クリムト展
豊田市美術館で開催されているクリムト展に行ってきた。予想通り大変混んでいたが、19世紀から20世紀のウィーン黄金期を堪能できる展覧会であった。
展覧会の宣伝ポスターにもなっている《ユディトI》
クリムトの黄金期の幕開けとなった代表作である。
作品には本物の金箔が施されている。
旧約聖書の一場面を主題としており、魅惑的な顔つきのユディトは敵軍の司令官の首を持つ。
このモチーフはヨーロッパ絵画において、どんな手段にも動じない女性の意志の強さと能力の誇示を示す。
それと同時に、男性に対して女性への誘惑に身を委ねることへ警告という側面もある。クリムトは後者を意識したらしい。
クリムトは、当時の保守的な画壇と対立しウィーン分離派を結成。新たな芸術を模索し挑み続けた彼の人生を、作品通じて感じ取ることができた。