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さよならホームステイ

語学学校に毎日通い、帰りはスタバに寄り、週に1度コミュニケーションのプライベートレッスンを受ける、というパターンに慣れた頃。語学学校で、はじめての「コーチング」を受けることになった。これは担任の先生が、勉強の進捗や、引っかかっているところや、何か問題があるかなどをマンツーマンで相談させてくれる機会、みたいな感じで、みんな時期が来ると受けるもののようだ。わたしも2回くらい受けた気がする。コーチングでは、勉強の仕方についてはもちろん、プライベートでも何か問題はないかなど話すことができる。わたしは勉強のことも話したけれど、それはほとんど「まぁ、がんばる」で片付くことだった。まだ聞き取れない、読むのに時間がかかる、早く上達したい、みたいなことだからね笑

最後に、ちょっとホームステイ先で気になることがあったのでそれを聞いてみることにした。ホストファミリーの振る舞いとしてこれは普通のことなの?みたいな内容だったんだけど、先生は「うーん、ちょっとそれは普通ではないかな」と答えた。わたしは大ごとにするつもりはなかったので、ただ単に聞きたいだけなの、と前置きしたし、先生にも大ごとにしないでくれと言ったのだけど、翌日には校長先生に呼び出され、詳しくヒアリングされ、わたしはホームステイ先から引っ越すことになった。この内容については、人様の沽券に関わることなのと、留学への不安を与えてしまうとイヤなので詳しくは書かないでおこう。とにかく引っ越すことになったのだ。たった1ヶ月で。

ただ、わたしが引っ越しを望まなかったのかというと、そんなことはない。普通に引っ越したかった。長年家族暮らしなんかしていなかったためにそういう環境はあまり得意じゃなかったし、もう少しロンドンの中心部に近いところの方がよかったし、なんていうか、もうちょっと自由がよかった、って感じかな。

ロンドンで滞在するにはいくつか選択肢がある。ホームステイ、ホテル暮らし、シェアハウス、一人暮らし。短期滞在ではないからホテル暮らしはないとして、ある程度の期間滞在する生徒たちはほとんどがホームステイかシェアハウスだった。もちろん1~2週間の短期滞在でホテル暮らしという人もいたし、逆に1~2週間だとしてもホームステイを経験したいという人もいた。

ステイ先とは契約があるから、きっちり1ヶ月経った日に出て行かなければならない。前にも書いた通りホームステイとはビジネスなのである。そこでまずは引っ越し先を決めなければと、週末や放課後はあちこち探しまわる日々となった。シェアハウスもいくつか見たけれど、あまりしっくり来るところはなく、かといってアパートも高くて迷う。そんな時、日本の友人のツテで、ひとつのアパートを紹介してもらえることになった。海外での仕事が多い知り合いがよく利用しているところということで、担当者の方も教えてくれたのだ。こうしてわたしはかなりロンドンの中心地に近いチェルシーという地域に引っ越すことになった。続く。

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