将棋めしとおやつの旅~また愛知(6)西洋菓子舗 不二家
(2022年1月の記録です)
叡王戦第6期よりスポンサーとなった不二家は、数々の対局おやつを提供している。予選では、LOOKチョコレートやチョコまみれなど馴染みのあるお菓子が詰まったペコちゃんの絵のBOXが棋士の傍らに置かれ、タイトル戦ではケーキや季節限定のお菓子なども登場する。藤井聡太先生が2021年叡王戦第5局でおやつに選んだ柴犬の顔を模したケーキ、コロコロしばちゃんなどは、大変人気になりしばらく品薄で、私もなかなか買えなかった。
さて、そのタイトル戦のおやつとして提供された「不二家プレミアムバターサンド」、「プレミアム生ミルキー」は、自宅から近い不二家で全く見かけない。よくよく調べてみると『西洋菓子舗 不二家』という、不二家とは別格で特別感のある商品を扱う店舗でしか販売していないものであった。
全国に5店舗しか無い(2023年8月現在6店舗)この店、例の感染症の蔓延の影響もあり、なかなか行く機会に恵まれなかったが、餡麩三喜羅の大口屋と同じく三越栄店にあったのだ。渡りに船である。
かくして『西洋菓子舗 不二家』に意気揚々と向かった。
プレミアムミルキーバターサンドもプレミアム生ミルキーも、至極当たり前に店頭に並んでいて品切れも無い。バターサンドの味のバリエーションが想像以上にある。また、エコバッグを持っているというのに、名古屋限定の可愛い鯱ペコちゃんの手提げ紙袋もついつい求めてしまった。可愛さと限定はSDGsの精神を安易に捨てさせる力がある。
それにしてもこの店、驚くほどに客足が絶えない。これが全国たった5店舗の吸引力か。とても店頭の画像を撮るタイミングなど無かった。
さて、帰宅してからの実食は、まずプレミアム生ミルキーから。プレーンとあまおう苺の詰め合わせである。要冷蔵なので持ち帰りも気を遣う。冬場のミルキーと言えば歯の詰め物はがし材として有名だが、こちらは違う。柔らかく、ほどけるように溶けて甘みが広がる。北海道産の練乳と生クリームで濃厚なコクと公式にあるが、確かに深い味がした。
あまおうは中に酸っぱい苺の味がする何か(ジャムではない)が入っている。
ところで、その後、不二家の生ミルキーはいわゆる普通の不二家でも販売するようになり、また、時々コンビニでも扱うようになった。いずれもプレミアムという文字がつかない生ミルキーだから、北海道産ではない原料を使っているということかもしれない。
依然として生ミルキーの最高峰「プレミアム生ミルキー」は西洋菓子舗 不二家でしか手に入れられないようである。
次は「プレミアムミルキーバターサンド」だ。定番はプレーン、福岡県産あまおう苺、カリフォルニア産レーズンで、期間限定のフレーバーが2種類あったので一通り求めた。
私にとってバターサンドと言えば六花亭のマルセイバターサンドが基準になるので、それとの比較で表現することをご容赦いただきたい。
まず、クッキー部分のしっとり感はそこまで無く、サックリとした歯触りである。挟まっている様々なフレーバーのミルキーバタークリームは意外としっかりしていてミルクとバターの深い甘みが感じられる。フレーバーによって果肉感がはっきりしているものと、香りに特化しているものがあった。
それにしても、やっぱりバターサンドはレーズンが最高だと思ってしまう。六花亭の擦り込みはかなり根深い。
こちらのプレミアムミルキーバターサンドは、2023年7月にリニューアルされてパッケージも変更になり更に美味しくなったそうだ。期待が膨らむが、今のところまだ入手していない。いつかまた購入できるタイミングが来たら、別のフレーバーを味わってみたいと思う。
(つづく)