ロードバイク 基礎固めのLSD
ロードバイクのトレーニングは一般的に高強度、短時間のトレーニングから始めて、徐々に長時間に移行していくのが良いとされています。
これまでにロードバイクのトレーニングを積んできて身体が出来上がっている人、すでにフォームが固まっている人は、筋肉がフレッシュなうちに高強度で追い込むのが良いでしょう。
しかし、まだロードバイクに乗り始めて間もない人や、基本的なフォームが出来ていない人はLSDから開始するのが良いでしょう。
LSDは毛細血管の発達や、体脂肪の燃焼などの効果が得られると言われていますが、LSDにはそれ以上の重要な目的があります。
まず、眠っている毛細血管を目覚めさせる効果に関してですが、近年の研究ではそもそも眠っている毛細血管などは無いという研究結果も出ています。そして、高強度のトレーニングでも毛細血管は発達すると言われています。
次に、体脂肪の燃焼ですが、それであればうぉーやランニング、水泳などの運動でも良いということになります。
では、なぜLSDは重要なのでしょうか?
それは、フォームの習得という点にあります。
高強度のトレーニングをいきなり行うとフォームを乱す要因となったり、また、乱れたフォームだと身体を追い込もうと思っても心肺機能を高めたりスピードが上がる前に筋肉が先に張ってしまい心肺機能も高まらず速度も上がりません。
LSDは楽に、いかに効率よくバイクを進めるためのトレーニングとなります。
ケイデンスは、110~120の範囲内の高ケイデンスで行うことが望ましいです。
ひとつは、高ケイデンスだと前回述べたような脚の引き上げなどを行わなくとも、自然に綺麗なフォームが身に付きます。
そしてもうひとつが、レースを目指す方にとっては、高ケイデンスに慣れることは強くなるために必要なことだからです。
例えば、クリテリウムなどのスピードレースの場合ですとレース中にスピードの変化が頻繁に起こりますが、高ケイデンスだと、スピードが上がる度にサドルから腰を上げなくともシッティングのままケイデンスを上げてスピード変化に対応できます。
ヒルクライムの場合ですと、後日述べますが、高ケイデンスだと筋肉に乳酸などの疲労物質を溜めにくいため、レースを有利に進めることが出来ます。
ランス・アームストロングやクリス・フルーム、カンチェラーラなどのような強いレーサーが高ケイデンスで走ることで近年のロードレース界は高回転に移行してきました。
それが物語ってるように、長いレース、連日に渡るレースでも高ケイデンスが有利であることは証明されています。
この高ケイデンスに慣れるためにも、LSDを行う際はなるべく高いケイデンスを維持するようにしましょう。
自転車を速く走らせるためには大きなギアを速く回すことに尽きますが、いきなり大きなギアを回すことは出来ず、また、自分のレベルに見合わないギア比で走っているとペダルを踏みつけるクセがついてしまいます。
まずは、軽いギアを速く回せるように、そして徐々に大きなギアでも速く回せるようにトレーナーを積んでいきましょう。