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【配信コラム】#EDDIEのかく語りき 第36回/ピックアップ映画『トラップ』『STRANGERS』/#AppleTV最前線/#あなたの好きなトム・ハーディ映画

みなさん、こんにちは、こんばんは。

まず映画とは関係ないですが、横浜DeNAベイスターズ日本一おめでとうございます!!!
セ・リーグではベイスターズ、パ・リーグではホークスのファンである自分としては推しチーム同士の日本シリーズ対決ということで、少々複雑な気持ちで試合の行方を見守っていましたが、ベイスターズの猛攻が始まると興奮している自分がいました。ということで今回のベイスターズの日本一は心から嬉しいし、祝福の気持ちでいっぱいです。
とはいえ地元福岡の僕としてはホークスも好きであることは変わらないので、来年再びリベンジをしてもらえたらと思います。

さて、前回配信以降では、10月23日にX相互のSAKAさんと地上波秋ドラマに関する配信スペースを実施しました。

『海に眠るダイヤモンド』や『あのクズを殴ってやりたいんだ』など、話題作が目白押しですが、視聴の参考にでも聴いていただけますと幸いです。

あとは10月27日には定期的に開催している映画を観て街ぶらをする「#映画好き大食ブラザーズ」の日でした。この日は立川シネマシティで映画『トラップ』を鑑賞し、その後立川の爆盛り店「PiaPia」にて大盛りスパゲティを堪能しました。

映画『トラップ』については後ほどピックアップ映画にて触れていきます。

続きまして、僕も映画好きアカウントとして活動(?)し始めてはや5年ほどでしょうか。決してシネフィルでもインフルエンサーでもありませんが、初めて自分で応募するタイプでない招待されるタイプの試写会のお声がかかりました。
この度はカルチュアルライフさんありがとうございました。

現地にお伺いする試写会は時間や仕事の都合上参加が難しかったのですが、今回はオンライン試写会とDVDを送ってもらうタイプと選択肢が色々とあったので、オンライン試写会にて協力させていただきました。
鑑賞した作品はルーマニア映画の『おんどりの鳴く前に』です。

ルーマニア・モルドヴァ地方の静かな村の中年警察官イリエ。野心を失い鬱屈とした日々を送っている彼の願いは、果樹園を営みながら、ひっそりと第2の人生を送ること。しかし平和なはずの村で惨殺死体が見つかったことをきっかけに、イリエは美しい村の闇を次々と目の当たりにすることになる。正義感を手放した警察官がたどり着く、衝撃の結末とは―。

カルチュアルライフ配給実績一覧より

上記のXの投稿は公開日を誤ってしまっておりますが、正確には2025年1月24日(金)公開でございます。ルーマニア映画という稀有な作品でもありますので、ぜひご興味ある方は劇場にて。

そして、劇場公開から1周年が経過して横浜のジャック&ベティにて再上映が決定した『女優は泣かない』。昨年の僕の年間ベスト1位の作品でもありましたが、今回劇場で3回目の鑑賞に行ってまいりました。
▼下記は昨年1回目鑑賞時の感想

▼ジャック&ベティでの鑑賞後

オープニングトーク最後の話題は東京国際映画祭、通称TIFFですね。
といっても僕は全然TIFFには参戦しておらず、11月3日に有楽町よみうりホールで上映されたペドロ・アルモドバル監督最新作『ザ・ルーム・ネクスト・ドア(原題)』だけを観てきました。
▼鑑賞後の感想はこちら

ペドロ・アルモドバル監督作品は網羅しているというほど観ていないのですが、『パラレル・マザーズ』が年ベス級にハマったこともあり、最新作をいち早く観られるということで、本作だけ前のめりでTIFFにて参戦してきた次第です。本当に笑えるシーンも多く、会場全体が一体感を持った感覚もあり、日本で再び新作映画として上映されるとなったら絶対に観に行こうと思っております。

#EDDIEのかく語りき 第36回トークテーマ

2024年11月3日(日)22時〜𝕏のスペースで配信した「#EDDIEのかく語りき」第36回目のトークテーマについてまとめていきます。
細かい話は配信の方で語っていますので、アーカイブを聴いていただけると幸いです。


