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論文紹介:Adventure Tourism Motivations: A push and pull factor approach(アドベンチャー・ツーリズムの動機: プッシュ要因とプル要因のアプローチ)2018

今回の論文

Adventure Tourism Motivations: A push and pull factor approach
Julia K. Giddy1, CDFMR
University of Johannesburg, School of Tourism and Hospitality, College of Business and Economics

感想

某日本国内のとあるガイドさんのセミナー資料に、この論文からの引用があったので、読んでみたのだけど、それほど特別に目新しいことが書いてあったようには思わない。この著者さんが、フロー理論に触れていないのももったいない。MTEやフロー理論と観光の動機づけは、並行して学問が展開しているから、それぞれを利用しながら発展させていくべきのような気がする。(その中でもやはりフロー理論が一番研究の数が多い)

Abstract

アドベンチャーツーリズム(Adventure Tourism)の成長と商業化により、アドベンチャーアクティビティに参加する個人のプロフィールに多くの変化が生じました。その結果、アドベンチャーツーリズムの動機に関する従来の理解は、もはや有効でない可能性があります。本研究は、様々な商業的アドベンチャーアクティビティに参加した観光客の動機を分析することで、これらの変化の影響を調査することを目的としています。これは、南アフリカ全土のアドベンチャーツーリズム参加者からのデータを収集し、プッシュ要因(push factors)とプル要因(pull factors)のアプローチを用いて動機を分析することで実施されました。結果は、特にプル要因の文脈において、動機付けにおける自然体験の影響力の増加を示しています。これまでの文献で強調されてきたリスクとスリルの役割は、これらの回答者の間では比較的小さいことが判明しました。さらに、アドベンチャーツーリズム体験はダイナミックであり、意思決定に影響を与える重要な要因の数が増加していることが分かりました。また、参加者が従事するアクティビティの種類に基づいて、動機付けに顕著な違いがあることも示されています。

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