藩・長州藩を中心とする新政府軍(官軍)の間で争われた戊辰戦争。そのさなか、新政府軍と対立する奥羽越列藩同盟に加わっていた新発田藩(現在の新潟県新発田市)で繰り広げられた、同盟への裏切りのエピソードをもとに、捕らえられていた11人の罪人が、新発田藩の命運を握る、ある砦を守る任に就き、壮絶な戦いに身を投じる姿を描く。

山田孝之が、妻を寝取られた怒りから新発田藩士を殺害して罪人となり、砦を守り抜けば無罪放免の条件で決死隊として戦場に駆り出される駕籠かき人足の政(まさ)を演じ、仲野太賀は、新発田の地を守るため罪人たちと共に戦場に赴く剣術道場の道場主・鷲尾兵士郎役を務める。彼らとともに決死隊となる罪人たちを尾上右近、鞘師里保、佐久本宝、千原せいじ、岡山天音、松浦祐也、一ノ瀬颯、小柳亮太、本山力が演じ、そのほかにも野村周平、音尾琢真、玉木宏、阿部サダヲら豪華キャストが共演。

映画.comより

【見どころ/期待するところ】
直近で『碁盤斬り』で時代劇を撮ったばかりの白石和彌監督が、『日本侠客伝』『仁義なき戦い』シリーズなどで知られる名脚本家・笠原和夫が残した幻のプロットを映画化するとのこと。155分の長尺ですが、戊辰戦争を題材にした時代劇ということで、江戸〜明治への激動の移り変わりをどのように名優たちを演出しているかに注目したいですね。

●『STRANGERS』/2024年11月2日公開

さまざまな甘い罠や不安が取り巻く現代社会の中で、自分を見失っていくひとりの女性を描いた心理サスペンススリラー。

婚約者の浮気を知った直子は、不思議な魅力をもった同僚の山口紗季に導かれてマッチングアプリを始める。アプリを通じてさまざまな男と出会い、お金を受け取りながら、かりそめのデートを繰り返す直子は、日に日に派手になっていく。 自分自身の姿形が次第に山口に似てきていることに気づき動揺するも、やめることができない直子。そうすることで不安も取り除かれていると錯覚する彼女は、次第に自分を見失っていき、さらなる不安の渦に沈んでいく。

「夜明けまでバス停で」「鯨の骨」などの大西礼芳が主人公の直子を演じ、「スパイの妻」「偶然と想像」などで活躍する玄理が直子を魅了する女性・山口を演じた。監督は、短編「午後3時の悪魔」が札幌国際短編映画祭など国内外の映画祭で上映されて注目され、これが長編デビュー作となる池田健太。

映画.comより

【見どころ/期待するところ】
黒沢清監督が「現代ホラーのスタンダード」だと絶賛しているらしいサスペンススリラー。これは単純に佐藤玲が出演しているのでキャスト目的ですが、結構不穏な雰囲気を纏う予告編がなかなか面白そうです。

●『レッド・ワン』/2024年11月8日公開

「ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングル」「ジュマンジ ネクスト・レベル」のドウェイン・ジョンソンとジェイク・カスダン監督が再タッグを組んだアクションアドベンチャーコメディ。何者かに誘拐されたサンタクロースを救うため、心優しいマッチョなサンタ護衛隊長と、サンタの存在を信じない賞金稼ぎが手を組み、世界をまたにかけて奮闘する姿を描く。

クリスマス・イブの前夜、コードネーム「レッド・ワン」ことサンタクロースが何者かに誘拐された。サンタクロース護衛隊長のカラムは、世界一の追跡者にして賞金稼ぎのジャックと手を組み、サンタ救出のために世界中を飛び回ることに。しかし彼らの前に立ちはだかる誘拐犯は、サンタの力を利用して、ある恐ろしい計画を企てていた。

カラム役をドウェイン・ジョンソン、ジャック役を「キャプテン・アメリカ」「アベンジャーズ」シリーズのクリス・エバンスが担当。レッド・ワンことサンタクロースは「セッション」のJ・K・シモンズが演じた。そのほか「チャーリーズ・エンジェル」シリーズのルーシー・リューらが共演。

映画.comより

【見どころ/期待するところ】
昨今、大作ハリウッド映画の公開が減っているところで、ザ・ハリウッド大作感のあるアクションコメディです。もちろんロック様ことドウェイン・ジョンソン主演というのが動機ではありますが、そこにクリス・エヴァンスが共演するということで、この2人がどんな化学反応を見せてくれるか見ものです。

●『本心』/2024年11月8日公開

「月」「舟を編む」の石井裕也監督が池松壮亮を主演に迎え、平野啓一郎の同名小説を原作にデジタル化社会の功罪を鋭く描写したヒューマンミステリー。

工場で働く石川朔也は、同居する母・秋子から「大切な話をしたい」という電話を受けて帰宅を急ぐが、豪雨で氾濫する川べりに立つ母を助けようと川に飛び込んで昏睡状態に陥ってしまう。1年後に目を覚ました彼は、母が“自由死”を選択して他界したことを知る。勤務先の工場はロボット化の影響で閉鎖しており、朔也は激変した世界に戸惑いながらも、カメラを搭載したゴーグルを装着して遠く離れた依頼主の指示通りに動く「リアル・アバター」の仕事に就く。ある日、仮想空間上に任意の“人間”をつくる技術「VF(バーチャル・フィギュア)」の存在を知った朔也は、母の本心を知るため、開発者の野崎に母を作ってほしいと依頼。その一方で、母の親友だったという三好が台風被害で避難所生活を送っていると知り、母のVFも交えて一緒に暮らすことになるが……。

