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【2話】幼馴染みの想いで話(唯と梨紗ちゃん)

唯ちゃんと梨紗ちゃんの誕生

1960年代の中頃、唯未さんと梨乃さんに女の子の赤ちゃんが産まれました。
それも、同年同月同日同時刻にです。時刻は20~30分の差は有りましたが、一緒に産まれたと言っても過言ではないでしょう。
唯未さんの子は「唯(ゆい)」、梨乃さんの子は「梨紗(りさ)」と名付けられました。

「どうして唯って名前になったか知ってる 梨紗ちゃん」
「それは聞いたことないけど そうね  唯一無二とかに使われるから かけがえのない存在 ということかしら」
「それが違うんだよ ママは唯未でしょ」
「そうね」
「面倒くさいからって 未を取って唯で簡単に済ませようって 何の意味も考えてなかったんだって もうビックリだよ」
「唯未ママらしい言い草ね でもママの唯の字を与えたかったんだと思うわよ でも・・唯未ママだったらあり得るかもしれないわね」
「でしょ じゃあ梨乃ママは梨紗ちゃんって どういう意味がって言ってた」
「そうね 女性らしく美しく気品高く冷静で誠実 とか言ってたわよ 完全に名前負けしちゃってるわね」
「そんなことないよ 梨紗ちゃんにピッタリだよ その通りに育ったよ」
「唯だってそうよ 私にとっては唯一無二の かけがえのない存在よ」
「そーお 嬉しいなあ 唯はそう言って貰えるの 梨紗ちゃんだけで十分だよ」

名前の意味や由来また字画等、そう深く考え過ぎず、子供を見たときの
インスピレーションや読みやすさも大切かと、私何ぞは思いますけど。
唯未さんも本当は意味が有って付けた名前だと思います。
また梨乃さんも本当はもっと単純な意味で、また梨乃の梨の字を与えたかったのだと思います。

唯ちゃんと梨紗ちゃんは、そんな話もしてたのですねえ。
いつの頃のことなのでしょうか、この想いで話しは。

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