①AppleTV最前線

今回のAppleTV最前線では、近日配信予定のドラマをご紹介します。

【近日配信の新作】

■ドラマ『バッド・シスターズ』シーズン2/2024年11月13日配信開始

『バッド・シスターズ』シリーズが、2024年11月13日に Apple TV+でシーズン2として帰ってくる。シャロン・ホーガンが手掛けたこのダークでサスペンスフルなコメディは、両親の早すぎる死後に交わされた契約によって結ばれるガーヴィー姉妹を描く。シャロン・ホーガン、アンヌ=マリー・ダフ、エヴァ・バースティスル、サラ・グリーン、イヴ・ヒューソンが再出演し、痛烈なユーモアと複雑な筋書きが交錯するこのシリーズで、「バッド・シスターズ」は 、ミステリーを帯びた家族の物語がお好きな方必見のシリーズとなっている。
常にお互いを気遣うという約束で結ばれたガーヴィー姉妹は、日常生活のドラマと深く埋もれた家族の秘密の間を行き来する。シーズン2は前作の続きで、姉妹のぎくしゃくした関係を探りながら、姉妹の過去にまつわる新たに不穏な要素を明らかにしていく。辛辣なユーモアと意外なひねりを織り交ぜた同作は、あらゆる決断が予測不可能な結末をもたらしかねない物語に視聴者を引き込む。エヴァ・ガーベイ(シャロン・ホーガン)が家族をまとめようとする一方で、ベッカ(イヴ・ヒューソン)とビビ(サラ・グリーン)は、すべてをひっくり返しかねない道徳的ジレンマに直面する。
同作は、ダークなコメディや、サスペンスがプロットの核となる家族ドラマ。『ビッグ・リトル・ライズ』や『デッド・トゥ・ミー』といったシリーズのファンなら、同作にもドラマチックな緊張感と軽妙なユーモアがミックスされていることに気づくだろう。このシリーズを際立たせているのは、ダークなテーマと明るさや家族の団結を織り交ぜ、ドラマとコメディの絶妙なバランスを生み出している点だ。オリジナル・キャストの再登場と力強い演技により、第1シーズンに匹敵する続編が期待できる。

SORTIR PARISより

▼シーズン1の感想ポスト

■ドラマ『サイロ』シーズン2/2024年11月15日配信開始

『サイロ』シリーズが、2024年11月15日に Apple TV+で待望の第2シーズンを迎える。ヒュー・ハウイの原作に基づくこの SFドラマは、深さ1キロの巨大な地下サイロに閉じ込められた人類最後の生存者たちの生活を引き続き描く。レベッカ・ファーガソンは、愛する人の死にまつわる謎を解明しようと決意する勇敢なエンジニア、ジュリエット・ニコルズ役を再び演じる。
地球が有毒で居住不可能となった未来、人類最後の生き残りは巨大な地下サイロで隠遁生活を送っていた。そこでは1万人の魂が厳しい体制のもとで暮らしており、好奇心はしばしば死と同義である。粘り強いエンジニアであるジュリエット・ニコルズは、愛する人の死が、彼女の想像をはるかに超える広範で暗い秘密と結びついている可能性を発見する。調査を続けるうちに、彼女はサイロの奥深くに隠された危険な真実に直面する。シムズ(コモン)やバーナード(ティム・ロビンス)をはじめとする仲間たちとともに、ジュリエットはサイロの起源と真の目的を理解するため、裏切りや暴露を乗り越えていかなければならない。
同作は、ディストピアSFや、ミステリーと人間のサバイバルが交錯する物語。『スノーピアサー』などのシリーズを楽しんだことのある人なら、『サイロ』の重苦しい雰囲気と複雑なストーリー展開に魅了されるだろう。このシリーズを際立たせているのは、スリラーとSFの要素を融合させながら、真実の探求、サバイバル、犠牲といった普遍的なテーマを探求している点だ。シーズン2では、レベッカ・ファーガソンの強烈な演技と一流のキャスト陣により、サイロの秘密がさらに深く掘り下げられることが約束されている。

SORTIR PARISより

▼シーズン1の感想ポスト

■映画『ブリッツ ロンドン大空襲』/2024年11月22日配信開始

第二次世界大戦下のロンドン。9歳のジョージは母リタの計らいで、爆撃から逃れるため田舎へと疎開させられる。ジョージはそれに抗って家族の元に戻ろうと決意し、リタが彼を捜す中、故郷を目指して壮大で危険な旅に出る。
「それでも夜は明ける」でアカデミー賞を受賞したスティーヴ・マックィーンが製作、監督、脚本を手掛けます。
主演は『ブルックリン』『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』のシアーシャ・ローナンと、新人のエリオット・ヘファーナンです。

