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芝居屋ゆいまの 岩渕健二のつぶやき

芝居屋ゆいまのメンバーで「読み語り『父と暮せば』」父・竹造を演じる岩渕健二は、現在住まいのある群馬県を中心に、ギターの弾き語りと即興歌マラソン、紙芝居らいぶ等の活動をしています。
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岩渕健二です。

岩渕健二のギター漫談(上毛新聞 2019年(令和元年)12月2日紙面より)

イベントなどで紙芝居をすると、
「自転車を用意してやったら盛り上がるんじゃないですか?『昔懐かしの紙芝居!』って」と、言われることがあります。
アドバイスはありがたいのですが、今の自分が自転車に紙芝居を乗っけてやったからといって盛り上がるか、というと、ちょっと違うんじゃないか?と。
昔の街頭紙芝居の盛り上がりは、かぶりつきで見るこどもたちがすべてだと思います。
そうとう前向きに楽しみに紙芝居が来るのを待っていたこどもたちが。
この写真↓↓↓を見たとき、その思いを強くしました。

1955年(昭和30年)ごろの伊予市上灘の鉄道高架下での街頭紙芝居(井上敬一郎氏提供)

*愛媛県歴史文化博物館同博物館 学芸員ブログ『研究室から』の「街頭紙芝居の思い出」より http://www.i-rekihaku.jp/gakublo/tokubetsu/2007


令和の今とは違う、当時のこどもたちの息遣いが、この写真から感じられます。
みんなに紙芝居が見えるように、紙芝居の位置も高いし、こどもたちは背の順に立っています。
マイクはないので生声。紙芝居屋のおじさんは、その場にいるこどもたちに聞こえるように声張ってたやろな…。この日も、何箇所もまわってきたんだろうな、お菓子を売りながら…。
そのお菓子を食べながら、こどもたちは見ています。
こういう場こそ、昔懐かしの紙芝居ではないでしょうか。今これをそのまんま再現することは難しいでしょう。
当時はテレビなんてなかったから、こどもたちは本当に楽しみにしていたのだと思います。

『父と暮せば』で、主人公の娘・美津江が、
「比治山の松林の中の涼しい風の通り道」での「夏休み子どもおはなし会」の練習をしている場面があります。

「毎日、三、四十人もの子どもたちが集まってきてくれとる。
どの子もうちらの声や松の梢を渡る風の音が好きなんです。
みんなたのしみにしてくれとるけえ、準備はきっちりせにゃあいけんのです。」

竹造は美津江の練習を横で聴いています。じゃこ味噌を作りながら。

原爆投下から3年後の広島のこどもたちは、きっと、街頭紙芝居をくいいるように見るこどもたちと同じように、比治山に集まってくるのだろう…そんなことを想像します。
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芝居屋ゆいまの 習志野公演 「読み語り『父と暮せば』」
作:井上ひさし
出演:桜井由利子 岩渕健二
日時:2024年8月3日(土)開場13:00(開演13:30)
上演時間:約1時間40分
会場:キリスト聖協団 習志野教会(千葉県習志野市本大久保2-7-21)
   最寄り駅:京成大久保駅 南側出口から徒歩約5分 または 
   京成バス 津田沼駅~幕張本郷駅路線(津61・津65・幕66)
        「郵便局」バス停下車すぐ
料金:500円  中高生無料 当日受付にてお支払い(現金のみ)
定員:50名 (お申し込み先着順) *全席自由
お申し込みGoogleフォーム↓↓↓
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSczDOwkkPE3BmPxfhnclIn-4iqGAf6QaoW4jXsFk93P62zXkg/viewform


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