田中裕子が朔也の母役で生身とVFの2役に挑み、三吉彩花、妻夫木聡、綾野剛、田中泯、水上恒司、仲野太賀と実力派キャストが共演。

映画.comより

【見どころ/期待するところ】
似たような設定で先月配信オンリーだった石川慶監督の某作品とテーマが類似しているような気がしますが、バーチャル・フィギュアと呼ばれるクローン人間的な役を田中裕子が演じるというのにワクワクしかしません。さらに主要キャストが主演・池松壮亮、妻夫木聡、水上恒司と福岡出身キャストなのも自分としてはポイントが高いです。

●『ロボット・ドリームズ』/2024年11月8日公開

「ブランカニエベス」で知られるスペインのパブロ・ベルヘル監督が初めて手がけた長編アニメーション映画。アメリカの作家サラ・バロンによる同名グラフィックノベルを原作に、擬人化された動物たちが暮らす1980年代ニューヨークで犬とロボットが織りなす友情を、セリフやナレーションなしで描く。

ニューヨーク、マンハッタン。深い孤独を抱えるドッグは自分の友人にするためにロボットを作り、友情を深めていく。夏になるとドッグとロボットは海水浴へ出かけるが、ロボットが錆びついて動けなくなってしまう。どうにかロボットを修理しようとするドッグだったが、海水浴場はロボットを置いたままシーズンオフで閉鎖され、2人は離ればなれになってしまう。

2024年・第96回アカデミー賞で長編アニメーション賞にノミネート。

映画.comより

【見どころ/期待するところ】
試写会組の感想が軒並み絶賛の嵐な印象。僕自身は年間通してアニメ映画は数えるほどしか観ていませんが、2024年はアニメ映画と相性が良く年ベス級の作品にも出会えているので、本作でも年ベス級の傑作を期待。アカデミー長編アニメーション賞ノミネート作品ということもあり、観ないわけにはいきません。

●『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』/2024年11月15日公開

古代ローマを舞台に、皇帝の後継者争いの陰謀に巻き込まれ、剣闘士(グラディエーター)として苛烈な戦いに身を投じる男の姿を描いたスペクタクルアクション「グラディエーター」。巨匠リドリー・スコットが監督を手がけ、アカデミー賞で作品賞や主演男優賞など5部門を受賞した同作の24年ぶりとなる続編。

将軍アカシウス率いるローマ帝国軍の侵攻により、愛する妻を殺された男ルシアス。すべてを失い、アカシウスへの復讐を胸に誓う彼は、マクリヌスという謎の男と出会う。ルシアスの心のなかで燃え盛る怒りに目をつけたマクリヌスの導きによって、ルシアスはローマへと赴き、マクリヌスが所有する剣闘士となり、力のみが物を言うコロセウムで待ち受ける戦いへと踏み出していく。

今作の主人公となるルシアスは、ラッセル・クロウが演じた前作の主人公マキシマスの息子という設定。そのルシアス役を、「aftersun アフターサン」でアカデミー賞にノミネートされたポール・メスカルが演じた。そのほかデンゼル・ワシントン、ペドロ・パスカル、前作から続投のコニー・ニールセンらが共演。リドリー・スコットが前作に続いて監督を務め、脚本は「ナポレオン」「ゲティ家の身代金」のデビッド・スカルパが担当。

映画.comより

【見どころ/期待するところ】
先日1作目『グラディエーター』がリバイバル上映し、アーリーレビューが絶賛に染まっているその2作目。ちょうど前作を観たばかりということもあり、その後の物語で市政がどのように変わっているのか/変わっていないのか、次はどのようなスケールあるアクションを見せてくれるかが楽しみです。

●『六人の嘘つきな大学生』/2024年11月22日公開

浅倉秋成による大ヒットミステリー小説を映画化した密室サスペンス。

人気エンタテインメント企業の新卒採用で最終選考に残った6人の就活生。「6人でチームを作り、1カ月後のグループディスカッションに臨む」という課題を与えられた彼らは、全員での内定獲得を目指して万全の準備で選考の日を迎えるが、急な課題の変更が通達される。6人の中で勝ち残るのは1人だけで、その1人は彼ら自身で決めるというのだ。戸惑う彼らに追い打ちをかけるかのように、6通の怪しい封筒が見つかる。その中には「詐欺師」「犯罪者」「人殺し」など6人それぞれを告発する衝撃的な内容が記されていた。やがて会議室という密室で、6人の本当の姿が次々と暴かれていく。

洞察力に優れた主人公・嶌衣織を浜辺美波、まっすぐな性格でムードメーカーとなる波多野祥吾を赤楚衛二、冷静で的確なリーダーシップをとる九賀蒼太を佐野勇斗、語学力と人脈に自信を持つ矢代つばさを山下美月、口数が少なく分析力に優れた森久保公彦を倉悠貴、スポーツマンでボランティアサークルの代表を務める袴田亮を西垣匠が演じた。「キサラギ」「シティーハンター」の佐藤祐市が監督を務め、テレビドラマ「毒島ゆり子のせきらら日記」の矢島弘一が脚本を担当。

映画.comより

【見どころ/期待するところ】
大好きなビジネスドラマ系映画で割と楽しみにしています。テーマが就活で、しかも周りを陥れていくサスペンスというジャンルなので、主要キャストの演技力が試されます。序盤に裏切り者がすぐ分かるようなガッカリ演出でないことを祈るばかりです。

●『アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師』/2024年11月22日公開

「カメラを止めるな!」の上田慎一郎監督が、2016年の韓国ドラマ「元カレは天才詐欺師 38師機動隊」を原作に、真面目な公務員と天才詐欺師が手を組んで脱税王から10億円を奪い取るべく奮闘する姿を活写したクライムドラマ。

