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03. 13歳からとは言わずに②
こんにちは。いかがお過ごしですか?
私は先週、久々に長時間大学にいることが多かったので、精神的にも体力的にもかなり消耗していました…。年末の休暇がすでに恋しいです。笑
さて、今回は前回から引き続き「13歳からのアート思考」を紹介していきたいと思います。前記事ではおすすめポイントの紹介をさせていただいたので、今回は印象に残っているポイントを3つほどまとめてご紹介していきます!
印象に残っているポイント
1. 本質的なのは表現の結果ではなく、探究する過程
2. 目に映る世界は人の知識や経験によって大きく歪められる
3. アートの2種類の見方
本質的なのは表現の結果ではなく、探究する過程
著者の末永さんはアートを植物で例えています。私たちが普段作品としているものは植物でいう花の部分のほんの一部で、その下には「興味のタネ」がありそこからは無数の「探求の根」が四方八方に大きく広がっています。
興味から探求、その過程こそがアートの本質であるはずなのに、その結果である花の部分の方が注目されがちです。
この探求の根から花を咲かせる人々をここでは「アーティスト」と呼び、それに対して花の部分のみを育てる人々をここでは「花職人」と呼んでいます。花職人は気づかないうちに他人が定めたゴールに向かって手を動かしているだけで、思考の部分が培われていません。
この部分は私はむしろアートでなく、日常に変換して考えていました。
SNSやインターネットで他者の行動や言動が見えやすくなっている現在、他人と比べることに無駄に神経をすり減らすことが多くなったように思います。そこで見られる写真などはここでいう「花」の部分であり、花職人が作った本質のない見栄えだけのものにすぎません。目に映る世界は人の知識や経験によって大きく歪められる
みなさんが「うまい」と思う作品ってなんでしょう?
ここでは絵画をもとにして考えてみてください。多くの人が遠近法によって描かれた「リアル」なものがうまいと思うのではないでしょうか?
しかし、この遠近法も結局は人が経験によって培ったもので実際の景色がそう見えているかというと実はそうでなかったりもします。
一般的に考えられる「リアル」が本当に自分にそう見えているのかもう一度自分に問いかけてみると、物事を自分目線で考えられるきっかけになるかもしれないですね。アートの2種類の見方
こちらの書籍では、アート鑑賞方法として「背景とのやりとり」と「作品とのやりとり」の二つの紹介されています。
まず「背景とのやりとり」ですが、ここでいう背景とは、作者の人生、歴史的背景、制作のコンセプトなどのことを指します。アート鑑賞において、一般的にこちらの「背景とのやりとり」の方が重要視されがちですが、ここでの本題点は、人は作品の背景を知るとそれが「正解」と決め思考をストップさせてしまうことにあります。
「背景とのやりとり」の際は、ただ情報を正解と受け止めるのではなく、自分なりの問いかけを同時にしていくことが大切なのです。
『リアルとは一体なんだろうか』『目に映るように写し描いたものだけが素晴らしい作品なのだろうか』などの疑問を持つことで、作者の制作意図を知った時により深い理解を得られるのではないでしょうか。
次に「作品とのやりとり」です。こちらとのやりとりではアーティストが何を考えて作ったかなどは一切関係ありません。それが抽象画である場合、『まるでこの形…みたい』であったり、『柔らかい色で描かれていて、優しい気持ちになるな』など、作品から自分が素直にどう感じたかが大切なのです。
この二つの鑑賞方法を実践すれば、これまでよくわからないと思っていたアート作品たちも、全く新しい視点でより深く作品を理解していけるのではないでしょうか?
以上が三つのポイントでした。
こちらの書籍、読んで終わりではなく、読者が本を読んだ後に、実際に美術館やギャラリーなどでアート鑑賞方法を実践したい!という気持ちに直接アプローチしてくれています。
実は、今週末からロンドンに短期旅行に行く予定なので、こちらのアート鑑賞方法を訪問先の美術館で実践していきたいなーと思っています。
こちらも美術館の紹介なども含めてまた記事にしていく予定です。
そのほかは、その時に気になっている一つの作品だったり、アーティストについてランダムにゆるく書いていこうと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました!