見出し画像

居酒屋のホールスタッフから気づいたらお好み焼き屋をやっていた時の話

僕は大学生の時に某居酒屋チェーンのホールスタッフとしてバイトをしていました。時給に惹かれてかつ新規オープニングでの募集だったため、人見知りの僕でもできそうと思い飛び込みました。

働いた期間としては数カ月でしたが非常に濃い経験をさせてもらいました。

***

初日は大変楽しかったのを覚えています。ホールスタッフの同期6人ぐらいとインカムやハンディの使い方から覚えてワイワイ楽しくやってました。初めてのお客様に注文を聞いたときはめちゃくちゃ緊張しましたが、それも忙しさであっという間に慣れていきました。

異変が起きたのは2週間ほどしてからです。まず、同期の一人が最近みないなーと思って店長に聞いたら、人員が足りない他の店舗に出向になったと聞かされました。

社員じゃあるまいしバイトで出向とかあるんか、と思いましたが気づいたら僕も歩いて5分ぐらいのところにある系列の居酒屋に半出向になりました。そこから気づいたら電車で2駅、5駅とどんどん遠くの居酒屋に出向になり、合計10店舗ほど経験したと思います。

最初は文句も言ってましたが、慣れるもので明日はどの店舗っすか?と自ら聞きに行くようになり、他の店のハンディの使い方や仕事の進め方を覚え、バイトの人とも仲良くなりました。

ただ、ひとつだけあまり気が進まなかった店舗があり、それは居酒屋だけれど大きな鉄板がある店舗です。

お好み焼きやもんじゃなどがメイン商品でまずとにかく熱く、片付けるのも面倒でその店舗の時は正直気がすすみませんでした。

一番面倒なのはお客様から代わりに焼いてくださいとか、おススメの焼き方を教えてくださいと言われること。暇なときはいいのですが忙しい時にそれを頼まれると「少々お待ちください!」と言ってテーブルに向かうと「遅い!」と言われることもありました。

まぁでも慣れれば楽しいものです。気づいたら「ヘラ」の使い方も上手になったり、おススメのトッピングとかも覚えていきました。

そんなこんなでお好み焼きも悪くないなと思い始めたとき、ぱったりと「出向」がなくなり元の居酒屋で平凡に働くようになりました。元の居酒屋は至って普通であの暑さを懐かしいと思う時もありました。

結局、当時「熱い」想いで一緒に働いていたお好み焼き仲間ともお別れを言えずでしたが、この記事を書いていたら無性に行きたくなってきました。

今晩はビール片手にお好み焼きにしよう。

サポートいただけましたらそのサポートで次のクリエイターの支援をします!