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リモートワークが性に合わず、会社辞めました。

リモートワークが性に合わなかった。

年末に、13年間務めた大手化粧品会社を退職したので、「合わなかった」という過去形にしている。

私が以前勤めていた会社では、感染症拡大に伴い、比較的早めにリモートワークが推奨され、2020年の4月ごろから会社への出社がめっきり減った。

満員電車を避けることができたし、通勤時間を散歩に充てるなど、時間を有効に活用できている実感があった。最初はね。

ただ、2か月、3か月と自宅で過ごす日々が続くにつれ、違和感を感じ始めた。

一日中パソコンとにらめっこしながら、ああでもないこうでもないと海外子会社にZOOMで指示を出し、加えて、上司のために大して興味のない商品の売上報告をせっせと一覧化している自分。

暑くもなく寒くもなく快適な部屋で、ひとり、もくもくと作業をする自分。

物理的にもほとんど動かず、ただ、頭と手だけを動かして、月々そこそこの給料をいただく自分。

ああ、なんてラクチンなんだ。

そして、なんて恵まれているんだ。

・・・

・・・

いや、なんて奇妙なんだ。

・・・

・・・

てか、おかしいだろ。

こんなんで、そこそこの給料をもらえるとか、世の中おかしいだろ。



汗水たらさず、涼しい顔をして、大した苦労もしないでそこそこの給料が毎月私の口座に入るって、ふつうに考えたら有難い。

けれど、一度感じた違和感は、もはや拭えなかった。


別に、汗水たらして働くことが労働の美徳だなんて、古い考えを世間に押し付けるつもりは毛頭ない。

ただ、私は、たまたま恵まれた環境で育って、大手の会社に勤めることが出来ているからこそ、涼しい顔で、感染症の恐怖にも晒されずに、リモートワークができているだけ。

暑い日も寒い日も体を酷使して働いているエッセンシャルワーカーは、なぜ、(一般的に)給与水準が低いのだろう。私より、よっぽど疲れもたまるだろうし、勤務中の苦労も多い。感染症の危険に、日々、晒されている。

それなのに、今の世の中は、家のパソコンに8時間向かっているだけの私の労働の方に、価値がおかれてしまうんだ。

う~ん、どうも納得できない。この世の中の不条理な仕組みに・・・


そして、ふと気づいた。

「まてよ、リモートワークだろうが出勤していようが、それは関係なくないか・・・?働き方のスタイルが変わっただけで、私の仕事内容は何一つ変わっていないのだから・・・。」


ガツーンッ!!!(頭にアルミの桶が上から落ちてくるアレ)


要するに、リモートワークという働き方をするようになり、私はいよいよ、自分の仕事内容に納得していない、そもそも満足していなかった、ということに、気付いただけだったのだ。


いろいろ御託を並べたけれど、働き方は一種の方法論(=外的要素)であって、それが変容したところで、自分の仕事に対するやりがいやモチベーション(=内的要素)が向上したり変容したりするわけではない。当然ですよね。。

そもそも私が問うべき問いは、「働き方が合っているか、否か」ではなく、「その仕事に満足しているか、否か」であった。

リモートワークでようやく気付くなんて、どれだけ自分の心に疎いんだよ、というツッコミは甘んじて受けさせていただきたい。


何を、どうやるか(=What & How) よりも、

どうして それをしたいのか(=Why)

を、ちゃんと自分の中に見つけてあげなくちゃ。

そんなことを思う今日この頃。


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