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元気でいろとは言わないが、日常は案外面白い

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作家による日記風エッセイ
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2023年6月の記事一覧

セブンティーンアイスを見かけた今日この頃

青が住んでいた 梅雨になり馬鹿みたいな太陽と蒸し暑さが行き来する中、ふと、駅にセブンティーンアイスを見つけた。 セブンティーンアイスは100円台の種類豊富な棒アイスが魅力で、自動販売機で売っていることもあり非常に親しみが深いアイスである。 学生の頃、この自動販売機がグラウンド前の壁沿いに置かれていた事を思い出した。 コンビニに行ってアイスを買うのは現実的ではなかった。すぐ近くにあるけれど、休み時間に外へ出るのはあまり褒められたものじゃなかったからだ。 それでも暑くな

セブンティーンアゲインを見た今日この頃

戻りたい一瞬はあるか。 つい数年前まで、どうしても戻りたい一瞬があった。言ってしまった一言、踏み出さなかった一歩は確実にそれからの人生を変えた。 私の人生を振り返る度、産まれた瞬間が15歳の時だと思ってしまうのだ。それまでの時間は正直思い出したくもないような、長く苦痛の時間だった。 二度目の生を受けたのは18歳の時。 全てが変わったと気づいたのは大学生活が始まって数ヶ月が経ってからだ。キラキラ輝く記憶は思い出となり、その全てがここにないと悟った。輝きを与えてくれた人を

声をあげないと未来は変わらないと変わる途中で世界が嘆く

世界はこうやって変わっていくんだろうな 25年生きている。そのうち憶えている時間はどのくらいだろうか。半分にも満たないかもしれない。記憶は更新されていくから、いらないものから消えていく。けれどその一瞬一瞬に感じた全ては確かに生き続けている。 人類が産まれてどのくらい経ったのだろう。正確には、人類が今の人型を保ってから。言葉を交わし集落を作り生活を始めてから。紀元前から生き続ける人間の歴史は語られない物語を含めると、それはそれは膨大な量となるだろう。 考えるのが好きだ。知