税務署に勤める真面目な公務員・熊沢二郎は、天才詐欺師・氷室マコトの巧妙な詐欺に引っかかり大金を騙し取られてしまう。刑事である親友の助けで氷室を探し出す熊沢だったが、氷室は熊沢に対し、ある提案をする。それは熊沢が追っている権力者を詐欺にはめ、その権力者が脱税した10億円を徴収するから、そのかわりに自分を見逃してほしいというものだった。熊沢は犯罪の片棒を担ぐことに戸惑いながらも、自身のある復讐のため、氷室と組むことを決意。2人はクセ者ぞろいのメンバーによる詐欺師集団「アングリースクワッド」を結成し、壮大な税金徴収ミッションに挑む。

主人公の税務署職員・熊沢を内野聖陽、天才詐欺師・氷室を岡田将生が演じ、川栄李奈、森川葵、後藤剛範、上川周作、真矢ミキ、鈴木聖奈が共演。上田監督とテレビドラマ「相棒」シリーズなどの岩下悠子が共同で脚本を手がけた。

映画.comより

【見どころ/期待するところ】
上田慎一郎監督の最新作。まだまだ『カメラを止めるな!』の印象が強く、新しいヒット作を作ってほしいもの。しかも今回はこれまでに増してキャストが豪華な商業映画ということで、上田監督としてもここでしっかりと爪痕を残したいところでしょう。クセ者詐欺集団ということで、『カメラを止めるな!』のような演出マジックで観客を笑いの渦に巻き込むことができるか。

●『ふたりで終わらせる IT ENDS WITH US』/2024年11月22日公開

アメリカの作家コリーン・フーバーが自身の体験をもとに執筆し、全世界で発行部数1000万部を記録するベストセラーとなった恋愛小説「イット・エンズ・ウィズ・アス ふたりで終わらせる」を映画化。

理想のフラワーショップを開くという夢を実現すべく、ボストンにやってきた若い女性リリー。そこで彼女はクールでセクシーな脳神経外科医のライルと知り合い、情熱的な恋に落ちる。幸せな日々を過ごす2人だったが、彼らはそれぞれ過去に秘密を抱えていた。リリーに対するライルの愛は次第に望まぬ方向へと加速していき、それによってリリーは、自身のうちに封じていた過去のある記憶を呼び覚ます。自分の信じる未来を手にするため、リリーは過去の自分自身と向き合い、ある決意を胸にする。

人気ドラマ「ゴシップガール」や映画「ロスト・バケーション」などで知られるブレイク・ライブリーが主人公リリーを演じたほか、プロデューサーも務めた。「ファイブ・フィート・アパート」のジャスティン・バルドーニがメガホンをとり、ライル役として出演もしている。

映画.comより

【見どころ/期待するところ】
これは時間があれば観たいかなぐらいですが、ブレイク・ライブリーで現代に生きる最高の美女の1人だと思うんですね。過去の主演作『アデライン』となんとなく設定も似通っているので、配信待ちでもいいかなぁという気持ちはありつつも、美女は大画面で拝みたいという邪な気持ちでの期待です。

●『ブリッツ ロンドン大空襲』/2024年11月22日配信開始

第二次世界大戦下のロンドン。9歳のジョージは母リタの計らいで、爆撃から逃れるため田舎へと疎開させられる。ジョージはそれに抗って家族の元に戻ろうと決意し、リタが彼を捜す中、故郷を目指して壮大で危険な旅に出る。
「それでも夜は明ける」でアカデミー賞を受賞したスティーヴ・マックィーンが製作、監督、脚本を手掛け、主演は『ブルックリン』『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』のシアーシャ・ローナンと、新人のエリオット・ヘファーナンです。

【見どころ/期待するところ】
残念ながら劇場公開の予定はありませんが、イギリスで実際に起きた「ザ・ブリッツ」という稲妻のような大空襲をテーマにしたスケールの大きそうな戦争映画をAppleTV+で。シアーシャ・ローナンは推し俳優の1人なので、きっと外れることはないだろうという謎の安心感もあります。

●『正体』/2024年11月29日公開

染井為人の同名ベストセラー小説を、横浜流星の主演、「新聞記者」「余命10年」の藤井道人監督のメガホンで映画化したサスペンスドラマ。

日本中を震撼させた凶悪な殺人事件を起こして逮捕され、死刑判決を受けた鏑木慶一が脱走した。鏑木を追う刑事の又貫征吾は、逃走を続ける鏑木が潜伏先で出会った人々を取り調べる。しかし彼らが語る鏑木は、それぞれがまったく別人のような人物像だった。さまざまな場所で潜伏生活を送り、姿や顔を変えながら、間一髪の逃走を繰り返す鏑木。やがて彼が必死に逃亡を続ける真の目的が明らかになり……。

これまでも「ヴィレッジ」や「パレード」で藤井監督とタッグを組んできた横浜が、姿を変えて逃亡を続ける鏑木を熱演。鏑木が日本各地の潜伏先で出会う人々を吉岡里帆、森本慎太郎、山田杏奈が演じ、山田孝之が鏑木を追う刑事の又貫に扮した。

映画.comより

【見どころ/期待するところ】
随分前から『正体』の主演俳優は誰だ!?と後ろ姿だけを見せるプロモーションで宣伝の力の入れようを感じましたが、案の定予想通りの横浜流星主演(横浜流星は好きなので彼に対する批判ではありません)。もうこれだけ劇場で予告も見せて巻き込んだんだから面白くないとダメだろうって気持ちで観ます。ただ、最近の藤井道人監督の映画作品はあまりハマっていないんですよね…。

