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LGBTQでなくLGBTQ+にしてほしい

最近、性的マイノリティ(性的少数派)を表す言葉が「LGBT」ではなく「LGBTQ」と表現されるようになってきましたが、私は「LGBTQ+」と、あと一文字、「+」も足してほしいなと思います。

+の意味

L:レズビアン 女性が好きな女性
G:ゲイ 男性が好きな男性
B:バイセクシュアル 男性も女性も好きな人
T:トランスジェンダー 生まれたときの性別と自分が思う性別が違う人
Q:クィア、クエスチョニング 自分の思う自分の性別が分からない人、決まっていない人

「LGBT」でなく「LGBTQ」という名称が主流になった理由は、「性的マイノリティは、LGBTの4種類の人だけじゃない」ということだと思います。それは良いことだと思うのですが、そこで、Qの一つだけを増やして5種類で全体を表していることについて、私は納得がいきません。「性的マイノリティは、LGBTQの5種類の人だけじゃない」と思います。

L、G、B、T、Q以外にもI、A、X、P、…など、分類しきれないほどのパターンがあることを知りました。そして、それでも不十分なぐらい、そもそも分類できるものではないと言われています。「+」は「など」という意味だと思います。「+」という一文字で、そのような分類しきれない人たちのこと全てを表していると思ったので、「LGBTQ+」というのは上手い表現方法だと思ったのですが、あまり使われていないことが残念で、不思議でなりません。

他の名称

名称にこだわる理由は、まず、マイノリティ(少数派)を表す言葉なので、多くの人にとっては自分事ではないと思います。しかし、その人たちこそ、理解した方が良いことなので、名称が覚えやすいかどうかは重要だと思っています。

「SOGI」という言葉もありますが、これはなかなか浸透しない言葉だと思います。「LGBTと並んで使われる言葉」として浸透する可能性はあっても、「SOGI」が主流で使われることにはならないのではないかと思います。
「Sexual Orientation and Gender Identity (性指向と性のアイデンティティ)」の頭文字ですが、「orientation」も「identity」も日本人には馴染みが無い言葉で難しいからです。また、「ソジ」という読み方も「素地」という元々の言葉がありややこしく感じるからです。
※ここで言っているのは、多くの人々が自然と口にする言葉になるか、という観点での話です。

逆に、「LGBT」という言葉が浸透してきたのには、分かりやすさというものがあったと思います。「レズビアン」「ゲイ」は聞いたことがあり、意味も知っている言葉です。残りは2文字(半分)の「B」と「T」で、エルジービーティー。「SOGI」よりは浸透しやすい名称だと思います。「LGBTQIA+」「LGBTTIQQ2SA」などの名称もありますが、これはやはり長いので覚えにくいでしょう。
なお、LGBT(LGBTQ)という名称がここまで世間に浸透してきたのは、性的マイノリティの主張を続けてきた人たちの活動があったからというのは言うまでもありません。語感だけで広まったとは思いません。

ところで、一方で、「SDGs」が浸透してきたのは、企業が使いだしたこともありますが、「エスディージーズ」という語感が良かったのではないかと思っています。SDGsも「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称ですが、何の略か、どういう意味かを答えられる人は多くは無いと思います。

LGBTQはマイノリティの中でもマジョリティなのではないか

私はLGBTQ+の「+」の一文字に、様々な意味が含まれていると思っていたので、テレビなどで「LGBTQ」という表現を聞くたびに、なぜ「+」を書かないのか気になっていました。そして、今回、改めて考えたときに、「LGBTQはマイノリティの中でもマジョリティなのではないか」と考えました。レズビアン(L)やゲイ(G)は、人数としては少なく『性的マイノリティ』であることは確かですが、マイノリティの中は有名だと思います。(※間違った認知があるので、そこは修正されていくべきだと思います)I、A、X、P、…などの人たちは「マイノリティの中でもマイノリティ」だと言えるのではないでしょうか。そう考えると、「+」を省略しているのは単に文字数の関係、などと簡単に考えて良いのか…気になってきませんか。