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今日も私たちができたことは、たいせつな人を悲しませないってことだ
この世界はそんなに悪くないとは思うけれど、この私で生きることを、この人生を、辞めたいなって思ったことは何度だってある。
人が当たり前にできることは当たり前にできる人でいたかったし、不安や疑問を感じたり立ち止まったりしない人でいたかった。
普通に就職の道を進める人でいたかったし、人並みのコミュニケーション力をもっていたかった。
飲み会を楽しめる人でいたかったし、好きと同じように嫌いも言える人でいたかった。
人よりできないことが、あまりにも多すぎる。
ただ、人の人生で起きるいちばん幸せなことは生まれるときに起こっていて、どんな人にも、産んでくれたお母さんがいる。それから、家族や友達、愛してくれる人がきっといる。
どんな人生でも、生きることを辞めたら、生きることを諦めたら、きっといちばんたいせつな人にとって、いちばん悲しい出来事になるだろう。いろんな涙を流させるだろう。後悔させるだろう。
時に私たちは死が最善の方法だと思えるけれど、それはいちばん大切な人を、いちばん悲しませる方法になるのだと思う。
今日も出勤前に「朝5分早く起きる」ができなくて、明日もなんだかできない気がする。ダイエットの意志を固めるのはいつだってご飯を食べた後で、問い合わせの電話をしなければと心の中のto doリストに入れているはずなのに、もう何ヶ月経つだろう。
そんなわけで、誰にも迷惑をかけないけれど、怒られるわけではないけれど、できていないと自分だけは気づいていることは、日々を過ごすなかで、人生を生きる限り、ぽつりぽつりといくつだって増える。少しずつ少しずつ心の元気をなくしていく。
でも、今日も私たちができたことがある。たいせつな人を悲しませないってことだ。それは生きるってことだ。昨日だってできた。一昨日だってできた。なんと、生まれてからずっとできてきた。
お父さんお母さんにも、交通事故や最悪の場合の、悲しい連絡を送られずに済んだ。
たいせつな恋人や友達を今日も悲しませなかった。
それだけですごい。今日何かを頑張るってことは、さらに上をいこうとしてるってことだから、毎日が歴史に残る奇跡の挑戦みたいだ。
今日も、生きようと思う。明日も生きようと思う。私たちは、自分だけの今日を生きることで精一杯だけれど、たいせつな人の今日をいちばん悲しい日にしていない。それはすごく偉いことだ。
職場で出来事があって、そんな風に思った今日だった。午後の仕事も頑張ろうか。