最後まで、水を飲もうとしたおじいちゃんのお話
「明日、世界が終わったとしても、私はそれでも、リンゴの木を植えるだろう」
作者不詳の言葉。
介護の仕事をしていると、明日世界が終わるかもしれない、そんなターミナルの人にも遭遇する。
つい最近も、ガンで記憶障害をおこし、うめきながら、苦しいそうにしているターミナルのおじいちゃんがいた。
身体介護で、オムツ交換が仕事だった。
自分が入った夜にオムツを代えたあとに、少し水分補給をさせた。
もう少し飲みたいけど、飲めない、そんな感じだった。
そして、翌朝にお空へ旅立った。
なんとなく、そのおじいちゃんに、「明日、世界がおわるとしたら、今日はなにをしますか?」と聞いたら、
「おいしいもん食べたいかな」と、笑って言うかな、と思った。
亡くなってしまったから、わからないけど。
家族から、亡くなる間際まで、ご飯は、よく食べていたと言ってたから、そんな気がする。
いま、お空で、おいしいもんいっぱい食べてたらいいなぁ~と思いながら、ご冥福をお祈りします。