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10年間(2012~2021)絵の上達した練習方法

絵の変遷(人間)



高校生編

2012年以前


剣道部室のホワイトボードに描いたカイジ(2012年頃)

この頃の絵はほぼ残ってない。ノートに落書きはしていたが処分してしまった。

【絵のレベル】
・漫画のキャラの顔がある程度描ける。
・人の身体、服が正確に描けない。
・ただし、美術の授業で描くような風景画は割と得意だった
【やっていた練習】
・スラムダンクとハンターハンターの模写(基本的には顔しか描いてない)

要約すると、顔以外まともに描けなかった。顔も今思うと微妙だけど。誰しも通るであろう、目とか鼻だけやたら練習する時期。
どうやったら上達するのか全然考えず描いてた。
基本的に絵を人に見せたりとかもしてなかった。カイジの絵みたいな笑いをとるための絵は別として。

2013年

カラオケDAMで描いたアイドルマスター天海春香(2013年頃)


【絵のレベル】
昨年と変わらず。
【やっていた練習】
無し。

この頃も本格的に絵は練習してなかった。大学受験でそれどころではなかった。
友達とカラオケ行ったときにDAMのお絵描き機能でウケを取り出したのはこの頃?
絵の模写は小学生のときからやっていたから(遊戯王カードとかポケモンとか)、割と出来た。
自分の描いたものについて、人から反応がもらえる」って体験がこの時点で出来てたのは良かった。

受験勉強のストレスで生まれた化身

絵の練習ではない余談。
英文法を覚えるときに↑みたいなふざけた絵を描いて記憶に定着させようとしていた。例えば、assure A of Bで、AにBを保証する、という意味になる。
ここで「アシュアー」というキモいオリキャラを描いて、そいつに「オレが保証するぜ」とかセリフを言わせる。これが結構暗記に役に立った。

大学生編

2014/4/1~模索

2014年末の絵。剣道日本の表紙を見ながら描いた。画材はボールペン。これだけでもかなり時間がかかっている
英語の授業で描いた漫画(と言っていいの?)これが人生初の漫画だった。

この年の夏、19歳の誕生日あたりに転機があった。
普通免許を取得する直前くらいだったと思う。
高校の頃の剣道部でカラオケシダックス(今はカラオケ事業から撤退している)に行く機会があった。
カラオケDAMのデンモクには、指で絵が描けてそれを画面に映し出せるという機能が付いていた。

デンモクで絵を描く僕(2014/8)

この機能で、さのまる(佐野市のゆるキャラ)をうろ覚えで描き、画面に映したのだ。
これが、友達に超ウケた。爆笑だった。

このことがきっかけで、
絵なら自分は輝けるのかもしれない」という、謎の自信が湧き上がって本格的に絵を練習し始めることにした。


カラオケDAMのお絵描き機能で描いた「さのまる」

「何はともあれ、まずは人が描けるようになりたい」と思い、とりあえず書店で以下の本を購入。 https://amazon.co.jp/dp/4415311911/ref=cm_sw_r_tw_dp_YZJ03D49NY9KWF2V7J08…

結論から言うと、僕はこの本を有効活用できなかった。
この本で3か月程度練習したが、多分このまま続けてもこんな身体↓しか描けるようにならなさそうだなと思い、「人体の練習法」について考え始めた。

こんな身体

2015/1/1~人体練習方法の確立

大学1年生の正月。実家に帰らず前橋市のアパートで年を越したころ、あることに気が付く。
人は筋肉で出来ているのだから、筋肉を全部覚えれば人体が描けるようになるのでは!?
このとき、プロはみんな骨と筋肉を覚えてるのではないかと思った。 ここから、2年にわたる骨と筋肉の模写練習が始まった。

2015/4/1~ただひたすらに骨と筋肉を…

絵にお金をかけたくなかった僕は、google画像検索で「手 骨」「脚 筋肉」とか調べて、一番リアルな画像を模写するという練習を始めた。シャーペン+ボールペンを使い、紙はA4コピー用紙だった。残念ながら、その練習絵は引っ越しの際に全て処分してしまい手元には残っていない。

やってみて、3か月で上達を感じた。骨のどこに筋肉が付いているのかが頭に入っていき、段々と人の筋肉の動きを日常(テレビとか。スポーツ番組)でも観察するようになっていた。

2015年5月の絵。人がまだ描けないので昆虫を描いていた

2015/7/1~色鉛筆による雑誌模写

身体について分かってきたので、夏休み(8月)には、雑誌のグラビアをシャーペンと色鉛筆で模写する、ということを始めた( 今でも覚えてる、週刊プレイボーイの2015年No.27号のグラビアだった)。
この模写は、時間がかかってもいいので正確に描く、ということを重視して、数カ月かけて10枚くらい描いた。

2015年7月の絵。 未熟ではあるけど、鎖骨に三角筋が付いてたり、恥骨筋を描いてたりと人体を理解しつつあったのが分かる。大学のイラスト展に出したもので、テーマは「星」

この頃、色塗りとか線の綺麗さは二の次だった。とにかく 「対象の構造を理解して描く」 ということを重視して描いてた。
また、「模写するのは絶対に”写真”であり、"絵"の模写はしない」 という方針だった。 人の絵を模写することでは、小手先しか身に付かず本質的に上達できないと思ったのだ。

