将棋めしとおやつの旅・千葉~龍宮城スパ ホテル三日月
千葉県民たるものホテル三日月のCMソングを歌えずに県民を名乗る資格無し。県内で超有名なホテルのひとつ、それがホテル三日月である。
かつて、家族で同グループの別のホテルに泊まり、すぐ近くの海や、広々とした室内外のプールで子どもを遊ばせて、疲れ切って帰ってきた翌日の仕事の辛さがなかなかのものだった思い出がある。
今回、泊まってはいない。別の宿泊先に行く途中に、ちょっと一杯お気軽にといった感じで立ち寄ってみただけである。
目当ては『あさりカレー』。2021年の棋聖戦第1局で藤井聡太棋聖(当時)が召し上がったものだ。宿泊せずにこのカレーを飲み干すための近道をここに記しておこう。
このホテルの敷地内には、本館「龍宮亭」、新館「富士見亭」、スパ「龍宮城」、お子様広場「お祭りランド」という建物がある。
対局が行われた「富士見亭」は入って一番左手、中央は「龍宮亭」でどちらも宿泊用施設だ。右手のスパは日帰り入浴ができ、スパの隣の「お祭りランド」は広いお土産売り場とお子様の遊び場(ゲームセンター)がある。
龍宮亭のスタッフの方にランチをいただける場所があるか尋ねると、「お祭りランド」の中にレストランがあるとのこと。早速行ってみることにした。
こんなに浮かれた場所でタイトルホルダーが厳かに召し上がったお料理をいただけるのだろうかと不安になる。ぐっと堪えて直進すると、ホテル三日月の歴史が展示されているギャラリーがあった。
もしやと思って入ってみると…。
ガラスケースの一番上の段には対局で使用された駒が。
グッズより、盤と手形と揮毫色紙をガラスケースに入れなくて大丈夫なのだろうかと思ったが余計なお世話である。あさりカレーを求めて彷徨っていただけなのにこれらに遭遇できたのだから運が良かった。
さて、レストランはギャラリーを出て右に折れたところにあった。何やらフードコート的な雰囲気である。本当にここでタイトルホルダーが頂いた…以下同文。
テーブルに着くとペラのメニューもあった。間違いない。
今は特に負けられない時ではないが、楽しみにしていたあさりカレーを注文した。
人手不足か、盛り付けられたままカウンターに放置されてなかなか運ばれてこなかったカレーはぬるかった。私が日頃「カレーは飲み物」などと言っているからだろうか。ぐいっと簡単に飲み干せる温度。ちょっと残念。タイトルホルダーはきっと熱々で頂いていたと信じたい。
このカレーの具材は、あさりを筆頭に、パプリカ、ズッキーニの姿が発見できた。なお、同伴者への聞き取りで、れんこん、さつまいもの存在も確認された。ベジポタ感の無いサラッとしたルーである。辛みを感じないのはぬるかったからだろうか。
会計を済ませてフロアを歩いていると、こんな段ボールを見かけた。
ハウスさん、ニチレイさん、あなた方はどのカレーになったのですか?
とりあえず、今度行くことがあったとしたら熱々のカレーが食べたいと切実に願う。
さて、もう一つの目的はあの植樹であるが、これは「富士見亭」エントランスの近くにあった。
そう言えば、お祭りランドの中の土産物売り場に、棋聖戦グッズはあったのだろうか。確認せずに出てきてしまったが、ホテル三日月のホームページでは販売中のようなので(2022年1月現在)今もお土産として購入できる可能性が高い。
ホテル三日月は県内にあと2か所ホテルを持っているが、その2館については3月に経営権が別会社に譲渡される。コロナ禍で観光業界は苦しい時ではあるが、どうかこれからも千葉県を代表する宿泊施設であってほしい。
♪♪旅ゆけ~ば~三日~月~ ホテルみか~づ~き~♪♪♪
(つづく)