制作裏話:"op.3 Horizons of Netherd"
こんばんは。かざりゆいです。
以前宣言した通り、ちょっとした裏話を書いていこうと思います。
制作時に考えていたことの備忘録も兼ねて。
楽曲へのリンクは記事の最後に置いてます~。
制作過程の話
制作の経緯
当時、既存シナリオを題材としたボイスドラマコンテストが開催されていて、その応募作品に対して一部BGM提供として参加させていただいておりました。
寄せた中の1曲、EDテーマとして制作したものが"op.3 Horizons of Netherd"になります。
(後々、ボイスドラマ自体がコンテスト「DouDou文学賞」で賞をとるのですが、その話はまたいずれ)
※作者様からの依頼によらず、シナリオをイメージ元とする自主制作です。原作シリーズ公式ではありませんので悪しからず。作者様、チームの皆様方、コンテスト運営の方々、素敵な機会をありがとうございます。
コンセプト
劇伴制作の依頼を頂いた際の、「劇前の導入と劇後の幕引きにさしこむBGM」「この物語のイメージてきなもの」という要望が始まり。
原作の読後感が「爽やか」だったので、まずは「明るく希望ある感じ」にしたいなと。
他のチームメンバーにもイメージを聞いてみたところ、「宇宙が舞台なのでサイバー感あるもの」「神秘的だったり壮大な雰囲気」「ポップな感じ」等々。この辺で、軽快なシンセの音色をメインで使おうかなとぼんやり考え。
実際、イントロのふよふよした音は、シンセの音色を探している時に見つけて採用しました。
なので、コンセプトは
「明るく希望のあるEDテーマ。サイバーでポップな感じ」
といったところ。当時そこまで明文化はしてませんでしたが。
その後、参考にと楽曲の例を提示していただけたので、次にそれらの楽曲を分析してみることにしました。
セクション進行
当時のメモはこんな感じでした。
楽曲全体の進行を分析してみた、というところ。
加えて、各セクションごとの楽器とその役割を調べていました。
楽器編成/パート分けを聴き分ける→各楽器の旋律/リズムの役割を聴き分ける、という感じ。
メロディの変化や楽器の増減といった辺りが、特に勉強になりました。
というか、ほぼオマージュさせていただいた形。
サビ→Cメロや間奏→サビ、の流れって良いですね。シンプルだけど、盛り上がりやすくて、書いてても楽しい。
最終的に出来上がった進行はこちら。
――はい。ほぼ参考曲1です。
勿論、作りたいのはオリジナル曲であって盗作ではないので、別の要素を組み合わせていきます。
コード進行
以前、「コード進行」なる概念を学んだ頃(半年前くらいだった気がする)に、好きなボーカル曲のコード進行をメモに書き付けてました。
細部はともかくとして、骨子はコレ。
「好きな曲の進行を使えば良い感じにできないかな?」という趣味丸出しの理由で、今回採用したのが「6451進行」でした。「小室進行」とも呼ばれているようです。
そんな訳で、勉強というか練習も兼ねて、このコード進行を使ってみることにしました。
因みに、例で挙げた曲はしっとりして物悲しい作品だったので、コンセプトと真逆です(笑)。
コード進行が同じでも、全然違う曲になる!
本制作
――というわけで、コンセプト、メイン楽器、セクション進行、コード進行、が決まり。
あとはカリカリと作曲……と言っても劇伴を書くのはのまだ2回目。初回の順序に沿って作りこんでいきました。
参考曲のおかげで筆が乗り、1週間どころか数日で仕上げて提出したらしいです。既にデモができていた戦闘曲(op.2)よりも先に完成したという。
タイトル決め
仕上げにタイトル。夜明けを迎える地平線をイメージして。複数形にしたのは、メインキャラクターそれぞれが、新たな目標を得たから。
え? 「宇宙が舞台なのに地平線」? ……天体の影から恒星が現れる様子を、地平線の夜明けと呼んだっていいじゃないですか!(スケールが大きすぎる)。
最初に公開した際、天体名"Netherd''に定冠詞"the"をつけ忘れてたのはご愛嬌ということで……。
あと、''Netherd''の綴りは私の妄想です。原作設定ではありませんのでー。
出来上がった曲
個人的には、オブリガートが良い感じにハマったなぁということで割と気に入っています。
――と、そんなこんなで、2回目のブログ記事なるものを書いてみました。
2ヶ月近く前なのでもしかすると違う部分もあるかも。まぁ概ねこんな感じだったということで。
自分がやった事の復習にも有効そうなので、追々、他の曲についても書いてみようと思います。
それでは、また。