■映画『ブレッド&ローズ』/2024年11月22日配信開始

タリバン政権下のアフガニスタンで、権利のために戦う三人の女性を追ったドキュメンタリー。
タリバンが再び権力を握った後、カブールの女性たちが自分たちの権利や命を守るための革命的な闘いを先導する。マララ・ユサフザイとジェニファー・ローレンス製作。

②EDDIEのピックアップ俳優/駿河太郎

続きまして、ピックアップ俳優のコーナー。
僕の好きな俳優・気になる俳優をピックアップしてご紹介。スターからあまり話題にのぼらない方まで、そのときの気分やトレンドなどに応じた俳優をご紹介します。

■駿河太郎

株式会社ステッカーより

■駿河太郎/するが・たろう
誕生日:1978年6月5日
出身地:日本/兵庫
<プロフィール紹介>
父は落語家の笑福亭鶴瓶。大学卒業後、英ロンドンに音楽留学し、帰国後の2002年にシンガーソングライター「taro」としてメジャーデビュー、ロックバンド「sleepydog」のメンバーとしても活動する。08年、「東映若手俳優育成オーディション」の合格を機に俳優へ転身し、映画「デトロイト・メタル・シティ」(08)に出演。NHK連続テレビ小説「カーネーション」(11)で、尾野真千子演じるヒロインの夫役に抜てきされ注目を浴び、連続ドラマ「荒川アンダー ザ ブリッジ」(11)や「半沢直樹」(13)でも活躍する。大正ロマンを代表する画家・竹久夢二の生涯を描いた「夢二 愛のとばしり」(16)で映画初主演を務めた。近年の出演作に、TVドラマ「釣りバカ日誌 新入社員 浜崎伝助」「アンフェア the Special ダブル・ミーニング 連鎖」(ともに15)、映画版&舞台版「真田十勇士」(16)などがある。

映画.comより

今月は駿河太郎をご紹介。

いやぁ長くバイプレイヤーとして活躍している俳優さんですが、改めて最近の活躍っぷりはすごいなと取り上げさせていただきました。笑福亭鶴瓶さんの息子さんということは有名ですが、芸人や落語家としてではなく、俳優として確固たる地位を築いている駿河太郎さんは以前から気になって仕方がない存在でした。

ここ最近で言うと、最新作『十一人の賊軍』にて米沢藩士の憎たらしい参謀の斉藤主計役として存在感は放ちました。それだけでなく今年2024年は『あまろっく』で主人公を導いていく親友役として個人的に同作のMVP級の印象が残りましたし、『朽ちないサクラ』では森田想の上司の新聞記者・兵藤洋役として出演、そして11月29日に公開予定の『正体』にも出演予定と日本映画界になくてはならない存在として活躍をされています。

2024年の活躍でいうと、Netflixオリジナルドラマ『地面師たち』も無視できません。Netflixのテレビ部門日本トップ1位を6週連続で記録する快挙、そして週間グローバルTOP10でも2位を記録するなど全世界でも話題になった作品です。

豊川悦司演じるハリソン山中が地面師詐欺グループを結成し、超大手不動産会社「石洋ハウス」から100億円もの金を騙し取るというもの。実際に世間を騒がせた2017年の被害額約55億円に上る「積水ハウス地面師詐欺事件」をモデルにしています。
駿河太郎さんはその中でも最初の詐欺のターゲットとなるマイクホームズの真木悠輔社長を演じています。この地面師事件の恐ろしさを語るにあたり、彼の存在はかなり重要でした。
なぜならば、彼は会社の命運を変えるほどの大取引に意気揚々となる一方で、警戒心を解かずにギリギリまで疑ってかかったからです。それぐらい慎重になってもあの土壇場では人間としての欲が出るというものでしょう。駿河太郎さんはそんなビジネスの取引をリアルに見せるのが実に上手く素晴らしい演技でした。

彼は超有名人の息子でありながら、実は若い頃はかなり苦労しました。というのもイギリスでの2年間の音楽留学を経て、20代は売れないバンドマンとして音楽活動を行っていたんです。紆余曲折ある中でもメジャーデビューを果たし、27歳頃に「俳優をやりませんか?」と声をかけ続けてくれたマネージャーの存在があって今があるとのことです。
34歳ぐらいまでは週6~7日バイトを掛け持ちしながら働いており、酒屋、日雇いバイト、コールセンター、イタリアンレストラン、などなど。
今思えばこの経験が、現在のバイプレイヤーとしての表現力の礎になっているんだと思うと納得がいきますね。

