「初めての人生の歩き方」(有原ときみとぼくの日記)第36房:ようするにケンカもないようによるってこと。犬だってなんでもかんでも食う訳じゃないもんね。
とりあえず、なんとかノートに復活。復活したきっかけは彼女の一言。
「ノート面白かったな……」
だけ。
強いね、彼女という存在は。
さて、ここ最近の出来事として、彼(有原くん)はなにをしていたのかを簡潔にまとめてみようと思います。
☆
確か最後に書いたのが六月ぐらいだったから、約半年ぐらいだろうか。
彼はその間に、数々の奇跡と奇跡的な毎日を過ごし数々の夢を叶えていた。
バイトをはじめたり、辞めたり、新しい出会いがあったり、消えていった縁が合ったり、もう本当に人生の砂時計に流れ落ちていくような感覚だった。
そうだ。
彼女と大ゲンカしたんだった。
彼はそのときイライラしていた。思い通りにならないこと。ダメな自分。周りの人間がみな眩しく見え、それなのに全然前に進んでいる感覚がつかめずに焦る日々。そのイライラは自然と甘えらる存在の彼女に移行した。
このとき、二人の間に流れる雰囲気は、インゲン豆を噛むときのようなキュムキュムしたものだった。
そして事件は起きる。
ある先輩のもとへお見舞いに行った帰りに、彼らはホタルを見に行った。その帰り。些細な事から口論になり、
(いや、なっていないかも。彼の一方的な攻撃だった気もする)
彼は電車の中で彼女に人として最低な言葉を吐いてしまったのだ。
そして彼女は冷めてしまった。もうキンキンに。プール上がりに水着のまま南極で雪女に肩を揉まれながらかき氷を食べているぐらいに彼女の心はキンキンに冷えてしまった。
冷える=冷める=覚める
おわた\(^o^)/
彼は泣いた。荒れた。悲しみ嘆き苦しみ酒を飲んでタバコを吸ってなんとか彼女に許してもらおうととにかく反省して謝ってこれからどうるすかを説明してすぐに行動に移してとにかくがむしゃらに彼女に尽くした。
「私だって嫌いになりたくない。でも、どうやったら以前のように好きになれるかが分かんないの。ごめんなさい」
オワタ\(^o^)/
バイトを早めに切り上げて毎日家まで送り、心理学もイチから習いにいき、カウンセリングも受け、バンドも断り、とにかく彼は出来ることのすべてを彼女に費やした。
「ごねん。もう手とか握れない。……触れないでほしい」
オワタ\(^o^)/
それでも彼は諦めなかった。なんだろう、必死だ。恥も外見もあるものか。できることはなんでもして、やれることはなんでもやって、最後には祈った。神よ、お願いだ、どうか彼女をもう一度……。
いや、違う。
と、彼は思いとどまった。
彼女には彼女の人生がある。それをなんだ俺は。自分の都合のいいように許してくれだと? 違うのではないか。そんな自己中な祈りなんてあるものか。――願うのは幸せだ。そう、彼女の幸せを願うことが本当の祈りなのではないか。俺がしていたことはただの願いという名の呪いだったのかもしれない……云々。
別れてもいい。フラれてもいい。それでも俺は彼女が好きだ。愛している。後悔のないように全力を尽くそう。彼女の幸せをとにかく祈ろう。彼女が幸せならそれが本望じゃないか。
「苦しい。もうどうやっても好きな気持ちが戻らない……」
ヒャッハ―\(^o^)/
それでも彼女は会ってくれた。信じていてくれた。そして彼は相も変もわらず彼女のことを一番に考えて行動していた。
そしてある日、彼女は彼の家に来た。
☆
彼女のシャボン玉のような肌、マシュマロのような柔らかい体、上質のアロマのようなステキな匂い、シダ系の植物のようなキューティクルな髪の毛、そして確信的な胸の鼓動!
彼らは抱き合った。
そう、これはただのノロケ。
ごめんなさい。
本当は端的にどんなことをしてきたかを書こうと思っていたんだけど、大幅に脱線。とりあえず、彼女とは仲直りをしました。
ただ本当に別れる寸前までの大ゲンカ。そんな経験はあんまりなかったので詳しく?書こうかなーとか。でもこの内容は小説に書こうと思う。
その後もぼくたちはケンカをしているけど、もうあんなことは起きないようになった。結果としてはケンカして良かったと思ったけど、そのときは本当に生きている心地はしなかったんだ。
本当に大切なモノは失ってはじめて気づく。
昔の歌謡曲にありそうな臭い歌詞が、このときばかりは本当に心にグサグサ刺さった。
人は一人では生きていけないし、例え大金を手にしても、世界を旅しても、偉業を成し遂げて有名になっても、そこに大切な人がいないとただ空虚なだけなんだ。
そういう人はきっとみんなにもいると思う。彼女とか彼氏とかそんなんじゃなくてもいい。親でも友人でも三次元でも二次元でも物でも動物でも植物でも妄想でも病気でもなんだっていい。
ただその大切なモノを傷つけることは絶対にしてはいけない。
因果応報。
いつか還ってくる自分の言葉や行動は、そのまま自分の人生に反映される。
初めての人生だからと言ってなんでもしていい訳ではない。ということに気がついた有原くんは、いまはものごっつ幸せです。
生活は変わっていないのに、不思議だよ人生と宇宙とかお金とか縁とか!
さて、少しだけ彼女に買ってきてもらった百均の「子どものための字がきれいになる練習帳」でもしようかな。
まずはひらがな!!
人生だってまずは基礎から!!
焦るな、焦るな。
大丈夫、きっとできるから。
ほら、笑って。
うん、もう大丈夫。
愛しているよ。
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