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4つの人格 【超短編小説】
今は午後12時半だ。
だが自分は外にいる。なぜか自分でもわからない。ここはどこだろう。自分は地図を見ようとポケットから、携帯電話を取り出した。パスワードは誰にも秘密だ。
自分の携帯端末にはGPSアプリが入っている。母は心配症だ。だから居場所がわかるようにと勝手に入れられたのだ。親が子供の居場所を知っておくのはいいことだが、少し、気持ち悪い気もする。監視されているようにも感じる。
地図のアプリには「圏外」と表示され、エラー状態となっていた。仕方がないので、移動手段として、近くにあった、タクシー乗り場でタクシーに乗ることにした。それにしても、圏外と表示された割には、ここは色々とにぎわっている。
「お客さん、どこから来られたのですか?そしてどこへ向かいますか?」
運転手が話しかけてきた。自分は覚えていないです、携帯電話がスムーズに操作できるところがいいです。と答えた。正直、どこでもいいのだ。
「・・・・。」
都合が悪かったのか、運転手は黙ってしまった。
暇なので、携帯電話でメールボックスをチェックした。
なんと、母から、鬼電が来ていた。連絡がないとこのように、鬼電が来ることも少なくはない。圏外なので、母には申し訳ないが、無視することにした。
一体ここはどこなんだろ・・
「あんた、どっからきたん?どこいくか、はよ言え。」
ハッとした顔で、同じ質問を関西弁で運転手が話しかけてきた。
さっきと同じように、覚えていないと答えた。
「・・・・。」
また、黙ってしまった。
「そこのおにーさん!どこからきたのお?どこいくー?」
次は少女のような口調で話しかけてきた。
無視して、まだ、着かないのですか?と聞いた。タクシーに乗ってから、30分は
っているはずだ。
「まだ着かないわ。まだ5分しか経っていないのに。全く、あなたが何考えているのかが知りたいわ。」
何を考えているのか知りたいのはこっちだ。しかも、また口調が変わっている。
もうウンザリだ。自分は降りたいです。と伝えた。幸い降ろさせてもらえた。
だが、降りた先には・・
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