自分の弱みを打ち明けてみたら、目に映る世界がちょっぴりやさしくなった
昔から、人に頼ったり、弱みを見せたりするのがすごく苦手だ。
「できない」「わからない」と言ったら、幻滅されてしまうのではないだろうか。
私の悩み相談なんかに、だれかの時間を使わせてしまうのは申し訳ない。
申し訳ない、なんて、気を遣ったふりをして、本当は自分のみっともないところを見せるのが恥ずかしい、というしょうもないプライド。
「弱みは極力だれにも見せないほうが人に迷惑をかけないし、好感を持たれるはず」と、都合のよい言い訳を自分に許して、弱みと本当に向き合うことから、人と向き合うことから、ずっと目を背けていた。
だけど最近、そんな自分が少しずつ変われているような気がする。弱みを、恐る恐る自己開示してみると、なんとも予想外なことが起こりはじめたのだ。
「30代未経験からライターを目指すのは無謀なのでは」と思いながらも始めた小さな挑戦について、当時の不安を包み隠さずに書いたら、1年以上経った今でも読んでスキを押してくれたり、「背中を押してもらえた」「勇気が出た」と感想をくれたりした人がいたこと。
メディアの編集部を立ち上げてからは、「タイトルに悩んでハゲそう……アドバイスください!」「この文章がしっくりこない。だれか助けて〜!!」と泣きつくと、秒速で超的確な返信をくれるメンバーがいること。(いつもありがとう)
心臓をばくばくさせながら「力を貸してほしい」と思い切って声をかけてみたら、「頼ってくれてうれしい」と言ってもらえたこと。
できないこと、わからないこと、不安なことを打ち明けてみる。人に助けを求めてみる。そうすると、思いもよらなかったあたたかい反応をもらえることが圧倒的に多い。なんなら感謝までしてもらえる。いやいやいや、私のほうこそありがとうだよ。
そしてなにより、自分から弱みを開示することで、相手からもまた「同じことで困っていた」「実は私もこんなことで悩んでいて……」と打ち明けてもらう場面も増えた。
お互いの弱みにアクセスし合うと、なんとも不思議な連帯感が生まれる。その連帯感が、結果として物事をポジティブに推し進める力になることも大いにあって。
「弱みは極力だれにも見せないほうが人に迷惑をかけないし、好感を持たれるはず」という私の思い込みは、むしろ逆だったみたいだ。自分の弱みを見せないということは、間接的に他者の弱みも受け付けない意思表示に映ってしまうのかもしれない。だから、まずは自分から弱みを開示していくことが、相手とつながる第一歩になるのかなと。
もちろん、さらけ出したからといって私自身の弱みを克服できたわけではない。今日も、根回しが下手で、計画を立てるのが苦手で、いきあたりばったり。そんな自分が嫌になるし、迷惑をかけてしまっている人もたくさん。
でも、ひとりでなんとかしようと必死にもがいていた頃よりも、結果的に物事が前に進む速度がぐんと上がった。人との結びつきも強くなった。
私が私のままでも、周りのみんなと一緒に、今までよりちょっといい未来がつくれる。そして弱みの自己開示は、ときにだれかを勇気づけたり救ったりすることだってできると知った。
そう思うと、少し生きやすくなった気がする。あなたが抱えているその生きづらさの重りも、少しだけ分けてもらって、一緒に持たせてくれませんか? と、今なら言えるような気がする。
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