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【和訳】parachute / Covet - あの日のわたしとあなたへ -
▼Official MV
You and I were standing outside the house where this all started
Love was not enough, but I know we'll make it through
はじまりの場所で佇んでいた
伝えそびれたことだらけだったな
でもきっと大丈夫だよ
You don't have to believe me, you don't have to say you will
These days are far and few between, and I don't want to waste them
言わなくてもわかるよ
あなたの言いたいこと
あの日はもう遥か遠い過去でも
悲しい思い出にはしたくないから
Someday you will realize you don't need it anymore
これでいいんだって
Someday you will realize you don't need it anymore
いつかそう思える日が来るよ
+あとがき
Covetといえばインスト系かつテクニカルなイメージですが、私はこの曲でCovetが好きになりました。Yvetteのことは、私が本格的に作編曲を始めた頃、音作りが今よりずっと全然出来ずジャズマスターを持て余してた頃に、Youtube動画で初めて知りました。
▽ただただ美しい 将来家にスタジオつくるのが目標(隙有自分語)
すみません、話が脱線した。
本題の歌詞について。
この曲、歌詞自体は少ないんですが、6分くらいの長尺の曲です。
でも曲の構成によりストーリー性が増してすごーーーく素敵な曲なんです。
一見すると失恋の曲かな?と思うんですが、それを超えて「愛すること」そして「許すこと」をテーマにしているように感じました。
というのもどこかのインタビュー記事かなんかで「父親を亡くしたことが自分にとって大きな悲しみだったけど、この曲を作ることで成長できたし、昇華することで、乗り越えることができた」みたいなのを読んだ記憶があって。
まずVerse部分
You and I were standing outside the house where this all started
Love was not enough, but I know we'll make it through
You don't have to believe me, you don't have to say you will
These days are far and few between, and I don't want to waste them
はじまりの場所で佇んでいた
伝えそびれたことだらけだったな
でもきっと大丈夫だよ
私を信じなくてもいい
言わなくてもわかるよ
あなたの言いたいこと
あの日々はもう遥か遠い過去でも
悲しい思い出にはしたくないから
かなり意訳してるなーと自分でも思う。
特に「Love was not enough」をどう取るかが、難しかった。
「愛が充分じゃなかった」というのはどういう意味なんだろう?
相手の愛が足りないという意味にも取れるから「すれ違った」ということかなと思ったけど、後半。
Someday you will realize you don't need it anymore
いつかそう思える日が来るよ
このフレーズがこの曲の肝の部分だと思うんですよ。
「きっといつか、もういらないものだって気付くよ」っていう許しは、どこにかかっているのかというと、
You don't have to believe me, you don't have to say you will
ここなんじゃないかと思うんです。
それはなんでかというと、
These days are far and few between, and I don't want to waste them
「あの日々はもう昔のことだけど、無駄にはしたくない」
あなたと過ごした日々のことを無駄にしないというのは、悲しいだけの思い出にしない、すべて受け入れるということなのかなと。
そして相手の言いたいこと、抱えていることとは「必然の別れに対する罪悪感、苦しみ」。人の気持ちも肉体も、常に移ろいゆくものでどうしようもないもの。
それでも本当に愛しているからこそ、許せるんだなあって。
幸せな思い出であればあるほど、その対象を失ったときの反動が大きい。
思い出自体は変わらないけど、現実が変わることで解釈も変化してしまうのが苦しみの元のような気もするよね。ままならないよね、人間って。
空を飛んでいるような浮遊感の中で曲が始まり、思い出を振り返るようなVerseと間奏部分。ちょっと静かになって「Someday you will realize you don't need it anymore」を経て曲が盛り上がっていくのは「それでも進んでいかなきゃ」というしなやかさな強さを感じます。最後穏やかに終わるところは「もういいんだよ」みたいなカタルシスがあるなあって。
色々と思いを馳せながら聞いていると、涙が出てきちゃうんだよお。。
音楽ジャンル的にオタク向けだからか、日本に住んでる海外の人と話したときに「このバンド知ってる日本人に初めて会った」と言われたくらい、あんまり知っている人自体に出会わないYvette Young、Covet、ぜひ聴いてください。
▽アコースティックverも美しくてよいです