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第2話~上京した頃~

80年代米国製コンバースは中国製に比べステッチの入り方が微妙に異なる。これが1足数万円するのだからロマンをくすぐられる。

4限の経営学が終わると、飲み会の誘いを跳ね除け、東西線中野行きに乗り込み、隣の高田馬場駅へ向かう。スターバックスで深夜0時まで働き、ヴィンテージの靴や服を買う資金を集めた。「モノからコトへ」という消費行動の変容を表す標語が世間に出始めた頃だった―2014年。

僕がモノにこだわる理由。それは、情報が溢れる時代に「選ぶ」ことが重要性を増してくるので思考停止しないためだ。リーバイス501と505の違いは重要であり、自分は「すっきり履きたいから505を買った」という具合に、“選んだ理由”を言えることが大切だと思う。

18歳の僕にモノにこだわることの意義を教えてくれた目白の古着屋BAROには感謝している。

Life is C( Life は Birth と Death の頭文字の間の C )という言葉があるが、私にとっての C は 「Choose」である。あなたにとっての C は何だろうか。―特に今は Cooperate も悪くない。         (いわき民報掲載)

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