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必死に役に立つ人間になった私が、本当に手に入れたかったもの。

「役に立つ存在でいなくてはならない」
という強迫観念はありませんか?

「日本人は自己肯定感が低い」
とか、

「子供の自己肯定感をどう育てるか」
など、

さまざまな場面で語られることが
多くなっています。

これは、自己肯定感を幸福の
土台のように考える人が

いかに多いかということの
現れでもあると思います。


A子さん(45歳)も、
そんな一人でした。


夫と部屋でくつろいでいる時でも、
「私は、いかにあなたの役に立っているか」

ということを見せなきゃという
気持ちになって、知らないうちに
そういう言動をしてしまいます。

どんな些細な事でもいいから、
「自分は役に立つ」と
アピールしないといられません。

自分は役に立つという話題も尽きて、
ただ黙ってスマホをいじっている
時間が、耐えられないほど苦しいと
言います。

【役に立つことで生き延びてきた】

催眠に入って、この苦しい気持ちの
始まりを探っていくと

批判的で支配的な母親の元で、

必死に自分の価値を
証明することで生き抜いてきた
子供時代のA子さんが浮かんできました。

彼女の下に立て続けに2人の弟が生まれ、
母親からあらゆる手伝いを要求され、

「役に立て」ということをかなり
はっきり言われ続けてきたそうです。

母親は弟ばかり可愛がる人で、
同じ部屋にいるのに
A子さんには視線も向けませんでした。

それでも少しでも母親から
気持ちを向けてもらうことを期待して、

娘というよりまるで使用人のように、
お手伝いを続けて来ました。

閉鎖的でピリピリと
張りつめた雰囲気の家で

母親が望む通りの成果を出すことが
A子さんの生き延びる唯一の方法
だったことを思い出しました。

それは、社会人になってからは、
目標達成=評価という、
A子さんにとっては当たり前の
生き方になっていました。

それが楽しいのか、
苦しいのか、
つらいのか、

あまりに普通のことなので、
改めて考えたこともありませんでした。

夫は優しくて、
A子さんにそういうことを
求めない人でした。

だから、否定もされないかわりに、
評価もされていないように
感じてしまいます。

A子さんは、
夫からの評価のないことに、
1人で苦しんで1人で怒っています。

どれだけやっても自分を
評価してくれなかった
母親を見ているようで、

苦しくなってしまうのです。

しかしA子さんは、
心のことに取り組んでいくにつれて、

彼とくつろいでいる時までも
「自分の価値を示すこと」
に囚われている自分に、

「なんか変だぞ」

と気づいてきました。

【過去の気持ちに乗っ取られる】

彼女が苦しいのは
過去の気持ちに
乗っ取られているからです。

A子さんは
「価値のある自分になる」ことが
解決策だと思っています。

社会人になってからもそうでした。
そして現に、職場でも
かなりの評価を受けています。

なのに、

いくら評価を得ても苦しくなるのは、
無意識の中に「自分は価値がない」
という過去の気持ちがあって、

何かのきっかけで、
その気持ちに乗っ取られて
しまうからです。

そして苦しくなると、
頑張って「価値のある自分になる」
ことで解決しようとしますが、

現実の世界でいくら評価されても、
無意識の中にある

「自分は価値がない」という
気持ちには何も届かないのです。

自分の価値を高めるための
解決策に一生懸命で、

「自分は価値がない」という気持ちは、
ほったらかしのままだからです。
そこに気づく人はほとんどいません。

現実世界で評価されれば、
自己肯定感も上がり、

自信を持った自分になれると
信じて疑わないのです。

【ネガティブな気持ちを解決しようとしない】

一般に、仕事でもプライベートでも、
問題は解決することが望まれますね。

でも無意識の中のネガティブな
気持ちを癒していくときには、

そのネガティブな状態を、
解決しようとしないでください。

つまり、その状態から
「良くしようとしない」のです。

びっくりしましたか?

「良くしようとしない」で、
そのままの状態を
受け入れてあげるのです。

「もっと良くなりましょう」と
働きかけると、

今のそのままの状態を
否定されたことになるので、
固まってしまうからです。

「自分は価値がない」
というネガティブな気持ちを、
そのまま受け入れることです。

A子さんが、無意識の中にある
「自分は価値がない」

という気持ちに気づいて、
ネガティブな気持ちだけど、
そのまま受け入れてあげる。

この気持ちをわかってあげて、
受け入れてくれる人は
誰もいませんでした。

無意識の中で何十年も、
ひとりぼっちのままでした。

その気持ちは今まで
そんなことをされたことがないので
驚き、抵抗し、
反発するかもしれません。

やがて、
A子さんとその気持ちさんとの間で
コミュニケーションが始まっていきます。

何十年も邪魔者扱いをされて
一人ぼっちでいたその気持ちは

やっと緩むことができ、
育っていくことができます。

【こちらから会いに行く】

A子さんは、それまで絶対に
感じたくないと思っていた気持ち、

「自分は価値がない」

という気持ちを受け入れてみると、
思っていたより悪くないことに
気づきました。

むしろ 懐かしいような愛しいような
寄り添ってあげたくなるような
感じがしたそうです。

小さい頃の風景と共に
あの頃の色々な気持ちが蘇ってきて

その過去の気持ちたちを心で
抱きしめているような
そんな時間が過ぎていきました。

過去の気持ちに乗っ取られていたのは、
こちらから会いに行って
なかったからなんだ、
と気づいたそうです。

「 『自分は価値がない』
という気持ちさんも
私の心の中のいつでも会える場所に置いて
一緒に暮らしながら育っていって
くれるような気がします 」

と、晴れやかな表情で
語ってくれました。



【「心を育てる講座」第3部開講のお知らせ】

今回お話した
「ネガティブな気持ちを受け入れる」

これは癒しをもたらすのに
とても効果的なものです。

長い間見ないようにして
邪魔者扱いしていた
ネガティブ気持ちを受け入れる、

なんてできるのかな?
そう思うのは普通ですよね。

でもやってみると、そんなに
悪い感じがするものではありません。

むしろ 癒される時の感覚に
近いものがあります。

最初から一人でやるのは
難しいかもしれませんが、

講座の中で共に学ぶ仲間と一緒に
少しずつ体験していくことで
より楽に、スムーズに
習得することができます。

7月20日(土)から始まる
「心を育てる講座」 第3部では

・過去の気持ちに乗っ取られる
・他人の気持ちに乗っ取られる
・自分の無意識の中にある気持ちが、他者を乗っ取る

という、乗っ取られ現象が
どのように起きるのか、

それをどのように癒したら良いのか、

を習得していきます。

頭で理解するだけでは、
なかなか実際の役に立たないので、

皆で体験しながら、無理なく、
少しずつ習得して行ってもらいます。

ネガティブな気持ちさんたちと
仲良くなった先には、

もう思わぬところで顔を出す、
心の傷や痛みに足を取られることなく、
生き生きと楽しんで、リラックスして、

温かなつながりを感じて生きる
豊かな人生が待っています。

皆さまのご参加をお待ちしています。

【心を育てるセラピー講座 第3部】

お申込み&詳細はこちら
(申込締切:2024年7月10日まで)
 ↓ ↓ ↓

https://utage-system.com/p/Cs5p0oxrg2DT


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