見出し画像

モンゴル国をコンポストで支援

「廃棄物が増えたモンゴルの土壌、飲み水まで汚染されて困っている」
「コンポストで土壌の再生をしたいので手伝ってほしい」
との連絡を受けたのが2018年。モンゴルの背景や歴史、人を知る中で持続可能な地域づくりを具現化したいという互いのミッションが強まっています。
私たちは30年の経験を活かし、共に動き出しました。

気候変動とライフスタイルが大きく変わるモンゴル

 現在、ウランバートルにはモンゴル総人口の半分の160万人が集中しており日本と同様の廃棄物や大気汚染の問題が社会問題となっています。
 気候変動の影響を受け、遊牧民は数千頭の家畜が死亡していくことで多くの人が仕事を失い、ゲル地区に身を寄せ合って暮らしており、貧困や生活環境の悪化が大きな問題になっています。
現在遊牧民は全人口の9%まで減少しています。

2022年の訪問での現地の状況は衝撃的でした。雄大な風景が残る一方で、都市部のごみが草原に毎日2,000〜3,000トンが持ち込まれ土壌汚染や飲料水まで影響が出始め深刻な状況となっています。
現地ではゲル住民がごみの中から資源を取り出し働いていました。

なぜモンゴルがコンポスト仲間なの?
NGO連携で課題解決へ

このような状況下、
ウランバートル近郊のゲル地区トルゴイトを拠点とするNGO組織
TCDC(Tolgoit Community Development Center)
2006年にゲル地区の貧困や環境問題を解決しようと立ち上げ、植林や家庭菜園、エコリーダー育成、貧困地区の子どもに対してキャンプなど長期的な人材育成につながるイベント等を推進してきました。
  資金的な課題や人材の課題も抱えたTCDCに2018年から京・滋モンゴル友好市民ネットワークとLFCと循環生活研究所でパートナーシップを組み、助成金を活用しコンポストの技術支援を開始しました。

【これまでの経緯】
2019年 2名のコンポストリーダーを福岡で養成。
    その後、堆肥づくりとモンゴルでリーダーを10名に増加
2022年 モンゴル訪問 現地視察・コンポスト講座・交流
    リーダーの勉強会をオンラインで実施(半年間)
2023年 8名のコンポストリーダーを福岡で養成。
    リーダーがアクションプランを作り、現在地域活動を開始。

TCDC事務局でコンポストと野菜の講座を実施


堆肥普及研究30年生のわたしたちのもとへ、2019年に2名、2023年に8名のリーダーがコンポストの技術研修を1週間受けにやって来ました。
モンゴルで実施可能なトレーニングメニューの座学と実践を行いました。


研修ではさまざまなコンポストの作り方を学びました
寒い時期が長く野菜を栽培して食べる習慣がないモンゴルで家庭菜園を推進しています。


滞在中は毎日自分の出した生ごみでコンポストを実施

それぞれの地区でのアクションプランを立て、帰国。すぐに地域で動き始めています。今後、トルゴイト地区での半径2kmの栄養循環づくりを実施し子どもから大人までとりくめる、たのしい循環生活を実施していく予定です。
うまくいけば国内の他地域への移転していき、フォーラム等を開催しモンゴル地区での循環活動を広めていくことを目標としています。

 まずは、トルゴイト地区でのコンポスト普及とコミュニティガーデンづくり、コミュニティの学習拠点づくりを目標としています。
LFCのCSRとしてこの活動を長期的に継続していきたいと思っています。
(循環型経済指標連合(CEIC)の統計によると、モンゴル人の平均月収は2023年6月で545USD、日本円で約8万円に相当します。)
多くのみなさまに関心をもっていただき、クラウドファンディングなどの支援に参加していただける機会を設けたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします。

元遊牧民のメンバーがコンポストでモンゴルの土壌改善にチャレンジ

NHK ワールドJapanの記事 2023年
「草原の持続可能性: モンゴルは廃棄物と砂漠化と闘う」
https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/en/news/backstories/2800/


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?