何の参考にもならないグルメ報告「ザ パレス ラウンジ」
★★★☆☆
その名の通りパレスホテル東京にあるロビーラウンジ。スイーツも楽しめるので、同じ建物にある中華レストランでディナーの後、立ち寄った。
レセプションを入ると高い天井。奥には暖炉。ピアノの生演奏。暗すぎてメニューが読めない落ち着いた空間だ。
「自宅のリビングのようなくつろぎ感」を謳っているが、ドレスコードがあるので、あまり間に受けないほうがいいだろう。
ここにはシグニチャーとして「マロンシャンティイ」がある。
初代総料理長・田中徳三郎のアレンジで、1961年のホテル開業時から提供されている。「栗と生クリームだけのシンプルなデザートだからこそ、お客様に驚きと感動を」というこだわりが詰まっているらしい。
1400円という価格に否が応でも期待が高まる。
運ばれてきたのはレトロな見た目のケーキ。ナイフを入れると、期待は裏切り予想は裏切らないシンプルな断面。
ほんとに栗と生クリームだけだ。
「粗めに裏ごしされた栗は小さな粒が食感を変える」という、今ではコンビニでもやっている基本に忠実。控えすぎた甘さが奥ゆかしい凡庸な逸品である。
確かに驚いた。
食べログで高評価なのだが、いったい彼らは何を食べたのだろう。筆者は同じ物を食べたのだろうか。
90分利用ということだったが、10分で出た筆者は、取り過ぎたカロリーを消化すべく散歩をしに夜の闇に消えたのであった。