●『雨の中の慾情』/2024年11月29日公開

「さがす」「岬の兄妹」の片山慎三が監督・脚本を手がけ、漫画家・つげ義春の同名短編を独創性あふれるラブストーリーとして映画化。ほぼ全編台湾でロケを敢行し、2人の男と1人の女の切なくも激しい性愛と情愛を描き出す。

貧しい北町に住む売れない漫画家の義男は、アパート経営のほかに怪しい商売をしている大家の尾弥次から、自称小説家の伊守とともに引っ越しの手伝いに駆り出される。そこで離婚したばかりの福子と出会った義男は艶めかしい魅力をたたえた彼女にひかれるが、彼女にはすでに恋人がいる様子。伊守は自作の小説を掲載するため、裕福な南町で流行っているPR誌を真似て北町のPR誌を企画し、義男がその広告営業を手伝うことに。やがて福子と伊守が義男の家に転がり込んできて、3人の奇妙な共同生活が始まる。

義男を成田凌、福子を中村映里子、伊守を森田剛が演じた。「ドライブ・マイ・カー」の脚本家でドラマ「ガンニバル」でも片山監督と組んだ大江崇允が脚本協力。2024年・第37回東京国際映画祭コンペティション部門出品。

映画.comより

【見どころ/期待するところ】
もうこれは『さがす』『岬の兄妹』の片山慎三監督の最新作だというのだけが動機です。成田凌だけでなく、映画の森田剛がめっちゃ好きな自分としては期待しかないです。ラブストーリーとありますが多少は人間の汚いところや社会のダメな部分を見せてくるんじゃないかなとも予想しています。

●『ザ・バイクライダーズ』/2024年11月29日公開

アメリカの写真家ダニー・ライアンが1965~73年にかけてのシカゴのバイクライダーの日常をとらえた同名写真集にインスパイアされた作品で、伝説的モーターサイクルクラブの栄枯盛衰を、「エルヴィス」のオースティン・バトラーと「ヴェノム」シリーズのトム・ハーディの共演で描いた。

1965年、シカゴ。不良とは無縁の日々を送っていたキャシーは、ケンカ早くて無口なバイク乗りベニーと出会って5週間で結婚を決める。ベニーは地元の荒くれ者たちを束ねるジョニーの側近でありながら群れることを嫌い、狂気的な一面を持っていた。やがてジョニーの一味は「ヴァンダルズ」というモーターサイクルクラブに発展し、各地に支部ができるほど急速に拡大していく。その結果、クラブ内の治安は悪化し、敵対クラブとの抗争も勃発。暴力とバイクに明け暮れるベニーの危うさにキャシーが不安を覚えるなか、ヴァンダルズで最悪の事態が起こる。

「最後の決闘裁判」のジョディ・カマーがストーリーテラーとなるキャシー役を務め、バトラーがベニー、ハーディがジョニーを演じた。監督・脚本は「MUD マッド」「ラビング 愛という名前のふたり」のジェフ・ニコルズ。

映画.comより

【見どころ/期待するところ】
あまり注目されていなさそうなのであえてピックアップしたのは、トム・ハーディが出演しているから。『ヴェノム』に続いての出演作ですが、オースティン・バトラーとの共演、さらにはジョディ・カマーとキャストが目をひくバイクを題材にしたストーリーです。

【リスナーさんの11月公開の注目新作映画】

●『アイミタガイ』/2024年11月1日公開

作家・中條ていの連作短編集「アイミタガイ」を黒木華主演で映画化し、親友を失った女性を中心に思いがけない出会いが連鎖していく様子を描いた群像劇。

ウェディングプランナーとして働く梓は、親友・叶海が亡くなったことを知る。恋人・澄人との結婚に踏み出せずにいる梓は、生前の叶海と交わしていたトーク画面に変わらずメッセージを送り続ける。同じ頃、叶海の両親である朋子と優作のもとに、とある児童養護施設から娘宛のカードが届く。そして遺品のスマホには、溜まっていたメッセージの存在を知らせる新たな通知が入る。一方、金婚式を担当することになった梓は、叔母の紹介でピアノ演奏を依頼しに行ったこみちの家で、中学時代の叶海との記憶をよみがえらせる。

梓の恋人・澄人を中村蒼、亡き親友・叶海を藤間爽子が演じ、草笛光子、田口トモロヲ、西田尚美が共演。「台風家族」の市井昌秀が脚本の骨組みをつくり、2020年に他界した佐々部清監督が温めていた企画をもとに、「彼女が好きなものは」の草野翔吾監督がメガホンをとった。

映画.comより

【見どころ/期待するところ】
試写会を外してしまった作品ですが、生死というナイーブな題材を扱っており、主演が黒木華ということで表現の面でとても楽しみにしています。最近少し好きになってきた中村蒼も主要キャラである主人公の恋人役ということで楽しみです。

●『DOG DAYS 君といつまでも』/2024年11月1日公開

孤独を抱える人々と愛らしい犬たちの偶然の出会いが起こす奇跡を描いた韓国発の群像ドラマ。

不動産会社で働くミンサンは自宅1階を動物病院「DOG DAYS」に貸し出しているが、彼自身は犬嫌いなため、動物病院の院長ジニョンと口論が絶えない。ある時、ジニョンともめていた彼は、DOG DAYSの利用者で有名建築家のミンソにたしなめられる。仕事でリゾート開発に関わっているミンサンは、ジニョンにミンソを紹介してもらおうと、ジニョンが助けた保護犬のチワワを預かることに。ミンソは散歩中に倒れてフレンチブルドッグの愛犬ワンダを見失ってしまい、居合わせた配達員ジヌが捜索を手伝う。その頃、作曲家ソニョンとジョンアの夫妻の養子となったばかりの少女ジユは、迷い犬と出会う。一方、恋人スジョンの留守中にゴールデンレトリバーのスティングを預かっていたヒョンが、DOG DAYSに大慌てでスティングを担ぎ込む。そこへ、スジョンの元恋人ダニエルが現れ……。

