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高校生の子供を持つ親になった
”The best and the worst part of parenting is watching them grow. ”
カナダ人の友人の言葉だ。
子育ては喜びであり、そして寂しい。
上の子が高校生になり、私にとって子供の成長が" best part"ではなく "worst part"の方になってきた。
目をつぶれば、一緒にかまくらをつくったり、肩車をしたり、海でスノーケリングをしたりしたことが、ついこの間、本当についこの間のことのようによみがえる。
こんなにも鮮やかに覚えているのに、
もう、あのときは戻らないのだ。
柔らかい肌や、繋いだ小さな手、甲高くのんびりとした声。
いつでも触れるし、聞けると思っていたのに、触れようとすると、風に舞う砂のように遠くに飛んでいってしまう。光りながらサラサラと。
*
子供達が小さい時は、手が2本では足りない、目が2つでは足りない、と数え切れないほど思った。
しかし今は、ほんの少しの反抗期を経て、子供達が私の手となり、目となり、私を助けてくれることも増えてきた。
そして、去年のクリスマスは、息子と娘が私たち親にクリスマスプレゼントを用意してくれた。
サンタクロースも、子供の成長を見届けて心置きなく引退できる。
それはもう、手放しで喜ぶべきことなのに、ずっと待ち望んできたことなのに、
喜びとは別に、なぜだか涙が出そうになるのはなぜだろう。
人生は色々なことがあるけれど、どんな時も私を「今ここ」に繋いでくれたのは、あの小さな手だった。
私が繋いであげていたのではなく、彼らが私を繋いでくれていたのだった、と今になって気づく。
彼らも思春期だけれど、私も晩年の思春期なので、こういうさめざめと、モタモタと、したことを書くことを許してほしい。
こうアウトプットすることで、私も小さな心の準備を重ねていくことができるから。
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