2015年8月の絵。松井玲奈さんの写真集「きんぎょ」を参考に描いた

骨と筋肉の練習も並行して進めていた。
「デッサンのための美術解剖学」という本を漫画研究部の部室で見つけたので、これをほぼ全部模写することにした。


群馬大の学祭(2015年9月)で描いた絵。正確ではないところも多いが、骨を楽しんで描いていた

そして、超ターニングポイントがこの年あった。漫研で漫画を描くことになり、「骨美」というキャラクターが生まれたのだ。この漫画は部員や友達にたいへん好評で、その後の僕の自己肯定感に大きな影響をもたらした。「やっぱり、自分が伸ばすべきものは絵だったんだ」と思えた瞬間だった。

超ターニングポイント「骨美」

2016/1/1~骨と筋肉と雑誌模写、基礎が固まる

2016年は、大学時代で一番自由に色々やった年だった。
・海洋堂のガチャガチャ骨フィギュアを作画資料として手に入れた

・骨と筋肉の仕組みをさらに知りたくて本を2冊買った。「ぜんぶわかる筋肉の名前としくみ事典」と「ぜんぶわかる骨の名前としくみ事典」

・6月ごろランニング中に捻挫してしまい、接骨院に通っていた。
そこの先生に、絵のために解剖学を勉強していると話したら、「ネッター解剖学アトラス 原書第3版」という厚い本をお貸りすることになった。
かなり良い本だけど、物量が多すぎて部分的にしか模写はできなかった(というか普通はそんなやる必要はない)。

・雑誌の人間の模写をこの年もやっていた。技術は上がってはいたものの、写真を線画に描き起こす技術がまだ未熟だった。どの線を残すべきか分からず、無駄に陰影を線で描き込んでしまっていた。

2016年8月の絵。着物部分の陰影に無駄な線が多い

線の強弱のポイントも分からなかった。どこを太く、どこを細くすべきかが分からない。色塗りの上達も後回しだった。

当時はオリジナル漫画(骨美)を主に描いていたので、漫画的表現である集中線やら効果線、スクリーントーンの技術を習得していった。
つまり、一枚絵よりも漫画の方が得意だった。
ちなみに、このときフルアナログで、Gペンをメインにペン入れしていた。

8月には初めてコミティアでオリジナル漫画を出した。

2017/1/1~ デジタルイラストへの挑戦(と敗北)

2017年の絵。ペンタブでの作画に挑戦しようとしたが・・・

知人のアシスタントをやるかもしれない事態になり、ペイントソフトSAIのライセンスを購入。実は2014年にペンタブは買っていたので、それを使ってデジタルイラストを描いてみた。しかし、全然楽しくない。結局すぐアナログに戻ってしまった。
とりあえず、デジタルイラストは置いておいてアナログな技術をまだまだ身に付けようと思った。

2017/4/1~漫画背景を描けるようになる

2017/4/13。背景素材のトレス。短時間で終わらそうとして雑になっている

人体の勉強はもう充分やったなと思い、気持ち的には一区切りがつく。
ここで背景の練習を始めた。
漫画の技術として、背景は必須と思ったのである。
さて、写真から漫画背景を描こうとしたが、全く描けないことに気づいた。どこをどう線として捉えればいいのかが分からない。
というわけで、まずは出来そうなことから始めた。
アイシーの背景素材(すでに線画化されているもの)を買ってきて、トレス台でトレスするということをした。

30枚ほどトレスしたら物足りなくなってきたので、時間をかけて写真から背景を描いてみた。手持ちの漫画(主にカイジ)を見ながら、「どんなふうに背景は描くのか」を考えて完成させた。


これはnotトレス。2点透視図法で頑張った。

2017/11/1~ 刃牙模写

グラップラー刃牙を計70P模写した

これについては、別に記事をつくるかもしれない。
線の強弱などの技術を身に付けるために、グラップラー刃牙の模写を70P行った。めちゃくちゃに効果があった。

2018/1/1~人物模写の数をこなす

2018年夏の絵。どの線を引いてどの線を引かないのか?を見極める能力がどんどん上がっていった

2015, 16年の雑誌模写では、シャーペンと色鉛筆を主に使っていた。しかし、この年はGペンと筆ペンによる模写を行った。参考写真から引くべき線を引き、無駄な線は引かないということを身に付けていった年であった。

漫画背景も引き続き練習していた。人物と背景を継続的に完成させて、技術を上げていった。

また、ペイントソフトのFireAlpacaを多少は使えるようになった(本当に多少程度)。

2018年12月の絵。トレス無しで12時間

年末には、明らかに写真を見る目が変わっていた。引くべき線と引かざるべき線の判別が出来るようになっていた。無駄な線を引かず、どの線を引けば絵として上手く見えるのか、そういうことが身に付いていたのだ。

社会人編

2019/4/1~

4月ごろ。雑誌の模写。モノクロイラストならプロと張り合える

社会人になり時間が減ったものの、基礎が身に付いていたおかげであまり苦労はしなかった。

2020年

AVパケ参考。この年にようやくデジタルイラストを描き始めた。

MediBang Paint Proを使い、線画に色を塗り始めた。

2021年

背景と人物の合わせが出来るようになる

おわりに

こんなところでしょうか。
詳しいところは随時追記するかもしれません。駆け足気味ですので・・・
みなさまの絵の上達を心から願っています。

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