みなさん、こんにちは、こんばんは。
暑い日々が続きますねぇ。暑すぎて溶けてしまいそうです。
映画関連の話題でいうと、映画『バービー』が公開されて、SNS界隈では賛否巻き起こっています。作品の是非は置いといて、このように話題になるのは少なからず良いことだと思いますが、残念ながら興業にはつながっていないようで残念です。
とはいえ、まだ公開されたばかりですし、今後の動向にも注目ですね。
2023年8月6日(日)22時〜Twitter(X)のスペースで配信した「#EDDIEのかく語りき」第8回目のトークテーマについてまとめていきます。
細かい話は配信の方で語っていますので、アーカイブを聴いていただけると幸いです。
❶AppleTV+最前線/ドラマ『ハイジャック』『クラウデッド・ルーム』
◆ドラマ『ハイジャック』
この映画の面白さは、航空機をハイジャックされてからの7時間を、ドラマ『24 -TWENTY FOUR-』のようにリアルタイム進行で見せる緊張感と疾走感にあります。
イドリス・エルバ演じる主人公のサムは交渉のプロ。彼がテロリストたちを前にしても、怯まずに冷静に状況を判断して交渉を進めます。
1話1話次から次に想定外の出来事が起きていく模様は実に見応えがあります。
AppleTV+の高品質なオリジナル作品の中でも、割と入りやすい作品です。AppleTV+が気になっている人がいれば、まずはこの作品を導入として観ていってはいかがでしょうか。
以下のTwitter(X)の投稿に、『ハイジャック』の各話短評をツリーにして掲載しています。
◆ドラマ『クラウデッド・ルーム』
MCU『スパイダーマン』シリーズでお馴染みのトム・ホランドが主演のサスペンススリラー。共演にアマンダ・セイフライド、エミー・ロッサム、サッシャ・レインと中堅から若手の実力派女優も名を連ねており、キャストを見るだけでも価値ある作品です。
トム・ホランド演じる主人公のダニー・サリバンが、仲間の銃撃を庇って逮捕されるところからこの物語は始まります。
彼は何を隠しているのか、なぜそこまでして庇うのか。その真相が謎のまま話が進んでいきながらも、物語の大きな転換点となる第6話から全貌がわかってくる構成が見事です。
実話をもとにした某有名小説が原作となっており、メディアの情報発信や第1話から原作はオープニングで明かされるので、ネタバレにはならないと思いますが、一応ここでは言及を避けます。
トム・ホランドの演技の新境地が試されるドラマ。是非ともご覧ください。
<以下、原作に触れているためご注意ください>
以下のTwitter(X)の投稿に、『クラウデッド・ルーム』の各話短評をツリーにして掲載しています。
❷7月のピックアップ映画/『658km、陽子の旅』
次に「7月のピックアップ映画」のコーナーです。
今回取り上げる作品は『658km、陽子の旅』という邦画です。
主人公の陽子を演じるのは菊地凛子。ハリウッドでも活躍する大女優は、上映館の限られた小規模作品でキャリアベスト級の演技を見せてくれました。
もともとキャリアウーマンや高官など、”できる女”のイメージが強い彼女が演じたのはコミュ障の42歳独身女性。仕事も私生活も人と接することはほとんどなく、人間とコミュニケーションをとることが極端に苦手な性格です。
この作品では、陽子、いや菊地凛子がそんな性格だと信じ込ませるには十分なぐらい作り込まれており、作品としてもそんな彼女が自分の殻を打ち破り成長していく模様に自然と応援したくなる構成になっているのはお見事でした。
僕の中でも2023年の年間ベスト級の映画であり、大きく心を動かされました。
③#一人二役以上おすすめ映画 特集
Twitterにて、「#一人二役以上おすすめ映画」特集ということで、タグ付きツイートを募集しました。
AppleTV+オリジナルドラマで、トム・ホランド主演『クラウデッド・ルーム』の配信が最終話を迎えたのを記念に、この特集を考えた次第です。
◆一人二役の歴史について
まずは、一人二役の映画の歴史を調べてみました。
「世界で最も古い一人二役が登場した映画は?」と気になって調べてみたのですが、インターネットでは全然引っかかりません。
色々と探っていて出てきたのが1898年のフランス短編サイレント映画『幾つもの頭を持つ男』です。原題は”Un homme de têtes”、英題は”The Four Troublesome Heads”というそうです。
1900年にも突入していない中で、なんと頭が3つ!?