▼参考記事

映画やドラマでの活躍はもちろん、彼はテレビCMでもよく見かける俳優なので、今後も幅広い活躍を楽しみに見守っていきたいと思います。

②EDDIEのピックアップ映画/映画『トラップ』『STRANGERS』

◆『トラップ』

M・ナイト・シャマランが監督・脚本を手がけるサスペンススリラー。一見、愛情深い父親でありながら、実は凶悪な殺人鬼だという男を追い詰めるべく、警察が巨大ライブ会場に罠を仕掛ける。

クーパーは溺愛する娘ライリーのため、彼女が夢中になっている世界的歌手レディ・レイブンが出演するアリーナライブのプラチナチケットを手に入れる。クーパーとともに会場に到着したライリーは最高の席に大感激の様子だったが、クーパーはある異変に気づく。会場には異常な数の監視カメラが設置され、警察官たちが会場内外に続々と集まっているのだ。クーパーは口の軽いスタッフから、指名手配中の切り裂き魔についてのタレコミがあり、警察がライブというトラップを仕組んだという情報を聞き出す。しかし優しい父親にしか見えないクーパーこそが、その残忍な殺人鬼だった。

「パール・ハーバー」「オッペンハイマー」のジョシュ・ハートネットがクーパーを演じ、「女神の見えざる手」のアリソン・ピルが共演。

映画.comより

手放しで面白いシチュエーションスリラーでしたね!
シャマラン映画は大概好きですが、『ヴィレッジ』以前は停滞期とか言われていたぐらいなのと、近年も出来不出来の差が激しかったりとなかなか評価が安定していませんでした。

しかし、今作については手放しで褒めてあげても良いのではないでしょうか。『シックス・センス』で受けてしまったどんでん返しばかりを期待されるようではシャマラン監督も辛いでしょう。
今作は決してどんでん返しなどで評価を高めるタイプではなく、スリラーとしてのストーリー進行が実に見応えがあり、ずっと楽しく観られました。
なんといってもジョシュ・ハートネットですよね。
一見娘にも慕われる優しいパパという様相ながら、実は連続殺人犯のサイコキラーであるという真実。そこまでがあらすじで明かされた状態で始まるので、我々鑑賞者は殺人鬼であるヴィランの視点で映画を観ることになるんです。

娘のご褒美に超有名アーティストのライブ会場の良い席のチケットを取って来てみたものの、なんだか厳かな警備が張り巡らされていて、どういうことだ?と。
情報収集してみると、このライブ会場に殺人犯ブッチャーが潜んでいる!だから警察はこのライブで殺人犯を捕まえようと重警備しているのだと。
さぁ主人公の殺人鬼クーパーは大ピンチ。もはやライブどころではありません。しかし、娘の同行で来ているという成約がある中で、いかにこのライブ会場から安全に脱出するかというミッションを実行していくわけです。

次から次に差し迫る危機。この危機が殺人犯が捕まってしまうという危機なので、ぶっちゃけ捕まってしまえと思ってしまうと終わりなんですが、不思議と殺人鬼であるクーパーがどうやって脱出するのだろうかって方に興味が行ってしまうんですね。これがエンタメマジックですよ。

倫理的・道徳的にアウトでも映画だから許される。映画の中では面白いものを見せてくれ、と。そんな期待に今回はシャマラン監督がバッチリと応えてくれています。
もちろんお決まりのようにシャマラン監督自身も出演しているので、未鑑賞の方はどこで出てくるかはお楽しみに。今回はかなりわかりやすいので、シャマラン監督の顔がわからないという人以外は誰でもわかると思います。

そして、今回キーパーソンがライブを開催する有名アーティストのレディ・レイヴンを演じるサレカ・ナイト・シャマランです。さすが本業歌手ということもあり、ライブパフォーマンスといい、映画の中でのスター性といい素晴らしい存在感でした。
父シャマランが娘とともに何かを作り上げたい一心で思いついた企画を2人でともに作り上げたというエピソードも良いんですが、それが実にエンタメ映画として抜群に面白いものに仕上がっているというのがたまりません。

ちなみに僕は観ていませんが、シャマラン次女のイシャナ・ナイト・シャマランの『ザ・ウォッチャーズ』はかなり不評なので、やや不憫でもありますが、今回の『トラップ』に出演しているのは長女のサレカ・ナイト・シャマランの方なので勘違いしないようにご注意を。
次は次女イシャナで良作リベンジを果たしてほしいものですね。