「ミナリ」のユン・ヨジョンが建築家ミンソ、「コンフィデンシャル」シリーズのユ・ヘジンが動物病院の家主ミンサンを演じ、「シュリ」のキム・ユンジン、「ビニールハウス」のキム・ソヒョンが共演。

映画.comより

●『ルート29』/2024年11月8日公開

長編デビュー作「こちらあみ子」で第27回新藤兼人賞金賞を受賞するなど高く評価された森井勇佑監督が綾瀬はるかを主演に迎え、詩人・中尾太一の詩集「ルート29、解放」にインスピレーションを受けた独創的なストーリーで撮りあげたロードムービー。

他人と必要以上のコミュニケーションを取ることができない孤独な女性・のり子は、鳥取の町で清掃員として働いている。ある日、彼女は仕事で訪れた病院の入院患者・理映子から「娘のハルを連れてきてほしい」と頼まれ、何かに突き動かされるように姫路へと向かう。やがて見つけたハルは風変わりな女の子で、初対面ののり子に「トンボ」というあだ名をつける。のり子とハルは姫路と鳥取を結ぶ国道29号線を進むなかで、さまざまな人たちと出会いながら互いの絆を深め、からっぽだったのり子の心は喜びや悲しみの感情で満たされていく。

「こちらあみ子」で主演を務め鮮烈な印象を残した大沢一菜がハルを演じた。

映画.comより

【見どころ/期待するところ】
東京国際映画祭にも出品されている本作。正直、綾瀬はるかはあまり好きではないんですが、『こちらあみ子』で脚光を浴びた監督の最新作、しかも同じ子役が出演しており、自分の好きなロードムービーということで期待しています。

●『ドリーム・シナリオ』/2024年11月22日公開

ニコラス・ケイジが主演を務め、平凡な大学教授がなぜか大勢の人々の夢に現れたことから思わぬ事態に陥っていく姿を描いたスリラー映画。

大学教授のポール・マシューズは、ごく普通の生活を送っていた。ある日、何百万人もの夢の中にポールが一斉に現れたことから、彼は一躍有名人となる。メディアからも注目を集め、夢だった本の出版まで持ちかけられて有頂天のポールだったが、ある日を境に夢の中のポールがさまざまな悪事を働くようになり、現実世界のポールまで大炎上してしまう。自分自身は何もしていないのに人気絶頂を迎えたかと思えば、一転して嫌われ者になったポールだったが……。

共演は「アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル」のジュリアンヌ・ニコルソン、「スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団」のマイケル・セラ。「ミッドサマー」のアリ・アスターが製作に名を連ね、「シック・オブ・マイセルフ」のクリストファー・ボルグリが監督・脚本を手がけた。

映画.comより

【見どころ/期待するところ】
ニコラス・ケイジ主演作品ということで外せません。しかもケイジが人々の夢に現れるスリラーということで、その設定がシュールすぎて既にツボ。アリ・アスター監督の作品はあまり相性は良くありませんが、今回ニコラス・ケイジへ期待を全ベットして臨みたいと思います。

●『地獄でも大丈夫』/2024年11月23日公開

いじめに悩むナミとソヌは、クラスメイトの修学旅行中に自殺を図るが断念する。ふたりはいじめのリーダーだったチェリンに復讐を試みるが、再会した彼女は改心して別人のようになっていた。ふたりは、改心のきっかけになった宗教団体で過ごすことになるが……

ポン・ジュノらを輩出した韓国映画アカデミーの新鋭、イム・オジョン監督の長編デビューを飾るガールズムービー。自殺を図るほどのいじめを受けた少女たちが、いじめのリーダーに復讐を計画する。出演はオ・ウリ、パン・ヒョリン、チョン・イジュら若手俳優が主要3役を務める他、『イカゲーム』のパク・ソンフンなど、実力派俳優が脇を固める。

映画ナタリーより

③AppleTV最前線

今回のAppleTV最前線では、近日配信予定のドラマと今回の特集に合わせてM・ナイト・シャマラン監督・製作のAppleオリジナルドラマをご紹介します。

■ドラマ『ビフォア』/2024年10月25日配信開始

児童精神科医のイーライ(ビリー・クリスタル)は、妻のリン(ジュディス・ライト)を失ってから失意の中にいた。そんなある日、玄関のドアノブが揺れているのを見たイーライがドアを開けると、少年が表の玄関ドアに爪で文字を書いていた。少年の手は血だらけだった。

イーライは「ご両親が心配している」と話すが、少年は口を閉ざしたまま。調べると少年はどうやら里子だったようで、今の里親は「前の里親は手に負えない」と話していた。少年の名前はノアで、幻覚に悩まされ、度重なる退学処分を受けているなど問題が多い子供だった。しかし、イーライはノアが書いた”小屋”の絵が自分で持っている写真と同じことに気づき、自分を見つけたのには理由があると感じ始める。

ドラマノートより

■ドラマ『ジャスティス・シーカー』/2024年10月30日配信開始

バスを乗っ取ろうとした3人の強盗が、逃走前に射殺された。車内にいた目撃者は全員、「フードの男に救われた」と証言し、事件の捜査が進むとともにヒーローと犯罪者の線引きは難しくなっていく。