どんな撮影をしているんでしょうか。動画を観ると、若干首元あたりが透明になっていて、そのあたりにカラクリがありそうですね。
それにしても当時の人たちはこの映像を見せられてどう思ったのでしょうか?絶対驚きますよね。
ジョルジュ・メリエスが監督・主演した作品で、その驚くべき撮影方法は”多重露光”と言います。撮影技法に詳しい人だったら知っているかもしれませんが、1コマの中に複数の画像を写し込むことで為せる技だそうです。
これを一人二役と呼べるかは別として、フィルム上に写された対象物を多重露光する技法を使用した最初の作品。
ほかに一人二役の映画で古い作品を探してみると、『大自然の凱歌』が出てきました。1936年のアメリカ映画で、原題は”Come And Get It”です。
フランセス・ファーマーがヒロインを演じており、かつて捨てた恋人と、20年後に会ったその娘の一人二役。
配信がないので気軽に観ることはできませんが、DVDはAmazonなどで購入できるようなのでいずれ観てみようと思います。
◆CGを使っていない一人二役映画
今回Twitterのハッシュタグ企画でたくさんの方が投稿をしてくれましたが、現代ではCGIを使えば簡単に一人二役を同じ画面上に出演させることができます。
では、CGIの使えなかった時代はどうやっていたのでしょうか。
その代表格として挙げられるのが『戦慄の絆』でしょう。
2023年4月には、Amazonプライムでリメイク版のドラマ『戦慄の絆』が配信開始されましたが、オリジナル版は奇才デビッド・クローネンバーグの語り継がれる傑作映画。主人公のエリオット&ビバリーのマントル兄弟を、ジェレミー・アイアンズが一人二役で演じています。
ちなみにこんな動画がYouTubeに上がっていました。
撮影監督であるピーター・サシツキーによる解説動画です。
スプリット・スクリーンという手法だそうで、同じシーンを2回撮影するんですね。1回目の撮影ではジェレミーを右側に配置し、2回目では左側に配置させるという。そして、2枚のフィルムを切り取って、真ん中でくっつけることで、この奇想天外なシーンが出来上がるわけです。
先ほど紹介した『幾つもの頭を持つ男』も同じ仕掛けで編集しているのです。
今でこそ、フィルムで映画を撮影するような人は当然のように知っているかもしれませんが、これを初めてやった人ってかなりのアイデア力ですよね。
こんなふうに歴史を紐解いていくのもとても楽しいです。
では次からは「#一人二役以上おすすめ映画」で実際に投稿してもらった映画の中から、特に気になるものを厳選してお届けしましょう。
◆マーズアタック!
◆めまい(1958)
◆クラウド・アトラス
◆寝ても覚めても
◆ポゼッション(1980)
◆レジェンド 狂気の美学
◆サスペリア(2018)
◆アス
◆イブの三つの顔(1957)
◆暗殺のオペラ
◆ふたりのベロニカ
◆フレディ/エディ
◆マッシブ・タレント
◆レイジング・ケイン
一旦、こんなところでしょうか。
本当はたくさんたくさん投稿をしてもらっていたので、もっと紹介したかったのですが、さすがに長くなりすぎるのでここいらで止めておきます。
ただ、色んな一人二役以上映画があるんだなと、眺めているだけでもワクワク楽しくなってくるので、気になる方はTwitter(X)で「#一人二役以上おすすめ映画」で検索してみてください!
◆まとめ
以上、「#EDDIEのかく語りき」配信第8回のトークテーマについて、ざっくりとまとめました。
詳細な話は以下のTwitterスペースのアーカイブにて語っておりますので、お時間ある方は是非ともお聴きくださいませ。