▼前回配信コラムではシャマラン特集をしています

◆『STRANGERS』

さまざまな甘い罠や不安が取り巻く現代社会の中で、自分を見失っていくひとりの女性を描いた心理サスペンススリラー。

婚約者の浮気を知った直子は、不思議な魅力をもった同僚の山口紗季に導かれてマッチングアプリを始める。アプリを通じてさまざまな男と出会い、お金を受け取りながら、かりそめのデートを繰り返す直子は、日に日に派手になっていく。 自分自身の姿形が次第に山口に似てきていることに気づき動揺するも、やめることができない直子。そうすることで不安も取り除かれていると錯覚する彼女は、次第に自分を見失っていき、さらなる不安の渦に沈んでいく。

「夜明けまでバス停で」「鯨の骨」などの大西礼芳が主人公の直子を演じ、「スパイの妻」「偶然と想像」などで活躍する玄理が直子を魅了する女性・山口を演じた。監督は、短編「午後3時の悪魔」が札幌国際短編映画祭など国内外の映画祭で上映されて注目され、これが長編デビュー作となる池田健太。

映画.com

”strange”=奇妙な、不思議な
”stranger”=他人、よそ者、見知らぬ人

黒沢清監督が「現代ホラーのスタンダード」だと絶賛したという触れ込みと、僕の大好きな佐藤玲が出演しているということで鑑賞しに行った本作。
想像以上に見応えのあるサスペンススリラーに仕上がっていました。

人間、誰しも一度はなりたい誰かになりきる、という意識をしたことがあるのではないでしょうか。一時的にでも憧れの俳優の仕草を真似してみたり、仕事で憧れの先輩を真似してみたり、一体本当の自分とは何なのでしょうか?
今作はそんな”自分”というアイデンティティを問う作品になっています。

主人公の直子は婚約者がいながらも、倦怠期でしかも派遣で働く低収入労働者という設定。生活にはかなり苦労をしてそうで、なかなか満足いく生活を送れているとはいいづらい。
彼女の勤める会社に、遅刻や無断欠席の常習犯で不思議な魅力を持つ山口紗季という女性がおり、彼女はひょんなことから彼女と親しくなっていきます。

そして突然彼女はある出来事を境に、山口紗季になりきって彼女の代わりにマッチングアプリでいろんな男性と出会いを重ねていくという日常を手に入れていきます。山口紗季になりきるという状況を少しずつ受け入れていき、徐々に彼女は見た目や服装、化粧など、全てが山口紗季化していくのです。
間違いなく日常が輝き出した彼女、しかし彼女には不穏な無言電話が繰り返しかかってきたり、謎のアザが腕にできたり、上から突如植木鉢が落ちて来たりと不思議な出来事が次々と巻き起こっていくのです。

さて、本当の自分って一体何?自分の幸せって何?そして我々が目にしている彼女は一体何者なのか?と謎が謎を呼ぶミステリーのような構成になっています。
不穏な撮影や、劇中に出てくる不快な音など、それが最終的に伏線として回収されていき、最初と最後が繋がった時不思議な達成感を味わえるような仕掛けにもなっていて、なかなか面白いです。

2024年11月3日現在は東京・渋谷のシアターイメージフォーラム1館のみの上映。ただ1館だけでは勿体無いぐらいに出来の良い作品だと思うので、気になる方は是非とも今作を鑑賞して盛り上げていただき、全国に広げていっていただければと思います。

④「#あなたの好きなトム・ハーディ映画」特集

さて、今回のメイン企画「#あなたの好きなトム・ハーディ映画」特集です。
まずは俳優トム・ハーディについて簡単にご紹介しましょう。

■トム・ハーディ/Tom Hardy
誕生日:1977年9月15日
出身地:イギリス/ロンドン
<プロフィール紹介>
英ロンドン・ドラマ・センターで演技を学び、2001年にTVドラマ「バンド・オブ・ブラザース」で俳優デビュー、リドリー・スコット監督作「ブラックホーク・ダウン」にも出演する。以降、映画「ネメシス S.T.X」(02)、「dot the i」(03)、「レイヤーケーキ」(04)などに出演し、英国で最も有名な犯罪者と言われるマイケル・ピーターソンの生き様を描いた「ブロンソン」(08)で英国インディペンデント・フィルム・アワードの主演男優賞を受賞するなど高く評価される。

クリストファー・ノーラン監督の「インセプション」(10)で国際的に脚光を浴び、11年には英国アカデミー賞のライジング・スター賞を受賞。「裏切りのサーカス」「ウォーリアー」(ともに11)を経て、ノーラン監督の「ダークナイト ライジング」(12)で悪役ベインに起用され、メル・ギブソンの代表作「マッドマックス」シリーズをリブートした「マッドマックス 怒りのデス・ロード」(15)では主演を務めた。

