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「初めての人生の歩き方。――毎晩彼女と君にラブレターを」第332話:優しい夜。

「家族とは愛と善意の象徴です。そういうお互いの象徴を引き合わせることで、コミュニケーションはさらに深まります」ジョセフ・マーフィー


 一日中家にいる。
 家族みんなで家にいる。
 そんな一日があってもいい。
 そんな一日がもっとあってもいいのかもしれない。

「今日は家でのんびりする」

 とモコモコのかわいいパジャマのままで娘が宣言したので、今日はみんなで引きこもることにした。ぼくはずっとブログやら小説やらの編集を。彼女は転職に向けて書類の作成を。娘は合間にアニメを見たりゴロゴロ。

 やることはみんな違っても、みんな自然とリヴィングに集まってくる。コタツを挟んでパソコンを叩く音と、娘の見ているアニメの音が交じり合う。コタツのぬくもりが心地よくついウツラウツラしてしまう。

 お昼ご飯を挟んで、午後からも同じようなことの繰り返し。
 途中で娘が遊びたいとトランプを持ってきたのでみんなでババ抜きとジジ抜きをして、そのまままたゴロゴロ……。

 基本的にコタツでご飯も食べているので、今日は絵を描いているとき以外はずっとコタツにいたと思う。
 家族でコタツに入るときは基本的に自分の位置が決まってくる。テレビの正面に娘が座って、その横に彼女とぼくが座る。ぼくは暑がりだから窓側で、そこに餃子の形をしたクッションを敷いて枕にする。

 晩ご飯も同じだった。

「アメトークでも見ようか」

 彼女が言った。
 録画していた番組を三人でみながら笑い転げ、「ダンス苦手芸人」のときは三人で踊ったりしながら、そして一日が更けていった。

 だからぼくは今日も幸せだった。
 家族がいるだけで幸せだとここ最近よく思う。
 愛にもきっと努力がいる。
 そんなことを考えながら、娘の寝顔を見る度に、また朝日が昇るのを楽しみにしている自分に気がつく。

 優しい夜は、決して寒くない。

きみは今夜徹夜して職務経歴書を書き上げるそうだけど、

ごめん、

ぼくはもう寝そうだよ。

ぼくなんて今日はずっとゴロゴロしていた。

コタツの定位置からほとんど動かずに、それなのにきみはその合間合間にご飯を作ってくれたりなんやかんやと、いろいろとありがとう。

明日はぼくに任せて。

ぼくが寝不足のきみを夜が来るまであたためるから。

初めての人生、きみの今はきっと未来の夢に繋がっていく。

さあ、なにをする?

明日もまた楽しもうね。

今年も、残り19日。

またね。

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