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ネットで見つけられない交渉のリアル

気温がグッと下がって寒さがいよいよ本格化する時期になると、
「ああ、また来年度の自分の去就が心配な時期がくるなぁ…」
自然とそんなふうに思いを馳せてしまうのが、当たり前になってしまった。

私自身が選択した働き方であり、覚悟しているものではあるが、何年経っても慣れないというのが本音だ。

2014~2017年に所属していた近鉄での業務に関しては、当時契約していたマネジメント会社中心に交渉が進められたため、大きなストレスや準備は必要なかった。

大阪での勤務であったこの時期の場合は

・「単身赴任」が条件であること
・必要希望金額→マネジメント会社の取り分もあるため「手取りで○○円が必要です」と伝える必要あり
・契約業務日以外の個人活動の許可

大まかな条件として、これらを伝えていた。

現在は完全にフリーランスの状態として、自ら交渉や手続きを進めているため、より周到な交渉の準備力というのが大切になっている。

ネットでリサーチしても見つからない契約のリアル

これだけ情報が溢れている令和の時代にも関わらず、「ネットで調べても出てこない情報」というものが存在する。

フリーランスが行う契約交渉もそのうちの一つだろう。そしてフリーランスの中でもスポーツ現場に携わるアスリートやスタッフに関する情報となると皆無に等しい。

実際に現場で勤務している知り合いがいたとして
「どうやって契約交渉って進むんですか?」
「どうやって契約時に交渉したらいいんですか?」
という質問をできるか、と聞かれると答えはNOだろう。

デリケートな契約交渉の実際は、未だにブラックボックスの中なのだ。

私自身、あくまでもオフレコでこっそりと実際のところを話す、ということはしていたが、あくまでも限られた人間関係の中だけで行っていた。

・交渉先に契約交渉に関するノウハウを豊富に持っている個人だと思われるデメリット
・繊細な内容を個人で伝えることでの報酬よりもリスクのほうが高い

上記のような理由から、できる限り話題にすることを避けていた部分があったのだ。

しかし新型コロナ禍が1年以上続き、スポーツ現場を取り巻く環境は大きく変化しつつある。正社員という立場であっても、一フリーランスとして新しい環境に飛び込む人たちが、今後急激に増えていく流れが進んでいるのだ。

そうなってくると、一人でも多くこれからフリーランサーとして戦っていくであろう人たちに、具体的な現実を教えてあげたほうがいい。

どういった心構えや準備が必要か事前にわかっているだけで、金銭的にも環境的にも納得できる条件を引き出せる可能性は高まるからだ。

この後、私の経験から提言していることは、たぶん10年後にはそれほど役に立たないものになっているだろう。

昨年頃から始まったスポーツ界における雇用をめぐる大きな変化が落ち着いた後には、まったく違う雇用の創出や交渉の仕方が出てくるはずだからだ。

しかし、少なくともここ数年の間は違う。

知っているか知らないかで、あなたを取り巻く環境が大きく変わる可能性は大いにある。

「今このタイミングだからこそ、ブラックボックスの中といわれた情報を得たい」

そう思っている人だけに、この後の情報は提供できたらと思う。

2019登壇2

最初に:変な遠慮は絶対にしないこと!

特に我々日本人は、なかなか金銭や条件に関して堂々と主張する、という文化がない。そういった教育を受けてきてもいないため、結局「奥歯にものが挟まったような表現」になりがちだ。

しかし、変な遠慮は即、不遇な契約条件になってしまうのが交渉の怖いところ。色々な表現で褒めてくれたり、評価はしてくれるはずだが、正直なところ契約する先方は「1円でも安く商品を購入したい」わけだ。

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