「インセプション」のレオナルド・ディカプリオと再共演した「レヴェナント 蘇えりし者」(15)でアカデミー助演男優賞に初ノミネートを果たす。その他の映画出演作に、全編通して画面に映るのはハーディ1人だけという意欲作「オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分」(13)や、実在したギャングの双子を1人2役で演じた「レジェンド 狂気の美学」(15)などがある。

映画.comより

【映画賞受賞・ノミネート歴/トム・ハーディ】
<アカデミー賞>
■第88回 アカデミー賞(2016年)
ノミネート 助演男優賞  レヴェナント 蘇えりし者

映画.comより

まずは企画のきっかけとなったトム・ハーディ主演最新作『ヴェノム ザ・ラストダンス』のご紹介です!

■映画『ヴェノム ザ・ラストダンス』/2024年11月1日公開(一部10/25より先行上映)

トム・ハーディ主演で、スパイダーマンの宿敵としても知られるマーベルコミックのダークヒーロー、ヴェノムの活躍を描いた人気シリーズの第3作。ヴェノムや前作で戦ったカーネイジら「シンビオート」と呼ばれる地球外生命体の創造主である最強の敵・邪神ヌルが登場し、エディとヴェノムが壮絶な戦いを繰り広げる。

ジャーナリストのエディ・ブロックに地球外生命体シンビオートが寄生したことで生まれたヴェノムは、強靭で真っ黒な肉体と鋭い牙を武器に、長くのびる舌で人を喰らう恐るべき存在でありながらも、エディと一心同体となって強敵カーネイジを倒し、世界の危機を救った。エディとヴェノムは深い信頼関係で結ばれたバディとなり、見事なチームワークで敵を倒していく。そんな彼らは、シンビオートを極秘に研究する施設に侵入したことで特殊部隊に追われる羽目になってしまい、さらには新たな脅威が地球外から飛来する。

シリーズ過去2作で脚本や製作を務めてきたケリー・マーセルが、今作でも原案、脚本、製作を務めたほか、自らメガホンもとり、映画監督デビューを果たした。共演はキウェテル・イジョフォー、ジュノー・テンプル、リス・エバンス、前作から引き続きの登場となるスティーブン・グレアムら。

映画.comより

さて、ここからは投票の集計結果の発表です。
今回、Xで「#あなたの好きなトム・ハーディ映画」というタグを作って募集をしたところ、合計 投稿をいただきました。みなさんありがとうございました!
1作品これぞというトム・ハーディ映画を選出いただいた作品には3点、順位をつけて複数作品を選出いただいた場合は1位の作品に3点、2位に2点、3位に1点、複数の好きなトムハ映画を順不同で選出いただいた作品にはそれぞれに1点とポイントを割り振ってランキングを作ってみました。
では、ランキングを発表していきます!

■同率9位『ダークナイト ライジング』/7点

クリストファー・ノーラン監督が、DCコミックの人気ヒーロー「バットマン」をクリスチャン・ベール主演で映画化した「ダークナイト・トリロジー」3部作の完結編。

地方検事ハービー・デントの死から8年。ゴッサム・シティは彼の名を冠したデント法の制定によって平和な街へと生まれ変わり、デントの罪を被ったバットマンは姿を消した。ところがある日、凶悪な覆面テロリストのベインが現れ、ゴッサム・シティを恐怖の底に陥れる。自宅で隠遁生活を続けていたブルース・ウェインは、再びバットマンとなって戦いに身を投じることを決意するが……。

共演にはマイケル・ケイン、ゲイリー・オールドマン、モーガン・フリーマンらシリーズおなじみの俳優陣に加え、キャットウーマン役のアン・ハサウェイ、ベイン役のトム・ハーディ、若手刑事ブレイク役のジョセフ・ゴードン=レビットらが新たに参加。

映画.comより

■同率9位『クライム・ヒート』/7点

「ミスティック・リバー」の原作者としても知られる作家デニス・ルヘインの小説を、「マッド・マックス 怒りのデス・ロード」のトム・ハーディ主演で映画化したクライムドラマ。ニューヨーク、ブルックリンでバーを営むボブとマーブは、店を隠れ蓑にマフィアの裏金を預かる仕事を請け負っていた。ところがある日、仮面をつけた2人組の強盗が店を襲い、大金を奪い去ってしまう。ボブとマーブは金を取り返すようマフィアに命じられ、犯人探しに乗り出すが……。2013年に急逝した俳優ジェームズ・ガンドルフィーニの遺作となった。監督は、アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされたベルギー映画「闇を生きる男」のミヒャエル・R・ロスカム。

