人生は短い、だから私はパチモンでいい
あるレディースブランドのバックが欲しいなと思っていたらそれとそっくりの模造品を見つけて爆笑しながら買ってしまった。ほぼまんま、これOKなの?
私は作り手側の人間だから、あまり海賊版にいい思いを抱いていない。本来模造品は駆逐すべきだと思うし、持ってる人も恥ずかしいと思う。でも、こうも思う。
人生でブランドバックが買える金額をポンと出せず、そのまま憧れのまま死んでいくのはどれだけ寂しいことだろう。
私は27歳だが、毎日生活がキツキツだ。とてもブランドバッグを買う余裕はない。フリルもレースも大好きだから着ているけれど、本当はちゃんとしたザ・ロリータって服が着たい。そこを全部安物のなかに本物を混ぜてなんかこう、うまくやっている。(側から見たらうまくやってないかも)
でも毎日フリルを着ているわけじゃない。
ほとんどを普通の服で過ごしてるし、なんかもうすっぴんメガネで本屋にいる時もある。そんなオフモードの時、ちょっと思ってしまう。ああ、私も年相応のブランドのもの欲しいなあと。
まあ言っちゃうとChloeとかDIORとかなんかそのへんじゃないかな。ちょっと若いかな?二十代前半の子が持ってるイメージだけどあんまり興味ない。なんかああ、年頃だから持たなきゃやばいかなって思うレベルだから。
そんなに執着してないけど、一回は持ってみたい。そんな貧乏人にパチモンは優しい。持ってる気持ちにさせてくれる。
まあ詳しい人が見たら一発だから都内とかには持って行けないけど地元(田舎)ならいいかみたいなところある。
人生楽しんだもん勝ちで、なんなら美人が持ったらパチモンでも輝くわけで(という理由で整形しまくって身なりはパチモンで済ませている同僚がいた)いつまでも「お金がないから」で適正年齢を通り過ぎたらとても悲しいと思う。私はおばあちゃんになってもフリルが好きだと思うけれど、やっぱり似合う年齢っていうのはあるから。
人は結構すぐ死ぬ。
大人になると毎日が秒で過ぎて、多分もがいている間に寿命が来る。
見た目が恥ずかしくても、みっともなくてもいい。多分明日死ぬだろうなと思いながら生きてるから、デブだけどロリータ着るし、ブランドもんのパチモンを身につける。それで満足できたらそれでいいし、満足できなかったら本物を買う。ちなみに今私はJILLのフリルトート(ムック付録)がうさぎのおもちゃになったので店でちゃんとしたのを買うつもりだ。ただまあ…ぶっちゃけパソコンはオフはヴィトンのトートバッグに入れてオンはメゾンドフルールのトートバッグに入れてるからあのサイズ感だと何入るの感はあるけど…(常にパソコンを持ち歩く前提)
周りの目を気にせずに生きていきたいなと思う。他人から見れば滑稽でも自分にとっての幸せの最適解を突き詰めて生きていきたい。
この間、知り合いが言っていた。クリエイターって人生なんかひとつは捨ててますよね。全部持ってるのは無理じゃないんですかね。みたいなことを。
多分私の場合は時間と金で、このまま行くとなーんも結果を残せずに終わっていくんだろうなと思う。多分婚期も逃してるし、今契約社員だけど色々都合が悪いので正社員になるつもりはない。色々勉強していくうちに「あ、私のフィールドここじゃない」って分かってきて、多分来年くらいには「いや〜!諦めました!無理なもんは無理!」ってなってるかも。
そんな色々捨ててる貧民がシンデレラごっこをするのにパチモンはちょうどいい。ありがとう名前読めねえ店。でも多分訴えられたら負けるぞ。デザイン担当。
ただ、そのデザイン担当が作ったパチモンのおかげで救われる人間がいるのも事実なのだ。難しいな、人生。