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人魚は空に還る (ミステリ・フロンティア)



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コミカライズも出たんだけど、何故か2巻までしか出てない…。
続き出てくれると良いんだけど。


あらすじ

「しずくは空に昇ってみたい」
富豪の夫人に売られてゆくことが決まった見せ物小屋の人魚が、最後に口にした願いは観覧車へ乗ることだった。しかし観覧車の頂上で人魚はしゃぼん玉の泡のように消えてしまい――(表題作「人魚は空に還る」)。
風のように身軽で変装の名人、そして鮮やかな盗みっぷりで世間を風靡する怪盗ロータス。予告状に示された次の狙いは大邸宅の主人が集めた洋画だった――(「怪盗ロータス」)。
明治の世に生きる心優しき雑誌記者と超絶美形の天才絵師、ふたりの青年が贈る帝都物語。人情味あふれる五篇を収録したデビュー作品集。

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感想

切れ者の敏腕と名高い司法大臣の義父と超絶美系天才絵師から言い寄られる高広(盛大な主観)ってなんてポジションなんだろうか…!
礼が凄く可愛い、あんな可愛い美系で天才絵師とかこの設定良すぎる。
2人の友人だと確認する行が非常に萌えました大変宜しかったです、男の友情最高。

礼にとって高広はカンテラの様に火を灯してくれる存在なのか。
佐野に絵を描くとまで言って高広のフォローしたとこはグッときた。
まあ、ホームズとワトソンの真似が出来るってのもきっとあると思うが。
ホームズとワトソンの関係の様々な描写には笑った。
高飛車で事件に首を突っ込むワトソンとそんなワトソンのご機嫌を取るホームズ(笑)

礼って凄いな。一度描いた建物や風景を絶対に忘れないんだな。
編集長も一度目を通した物は忘れないって…、高広の周りは記憶力が図抜けてる人多くないか?

高広の父、基博はいい義父じゃないか。そして、その家族も。
基博さんの高広スキー具合が凄く伝わってきた(笑)
里見一家の日常を読んでみたいな。聡子さんと高広、基博さんと高広の話を。

高広も結構ハイスペックだよな。この時代で英語が喋れるってかなり貴重だよな。そして、かなり剣の腕が立つ。そりゃ基博さんも跡を継がせたくなるよな。
高広の過去、里見家へ引き取られることになった話とか読んでみたいな。
過去と言えば、礼の過去も気になる。鞠子さんの似顔絵を描いたことがあるという下積み時代も気になるし、絵筆を取ることになったキッカケも気になる。

佐野と高広の関係良いよな。
正反対の性質の描写をする記事を書き、性格も反対の2人なのに酒を飲み交わす気の合う仲。こういうの良いな。

怪盗ロータスまた出ないかな?結構好きなんだが。
ロータスはフランスにいたことがあったのか。洋画に詳しいというか絵に詳しいのかな?
だとしたら、礼の絵にも何かしら思ってることがあるよな。どう思ってるんだろう?
そして、ロータスはなかなかの策士っぷり。これは一筋縄ではいかないな。
ロータス、本当は逮捕されるべきなんだろうが、逮捕されてほしくないな。
高広が逮捕させたり警察に突き出したりするってことは無い気がするんだよな何故か。


印象に残ったフレーズ

根本的なことを言うならば、ホームズに事件を解決しろと高利貸しのように催促するワトソン博士などあってはならないと思う。事件が起こるたびに目を輝かせるワトソン博士というのも無しにしてほしい。

「喜びは一瞬だな。自分が持っているすべてを燃やしつくして、今生きているのだと心底実感できるのはわずかな間だけだ。行為の間の、ふっと我に返る瞬間だけだ。それが最高の瞬間だし、そのために生きているのだと言えるのかもしれない」


読了日:2014/02/23 🌟🌟🌟🌟



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