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■8位『ダンケルク』/9点

「ダークナイト」「インターステラー」のクリストファー・ノーラン監督が、初めて実話をもとに描く戦争映画。史上最大の救出作戦と言われる「ダイナモ作戦」が展開された、第2次世界大戦のダンケルクの戦いを描く。ポーランドを侵攻し、そこから北フランスまで勢力を広げたドイツ軍は、戦車や航空機といった新兵器を用いた電撃的な戦いで英仏連合軍をフランス北部のダンケルクへと追い詰めていく。この事態に危機感を抱いたイギリス首相のチャーチルは、ダンケルクに取り残された兵士40万人の救出を命じ、1940年5月26日、軍艦はもとより、民間の船舶も総動員したダイナモ作戦が発動。戦局は奇跡的な展開を迎えることとなる。出演は、今作が映画デビュー作となる新人のフィオン・ホワイトヘッドのほか、ノーラン作品常連のトム・ハーディやキリアン・マーフィ、「ブリッジ・オブ・スパイ」でアカデミー助演男優賞を受賞したマーク・ライランス、ケネス・ブラナー、「ワン・ダイレクション」のハリー・スタイルズらが顔をそろえた。第90回アカデミー賞では作品賞ほか8部門で候補にあがり、編集、音響編集、録音の3部門で受賞している。2020年7月、クリストファー・ノーラン監督の「TENET テネット」公開にあわせ、IMAX、4D、Dolby Cinemaで上映。

映画.comより

■同率6位『欲望のバージニア』/10点

シャイア・ラブーフ、トム・ハーディ、ジェシカ・チャステインら豪華キャストが共演し、アメリカ禁酒法時代に実際にあった復讐劇を映画化。1931年、バージニア州。密造酒ビジネスで名を馳せたボンデュラント3兄弟の次男フォレストは、シカゴから来た女性マギーに心を奪われ、三男ジャックは牧師の娘バーサに恋をしたことから、兄弟の力関係に変化が起こり始める。一方、新しく着任した特別補佐官レイクスは高額の賄賂を要求するが、兄弟はこれを拒否。するとレイクスは、脅迫や暴力によって兄弟の愛する女性や仲間たちに危害を加えていく。その他のキャストにジェイソン・クラーク、ミア・ワシコウスカ、ゲイリー・オールドマン、ガイ・ピアースら。監督は「ザ・ロード」のジョン・ヒルコート。

映画.comより

■同率6位『インセプション』/10点

「ダークナイト」のクリストファー・ノーラン監督が、オリジナル脚本で描くSFアクション大作。人が眠っている間にその潜在意識に侵入し、他人のアイデアを盗みだすという犯罪分野のスペシャリストのコブは、その才能ゆえに最愛の者を失い、国際指名手配犯となってしまう。そんな彼に、人生を取り戻す唯一のチャンス「インセプション」という最高難度のミッションが与えられる。主人公コブにレオナルド・ディカプリオ、共演に渡辺謙、ジョセフ・ゴードン=レビット、マリオン・コティヤール、エレン・ペイジほか。第83回アカデミー賞では作品賞をはじめ8部門にノミネートされ、撮影賞、視覚効果賞、音響編集賞、音響録音賞 と技術系の4部門を受賞した。2010年製作・公開。2020年8月にはノーラン監督の「TENET テネット」公開にあわせてIMAXおよび4Dで上映(IMAXでは「インセプション」公開10周年を記念してIMAXデジタルリマスター版で上映)。

映画.comより

■5位『レジェンド 狂気の美学』/14点

「マッドマックス 怒りのデス・ロード」のトム・ハーディが1人2役で双子のギャングを演じたクライムサスペンス。「ザ・クレイズ 冷血の絆」(1991)などでもその人生が映画化されてきた、実在の双子のギャング、クレイ兄弟の栄光と破滅を描いた。1960年代初頭のロンドン。貧しい家庭で生まれ育ったレジーとロニーのクレイ兄弟は、手段を選ばないやり方で裏社会をのしあがり、アメリカのマフィアとの結託や有力者たちとの交流を深めることでイギリス社会に絶大な影響力を及ぼしていく。そんな中、部下の妹フランシスと結婚したレジーは彼女のために足を洗うことを決意し、ナイトクラブの経営に力を注ぐようになるが……。レジーの妻フランシス役を「ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール」のエミリー・ブラウニング、ゲイであるロニーの恋人役を「キングスマン」のタロン・エガートンがそれぞれ演じた。「L.A.コンフィデンシャル」「ミスティック・リバー」などの名脚本家ブライアン・ヘルゲランドが監督・脚本を手がけた。

