届け、カーネーション
※Revueニュースレターと同様の内容です
今年(2022年、令和4年)の母の日は5月8日だった。
毎年私は母にカーネーションなどの花を贈っている。
今年もピンクの鉢植えをカタログから選んで送る手はずを取っていた。
別れて住んでいる母の元へ何かしらの物品が届くと母から
「届いたよ」
と連絡があるのだが、来ない。
いつもなら母の日の2、3日前に届くのに、
母の日当日になっても連絡がない。
と、思っていたら母から連絡が来た。
「不在票が入っていたけど受け取りができなくて…」
さらに良く話を聞くとこういうことだった。
不在票の日、母は在宅だった。
母は腰を痛めていて、玄関の応答が遅れたせいで不在扱いとなっていた。
不在票が集合ポストに入れてあったため、すぐに気がつかなかった。
不在票を見ると今日、連絡をしないと発送元に戻ると書いてある。
今すぐに連絡すれば受け取れるから、
不在票に書いてある電話番号に連絡するように私は母に言った。
しばらくしてまた母から連絡が来た。
「不在票の電話がつながらない」
そんなことはないだろう。
自動応答のはず。
らちがあかないので私が代わりに連絡をするからと
電話番号と荷物の番号を聞いた。
不在票に書いてある電話番号に電話するとやはり自動応答だった。
これがなんというかまどろっこしいのである。
そりゃ、つながらなかった、と言いたくなるくらい。
スマホで荷物の番号とか、希望の日時とか入力しなくてはならない。
最後には電話番号の入力を求められた。
母の電話番号をソラで覚えていなかったのでここでつまづいた。
ぐぬぬ。
一筋縄ではいかない。
もう一度やり直し。
なんとか入力できた。
加えて、配達する人に伝えたいことがあったのだけど
どこに言えばいいのかわからない。
何を伝えたいかといえば、母が応答に時間がかかること。
それを伝えなければまた不在扱いになってしまう。
ネットで母の住所の最寄りの営業所を調べる。
どう考えても街の規模からして離れている場所なのだが
仕方ない「最寄りの営業所」の番号に電話した。
また、自動応答だ。
先ほど再配達の連絡を入れたので二重に連絡しても意味がないし
どうしたらいいのコレと自動応答の音声が流れるままにした。
再配達は1を
集荷の依頼は2を
もう一度聞く場合は3を
………プループルー(あ、繋がりそう)ガチャ
人が出た。
カクカクシカジカ、在宅しているので応答に時間がかかりますが、
待ってもらうように配達の人に伝えてください、
とやっと言うことができた。
今まで感じたことはなかったけれどこんなに不便だったかしら。
確かに、LINEとかネットを利用して再配達の依頼は
簡単手軽になったように思っていた。
しかし、スマホを使い慣れない母にとってはコリャ無理だと感じた。
数時間後、母から電話
「お花、届いたよ」
明るい声を聞きながらホッとする。
在宅しているけど応答に時間がかかるよ、
と伝えるのにこんなまどろっこしい手続きになる
とは思わなかった母の日だった。
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