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小説 【before:史上最強英雄、after:一般平民 普通、逆じゃね?】


太陽の光が反射するような銀色の鎧や兜が光を放ちながら、快晴な空に負けず劣らずの容姿が街中にあり、多彩な歓声を浴びながらその中心に立つ、その男の名は
ノーツ

彼はこの国「ダム」の中で最強と言われる戦士である。その強さは空を超え大地を割る程であった。これは少々分かりづらいので戦績のほうが明白である。
彼は20歳にして史上最速の「英雄」となった。英雄になるには、体術、魔術、剣術、回復術の4つを極めることが条件である。極めた後、「英雄認定試験」を受けた後、実践にて審査を通り英雄と認められたもののみに与えられる名誉あるものであり、易々と手に入る肩書きである。もはや肩書きにしては重すぎて肩凝りが酷くなりそうだ。
 ノーツはそんな偉業を20歳という史上最速で達成してその若さで英雄の称号を胸に置いておいた。ノーツは性格も共に評価されており、国中で理想の英雄として崇められる、まさに英雄の中の英雄、非の打ちどころがない。

それは街中を歩けば大変な理由も言うまでもない。ノーツは現在困っている最中だった。ちょうど遠征から国に帰ってきたところで国の前で待つ人もいたらしい。それで前にも進めない。

なんとか人の鍋から脱出できたノーツは、ダムの中の城に帰り遠征の結果を王に報告しに行った。
 ノーツは英雄であるので王の城に住み、日々鍛錬をしている。そこには他の英雄もいる。まぁ、全員年上で苦労もあるみたいだけど。そんな英雄達の中で噂なのが、

能力を全て奪う魔術を使う者がいる

英雄にとっては死活問題だ。
これまで築いてきたのが台無しになってしまう。しかし、被害に遭う英雄はかつていたようだ。また、よりによってタチが悪い点は、能力を奪われた者は容姿まで変えられてしまうこと。完全に英雄殺しな能力だった。

ノーツは警戒はしていた。しかし、城の中なだけあって恐れるほどではなかった。少々の不安を残してベッドで一日を終えた。そこで今までの日々も終えた。


 その日、ノーツは少し二度寝をしてしまっていた。毎朝ウェイトレスの人が朝食を運んでくれるのだがその日は寝ていたせいで気づかなかった。

「あなた誰ですか!?」
 ノーツは夢かと思った。どんなに寝相が悪くても顔が変わるほど悪い寝相などないだろうと思っていたからだ。
「ノーツですけど………今日の顔そんなに変ですか?」
「いや………それ以前の問題です!面影がありません!」
「ドッキリですか?僕お腹空いてるんで朝食いただきますよ?」
朝食に手を伸ばした瞬間、ウェイトレスは朝食を運んできたトレーをノーツ?から離した。
「……英雄に報告します!」
ウェイトレスは咄嗟に部屋を走り出ていった。



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