映画.comより

■4位『ウォーリアー』/16点

アルコール中毒の父親が原因で離ればなれになっていた兄弟が総合格闘技の対戦相手として再会する姿を、「インセプション」のトム・ハーディと「スター・ウォーズ」新3部作、「アニマル・キングダム」のジョエル・エドガートン共演で描いた人間ドラマ。アル中の父親から逃れるため母親と一緒に家を出たトミーが、14年ぶりに父親のもとを訪ねてきた。学生時代にレスリング選手として活躍していた彼は、高額の賞金がかけられた総合格闘技イベント「スパルタ」に出場するため、元ボクサーである父親にコーチ役を依頼する。一方、かつて格闘家の選手だったトミーの兄ブレンダンは、現在は教師として働きながら妻子を養っていたが、娘の病気に高額な医療費がかかり自己破産の危機に陥ってしまう。ブレンダンは愛する家族を守るため、総合格闘技の試合で金を稼ぐ事を決意する。兄弟の父親役をニック・ノルティが好演し、アカデミー助演男優賞にノミネートされた。

映画.comより

■同率2位『オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分』/18点

「インセプション」「マッドマックス 怒りのデス・ロード」のトム・ハーディ主演で、高速道路を走る主人公ただ1人が86分間にわたって映し出される異色のワンシチュエーションサスペンス。プライベートでは妻と2人の子どもにも恵まれ、仕事でも建築現場監督として評価され、順風満帆な人生を送っているアイヴァン・ロック。大規模なプロジェクトの着工を翌日に控えた夜、高速道路に乗り、目的地へ向かおうとしていたアイヴァンに1本の電話がかかってきたことから、全てが狂い始めていく。

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■同率2位『ブロンソン』/18点

「ドライヴ」の鬼才ニコラス・ウィンディング・レフンが2008年に手がけた異色のクライムドラマ。「ダークナイト ライジング」「マッドマックス 怒りのデス・ロード」のトム・ハーディを主演に迎え、イギリスで最も有名な犯罪者といわれるマイケル・ピーターソンの半生を、ブラックユーモアを散りばめながら独自のタッチで描いた。1974年、19歳のマイケルは有名になるため、自作した散弾銃で郵便局を襲撃する。すぐに逮捕されたマイケルは7年間の服役を言い渡されるが、刑務所でも理由なき暴力を繰り返し、26年後にようやく出所を許される。かつての刑務所仲間の紹介で地下ボクシングの世界に飛び込んだマイケルは、「チャールズ・ブロンソン」のリングネームで活動を開始するが……。

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👑1位『マッドマックス 怒りのデスロード』/26点

荒廃した近未来を舞台に妻子を殺された男マックスの復讐劇を描いた「マッドマックス」(1979)のシリーズ第4作。85年の「マッドマックス サンダードーム」以来30年ぶりの新作となり、監督・脚本は過去3作同様にジョージ・ミラーが担当。過去3作でメル・ギブソンが扮した主人公マックスを、新たに「ダークナイト ライジング」「インセプション」のトム・ハーディが演じた。資源が枯渇し、法も秩序も崩壊した世界。愛する者を奪われ、荒野をさまようマックスは、砂漠を支配する凶悪なイモータン・ジョーの軍団に捕らえられる。そこへジョー配下の女戦士フュリオサらが現れ、マックスはジョーへの反乱を計画する彼らと力をあわせ、自由への逃走を開始する。フュリオサ役でシャーリーズ・セロンが共演。第88回アカデミー賞では作品賞、監督賞ほか10部門でノミネートを受け、編集、美術、衣装デザイン、音響編集、録音、メイクアップ&ヘアスタイリングの合計6部門で受賞を果たし、同年度では受賞数最多作品となった。

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◆まとめ

配信コラムは以上です。

改めて皆さんの熱いトム・ハーディ愛が確認できてとても楽しい企画になりました。

さて、次回配信は11月17日(日)。11月15日に『グラディエーターⅡ 英雄を呼ぶ声』が公開されるので、それに関連した企画でも考えようかなと思っています。企画は発案したらまたXにてポストしますのでよろしくお願いします。

下記にアーカイブを残しておきますので、リアルタイムで聴けなかった方は是非とも聴いてください。

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