見出し画像

[プロローグ] 旅の記憶を辿る

私は旅人。
これから、もう一つの旅に出ようと思う。
思考の旅である。


3度の夏を越えて

社会人最初の夏が終わり、気がつけば満身創痍だった。お金を稼ぐのは良いこと、どんな方法でも、お金を稼ぐのは良いこと。そんな良いから逃げたくて、旅に出た。

まだ新品だったバックパック

あれから3年、今年も夏が終わる。私は今、あの頃の「良い」のために生きていない。長く苦しんだ摂食障害はすっかり影を潜め、体重は12kg増えた。気持ちはずっと軽くなった。「幸せ」って言葉にした瞬間胡散臭くなるから、最近あまり文字にしたくない。けれどとりあえず、生きていてかなり楽しい。

旅がなければ死んでいた

いろんな場所へ行った。楽しいことも、つまらないこともあった。遠回りしたけれど、いろんな旅を通して少しずつ、いろんなものが造りなおされていった。

旅が人生を変えたなんて大袈裟だけれど、それでも旅がなければ今の私は。

志摩。日本にも素敵な場所が無数にある。

何が良い旅かは人によって違う。けれど、人生に影響するような旅は、良い悪いを超えて魅力的だとも思う。

このままで良いんだろうか、自分には他の人生があったんじゃないか、まだ間に合うんじゃないか。今を生きる人のほとんどが一度は考えることだ。そんなとき、人生を変える旅に出会えればどれだけ幸運だろう。

回顧録を書く

旅は現実逃避なのか。否、私は旅が、日常を幸せに生きるための気づきを得るツールであって欲しい。

でもそれって、どんな旅だろう。

わからないから見つめ直してみようと思う。どんな旅で何が起きて何を思って何が変わったのか。なぜ旅が魅力的なのか。どんな旅が魅力的なのか。それを知るための旅研究、そのベースになる旅回顧録を、今更ながらスタートします。

気づけば旅について色々と聞かれる機会も多くなった。女子ひとり旅、なんだかんだ安全に生き延びている私が気をつけていること。そのあたりもシェアできればなと思っているので、お付き合いください!

また行きたい場所。メキシコ西部の港町の夕暮れ時。

いいなと思ったら応援しよう!