主演はアナ・ポルボローサ、ミシェル・ジェネール、Pablo Molinero、ホセ・マヌエル・ポガ。ダビド・ビクトリが監督し、ジョルディ・バジェホと共に脚本を担当。ビクトリ、バジェホと、アンショ・ロドリゲスが製作総指揮。「モナーク:レガシー・オブ・モンスターズ」を手がけたLegendary Televisionが、スペインのプロダクションEspotlightとともに製作。

アイアリより

■ドラマ『サーヴァント ターナー家の子守』全4シーズン配信中

生後13週間の息子の死から6週間後、フィラデルフィアで暮らすドロシーとショーンのターナー夫妻は、ベビーシッターのリアンを雇い、赤ちゃん人形ジェリコの世話をしてもらっていた。ドロシーは悲しみに暮れ、人形を本当の子供であると信じていたのだ。そんなある日、人形に異変が起こる

2019年から配信されているアメリカ合衆国のテレビドラマシリーズ。M・ナイト・シャマラン、ダニエル・サックハイムらが監督を務め、脚本をトニー・バスギャロップが担当した。出演はローレン・アンブローズ、トビー・ケベル、ネル・タイガー・フリー、ルパート・グリントなど。

Wikipediaより引用

いや、本当にシャマランの良さの全てが詰まっているのがこのドラマです。
正直シーズン2やシーズン3は若干中だるみを感じる部分もあるんですが、それでも1話あたり30分前後でサクッと観られるエピソードなので、一気に観られます。
特にシーズン1の第1話のラストは衝撃的すぎてもう初見から5年ぐらい経ってますが、まだ忘れられませんもん。

スリラーとしての出来の良さはもちろん、撮影や音楽の使い方が一級品で、観始めたら止まらなくなる大傑作。
主人公夫婦はある日突然生後間もない我が子を亡くしてしまい、妻のショックを最小限に止めようと新生児人形(リボーンドール)をセラピーとして育てているという不可思議な状況下から始まります。
さらに狂っているのは、人形相手にも関わらず妻がベビーシッターを雇っちゃうんですね。でもそのベビーシッターが来てから家の中が徐々におかしくなっていく、というストーリー。
このベビーシッター役が少し前に映画『オーメン ザ・ファースト』で映画好きが話題にしていたネル・タイガー・フリー。ホラー映えする血液の通ってなさそうな冷たい美女という雰囲気が抜群に作品の求心力を上げていると言えます。
あとは、妻の弟役でよくターナー家に出入りするのが『ハリー・ポッター』シリーズのロン役でお馴染みのルパート・グリントですね。過去にはEDDIE賞でも助演男優賞を受賞しているぐらい存在感が強いキャラクターです。

このドラマで注目してほしいのは料理の数々の撮影です。これ絶対わざとなんですけど、気持ち悪い効果音とかも重ねてくるので絶妙に料理が不味そうにしか見えないんですね。でも、主人公夫婦の夫リアンの職業は料理人・フードコーディネーターみたいな役なんですよ。
たまに何作ってんだ?と常人にはわからない謎の料理を作り出したりするので、そのあたりも注目して観ていただきたいです。

おすすめしておきながら、序盤からシーズン2や3で中だるみとか言ってしまったんですが、シーズン4がこれまた最高傑作スリラー級に面白いです。
シーズンが進むにつれて、家族の境遇が変わってきたり、ベビーシッターのリアンの存在感が増してきたり、新キャラ登場したり、でもほとんどはターナー家の自宅で話が展開されるので、場面が限られていながら4シーズンも保たせるってのは本当にすごいことだと思います。
とんでもなく超能力な展開・演出もあるので、そういうの好きな人にもぜひ観ていただきたいAppleTV+の代表作の一つです。スリラーではこのドラマが一番におすすめとして挙がってくると思います。

④「#あなたの好きなシャマラン映画」特集

さて、今回のメイン企画「#あなたの好きなシャマラン映画」特集です。
まずは映画監督M・ナイト・シャマランについて簡単にご紹介しましょう。

■M・ナイト・シャマラン/M. Night Shyamalan
誕生日:1970年8月6日
出身地:インド/ポンディチェリー
<プロフィール紹介>
インド東海岸ポンディシェリ出身。幼い頃に一家で米ペンシルベニア州フィラデルフィアに移住する。8歳の頃から8ミリカメラを手にし、やがてスティーブン・スピルバーグを師と仰ぐようになり、ニューヨーク大学の映画学科に進学。1992年の卒業制作作品が批評的に成功を収め、監督・脚本を手がけた「翼のない天使」(98・日本劇場未公開)で劇場映画デビューを飾る。
99年、ブルース・ウィリス主演の「シックス・センス」は世界的に大ヒットを記録し、アカデミー賞では作品賞、監督賞、脚本賞を含む6部門にノミネートされる。以降、ウィリスと再タッグを組んだ「アンブレイカブル」(00)をはじめ、「サイン」(02)、「ヴィレッジ」(04)と衝撃的な結末が話題を呼ぶ作品を次々と発表する。
2000年代後半からは、最低映画の祭典ゴールデン・ラズベリー賞の常連となるなど低迷ぎみだったが、15年の原点回帰ともいえるホラー「ヴィジット」で勢いを取り戻すと、続く「スプリット」(17)完全復活を果たした。
TVシリーズ「ウェイワード・パインズ」(15~16)では制作総指揮・監督を務める。

映画.comより

【映画賞受賞・ノミネート歴/M・ナイト・シャマラン】
<アカデミー賞>
■第72回 アカデミー賞(2000年)
ノミネート 監督賞 シックス・センス
ノミネート 脚本賞 シックス・センス
<ゴールデングローブ賞>
■第57回 ゴールデングローブ賞(2000年)
ノミネート 最優秀脚本賞 シックス・センス

映画.comより

まずは企画のきっかけとなったシャマラン監督最新作『トラップ』のご紹介です!

■映画『トラップ』/2024年10月25日公開

M・ナイト・シャマランが監督・脚本を手がけるサスペンススリラー。一見、愛情深い父親でありながら、実は凶悪な殺人鬼だという男を追い詰めるべく、警察が巨大ライブ会場に罠を仕掛ける。

クーパーは溺愛する娘ライリーのため、彼女が夢中になっている世界的歌手レディ・レイブンが出演するアリーナライブのプラチナチケットを手に入れる。クーパーとともに会場に到着したライリーは最高の席に大感激の様子だったが、クーパーはある異変に気づく。会場には異常な数の監視カメラが設置され、警察官たちが会場内外に続々と集まっているのだ。クーパーは口の軽いスタッフから、指名手配中の切り裂き魔についてのタレコミがあり、警察がライブというトラップを仕組んだという情報を聞き出す。しかし優しい父親にしか見えないクーパーこそが、その残忍な殺人鬼だった。

「パール・ハーバー」「オッペンハイマー」のジョシュ・ハートネットがクーパーを演じ、「女神の見えざる手」のアリソン・ピルが共演。

映画.comより

さて、ここからは投票の集計結果の発表です。
今回、Xで「#あなたの好きなシャマラン映画」というタグを作って募集をしたところ、合計74投稿をいただきました。みなさんありがとうございました!
1作品これぞというシャマラン映画を選出いただいた作品には3点、順位をつけて複数作品を選出いただいた場合は1位の作品に2点、2位以下に1点ずつ、複数の好きなシャマラン映画を順不同で選出いただいた作品にはそれぞれに1点とポイントを割り振ってランキングを作ってみました。
では、ランキングを発表していきます!

■10位『ハプニング』/7点

「シックス・センス」「サイン」のM・ナイト・シャマラン監督が、何の前触れもなく突然起こった人類滅亡の危機をサスペンスフルに描いたパニック大作。ある日突然全米全土からミツバチの姿が消えたのを皮切りに人々が次々と倒れていく異常現象が発生。フィラデルフィアの高校教師エリオットは妻や友人の娘を守るために見えない脅威からの逃避行を続けるが……。出演はマーク・ウォールバーグ、ズーイー・デシャネル、ジョン・レグイザモら。

■9位『レディ・イン・ザ・ウォーター』/12点

「シックス・センス」「サイン」のM・ナイト・シャマラン監督によるファンタジー。掃除や壊れた設備の修理などをし、静かに淡々とした日々を過ごしていたアパートの管理人のクリーブランドは、ある日、プールの下の通路でストーリーという名前の女性を見つける。彼女は精霊で、恐ろしい怪物に追われており、アパートのプールに身を潜めていたのだった……。主演はポール・ジアマッティとブライス・ダラス・ハワード。

■8位『スプリット』/14点

「シックス・センス」「ヴィジット」のM・ナイト・シャマランが、ジェームズ・マカボイを主演に迎えてメガホンを取ったサイコスリラー。見知らぬ男に拉致され、密室に閉じ込められた女子高校生3人組は、監禁場所で神経質な雰囲気を漂わせた男を目にする。男が部屋から立ち去り、必死に脱出方法を思案している最中、ドアの外から男と女が会話する声を耳にした3人は助けを求めて声を上げるが、そこに現れたのは、女性の服に身を包み、女性のような口調で話す先ほどの男だった。男には23もの人格があり、9歳の少年やエレガントな女性など、ひとりの体の中で人格が激しく入れ替わっていく。そして、そんな男に24番目の人格が現れ……。マカボイが多重人格の男を演じ、シャマランの前作「ヴィジット」に続き、「パラノーマル・アクティビティ」「インシディアス」など人気ホラー作品を手がけるジェイソン・ブラムが製作を務める。

■7位『ヴィジット』/15点

「シックス・センス」「サイン」のM・ナイト・シャマラン監督が、「パラノーマル・アクティビティ」「インシディアス」といった人気ホラー作品を手がけるプロデューサーのジェイソン・ブラムと初タッグを組んだスリラー。休暇を利用して祖父母の待つペンシルバニア州メインビルへとやってきた姉妹は、優しい祖父と料理上手な祖母に迎えられ、田舎町での穏やかな1週間を過ごすことに。祖父母からは、完璧な時間を過ごすためにも「楽しい時間を過ごすこと」「好きなものは遠慮なく食べること」「夜9時半以降は部屋から絶対に出ないこと」という3つの約束を守るように言い渡される。しかし、夜9時半を過ぎると家の中には異様な気配が漂い、不気味な物音が響き渡る。恐怖を覚えた2人は、開けてはいけないと言われた部屋のドアを開けてしまうが……。

■同率5位『ミスター・ガラス』/18点

M・ナイト・シャマラン監督がブルース・ウィリス&サミュエル・L・ジャクソン共演で送り出した「アンブレイカブル」のその後を描いたサスペンススリラー。同じくシャマラン監督作でジェームズ・マカボイ主演の「スプリット」とも世界観を共有する。フィラデルフィアのとある施設に、それぞれ特殊な能力を持つ3人の男が集められる。不死身の肉体と悪を感知する力を持つデヴィッド、24人もの人格を持つ多重人格者ケヴィン、驚くべきIQの高さと生涯で94回も骨折した壊れやすい肉体を持つミスター・ガラス。彼らの共通点は、自分が人間を超える存在だと信じていること。精神科医ステイプルは、すべて彼らの妄想であることを証明するべく、禁断の研究に手を染めるが……。「アンブレイカブル」でデヴィッドを演じたウィリス、ミスター・ガラスを演じたジャクソン、「スプリット」でケヴィンを演じたマカボイが同役を続投。

