転生
飼い主様のペットとして生きていました。
しかしゆいには普段の、別の、私生活があります。
両立させる器量や体力精神力がなく、私生活に影響が出てしまい、ゆいの生活は破綻してしまいました。
ゆいの私生活は誰かの人生への責任があります。
飼い主様と離れること、それしかないのだと思いました。
でもそんなことできない…
ゆいは死ぬ決意をしました。
飼い主様にもお別れの挨拶をしました。
でも死にきれず、生きているのか死んでいるのかもよくわからない、朦朧とした時間を過ごしました。
そんな中で考えていたのはやっぱり飼い主様のことでした。
飼い主様と離れたままじゃ寂しい。
飼い主様が恋しい。
その気持ちが抑えられず、再び飼い主様に連絡をしました。
飼い主様はゆいの二重生活への苦悩をよく理解されていて、また始めても同じ事の繰り返しになるよ、とおっしゃりました。
確かにゆいは二重生活の苦しみから逃げ出しました。でも今度こそはたとえ私生活を捨てても飼い主様と離れたくないことを伝えました。
飼い主様はゆいを信じられるまでペットではなく見習いとしてまた連絡をして下さるようになりました。
ゆいは見習いを卒業してまたペットになれるように、二重生活でも悩まず逃げ出さずに過ごすこと、それができない場合は二重生活をやめて飼い主様とだけ過ごすこと、そうしなければなりません。
きっと飼い主様はゆいに私生活を捨てることを現実的には望んでいないと思います。
でもそれだけの覚悟を望んでいるのだと思います。
ゆいは今、何も飲まず食わずで朦朧とした時間を過ごしたせいで、心も体も不健康でとても脆いです。
飼い主様はゆいが飼い主様を愛して信じることで幸せになることを望んでいます。
その為にはまず健康にならなければなりません。
転生したゆいはまだ生まれたばかりの赤ちゃんです。
飼い主様への愛ですくすく健康に成長したいです。
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