焼き菓子の香りに目を細め、幼少期の私が顔を出す
チョコレートが焼けた香りに、思い出は助長される
幼馴染と言われるような関係性の子がいた。誕生日は二日違い。近所の公園で出会ったその子は、瞬く間に一番の友達となった。
同じ幼稚園、何度も遊んで当時の私にとって彼女は最初の友人だった。
違う小学校に行き、それでも低学年の間は何度か遊んでいた。中学生に上がり私たちは別の世界を歩くようになった。用があれば話すけど、関わりはまるで他人のよう。そういうものだと思いつつ、当時のようには戻れないと少しの寂しさがあった。
ともかく、彼女