■同率5位『サイン』/18点

妻の事故死により信仰を失った元牧師グラハムが2人の子供と弟メリルと暮らす農場で、怪現象が発生。とうもろこし畑に一夜にして巨大な図形=ミステリー・サークルが出現したのだ。いったい誰の仕業なのか。監督は「シックス・センス」、「アンブレイカブル」のシャマラン。ミステリー・サークルは「X-ファイル」でもおなじみの実在の怪現象。直径20メートルにも及ぶ巨大な幾何学図形が畑などに出現するもので原因は不明。

■4位『オールド』/26点

「シックス・センス」「スプリット」のM・ナイト・シャマラン監督が、異常なスピードで時間が流れ、急速に年老いていくという不可解な現象に見舞われた一家の恐怖とサバイバルを描いたスリラー。人里離れた美しいビーチに、バカンスを過ごすためやってきた複数の家族。それぞれが楽しいひと時を過ごしていたが、そのうちのひとりの母親が、姿が見えなくなった息子を探しはじめた。ビーチにいるほかの家族にも、息子の行方を尋ねる母親。そんな彼女の前に、「僕はここにいるよ」と息子が姿を現す。しかし、6歳の少年だった息子は、少し目を離したすきに青年へと急成長していた。やがて彼らは、それぞれが急速に年老いていくことに気づく。ビーチにいた人々はすぐにその場を離れようとするが、なぜか意識を失ってしまうなど脱出することができず……。主人公一家の父親役をガエル・ガルシア・ベルナルが演じ、「ファントム・スレッド」のビッキー・クリーブス、「ジョジョ・ラビット」のトーマシン・マッケンジー、「ジュマンジ」シリーズのアレックス・ウルフらが共演する。

◆3位『アンブレイカブル』/33点

「シックス・センス」の監督M・ナイト・シャマランと主演ブルース・ウィリスが再タッグを組んだSFサスペンス。フィラデルフィアで乗客・乗員131人が死亡する悲惨な列車事故が発生し、警備員のデビッドだけが奇跡的に無傷で生き残った。そんな彼の元に、イライジャと名乗る人物から不審な手紙が届く。コミックギャラリーのオーナーであるイライジャは生まれつき骨形成不全症という難病を抱え、これまでの人生で数え切れないほど骨折を繰り返してきた。彼は自分とは対極に位置する頑強な人間が存在すると考えており、デビッドこそが不滅の肉体を持つ“アンブレイカブル”であると確信していた。デビッドはイライジャの話を一蹴しながらも、思い当たる節がいくつもあることに気づく。イライジャ役に「パルプ・フィクション」のサミュエル・L・ジャクソン。2016年には本作と同じ世界を舞台に描いた続編的作品「スプリット」、2019年にはさらにその続編「ミスター・ガラス」が製作された。

◆2位『ヴィレッジ』/36点

「サイン」のM・ナイト・シャマラン監督の最新作。1897年、米ペンシルバニアの小さな村。村の周囲を取り囲む森には恐ろしい存在がいるため、村人が森に入ることはタブーとされていた。だが、村で皮を剥いだ動物の死骸が発見され、誰かがタブーを破ったのではないかという疑惑が持ち上がる。ロン・ハワード監督の実娘ブライス・ダラス・ハワードがヒロイン役。撮影はコーエン兄弟監督作の常連ロジャー・ディーキンスが担当。

👑1位『シックス・センス』/44点

死者の姿が見える少年と彼を担当する小児精神科医の交流を衝撃的な展開で描き、M・ナイト・シャマラン監督の出世作となったサスペンススリラー。これまで多くの子どもたちを救ってきた小児精神科医マルコム。ある夜、10年前に担当した患者ビンセントがマルコムの自宅を襲撃し、彼を銃撃した後に自ら命を絶つ。完治したはずのビンセントを救えなかったことは、マルコムの心に大きな影を落とした。1年後、マルコムは8歳の少年コールのカウンセリングを担当することに。コールは誰にも言えない秘密を抱えており、周囲に心を閉ざしていた。2人は交流を続けるうちに心を通わせていき、ついにコールはマルコムに秘密を打ち明ける。なんとコールは、死者の姿が見えるというのだった。精神科医マルコムをブルース・ウィリスが演じ、少年コール役を務めたハーレイ・ジョエル・オスメントはアカデミー助演男優賞にノミネートされ、天才子役として名をはせた。

◆まとめ

配信コラムは以上です。

M・ナイト・シャマラン監督の作品でランキングを作ってみましたが、1位は誰もが予想する驚きのない結果だと思います。ただ、2位以下はまたタイミングを変えてやってみると結果は変わるでしょうね。
王道をあえて外しがちな映画好きの皆さんの投稿のおかげもあってか、それなりに得票が割れて予想し難い結果になったと感じました。

さて、次回配信は11月3日(日)の文化の日。どんな特集をするかはまた考えますが、それまでにまずは風邪を治し、声を平常通りの運行にしないといけないですね。
今回の配信もところどころ咳き込んだり、声が変だったりもしますが、下記にアーカイブを残しておきますので、リアルタイムで聴けなかった方は是非とも聴いてください。

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