プラカード持ちで初めて退屈死するかと思った時の話
みなさんは街の中で不動産などのプラカードを持った人が突っ立っているのを見たことはありますでしょうか。僕はあのバイトを短期ですがやっていました。
実質何もしないで金がもらえる!と思った僕は応募してやってみたのですが、すぐ後悔することに。
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プラカード持ちのバイトはたいてい土日祝に行われ、会社が指定した場所に向かいます。10名前後の人が集まってそこから二人一組になり、一人はプラカード持ち、もう一人はティッシュ配りを選べます。
僕はすぐさまプラカード持ちを選びました。ティッシュ配りはなんとなく抵抗があり、どっちも時給変わらないので楽そうなやつがいいと思ってました。
だいたい朝の8:00頃に集合し、途中で昼に1時間ほど休憩、解散はだいたい17:30か18:00頃です。
二人一組のペアがそれぞれ持ち場に向かい着いたらプラカード持ちスタートです。
さて、このプラカード持ち、やることが本当になく僕は30分で飽きました。会社にもよるのでしょうが、携帯は禁止、イヤホンは禁止、座るのも禁止とまさにただそこに突っ立っているだけです。
ごくたまーーーに、通行人から話しかけられますが1日で一人や二人、ゼロの時もあります。もし興味持った人が物件の案内まで繋がればインセンティブ支給!とかありましたが初日で諦めました。
飽きて何をするかと言えば、不動産の物件が書かれている看板の絵を眺めて高層マンションの階層を数えたり、そこにいる描かれている人の数を数えたり、しまいには草がどれくらい生えているか数えだします。
それも飽きると通行人が次に左右どっちに行くか予想し始めたり、カップルが歩いていれば付き合ってどれくらいか予想したりと人間観察を始めます。
そういったことを経てやっと昼休憩になります。ファミレスやマックに入って疲れた足を癒し、1時間ほどでとっくに見飽きた風景に戻ります。
午後も経ちっぱなしなので頭の中で空想をしはじめます。じゃんけんゲームを始めたりオリジナルのなぞなぞを考えたりと次々にゲームをこなしていきます。
夕方にもなるともう考えることもなくなり、トップ画にあるダンボーのような目をしています。ジョジョでいうカーズは考えるのをやめた状態。
ひたすら終わりの時間がくるのを待ち、ついにその時はやってきました。社員の合図で終了の連絡があり、無事「何もするな」というミッションをやり遂げました。
人間は何もするなと言われるより、何かやることがあったほうが幸せなんだとその時気づきました。普段ベッドで寝転がって「暇すぎて死ぬ」とか言ってましたが、本当に退屈死しそうになりました。
その後、僕がプラカード持ちではなく、真っ先にティッシュ配りを選んだことは言うまでもありません。
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