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インスタグラム7.2万人の2年半。始まりとこれから
開いていただきありがとうございます。
インスタグラムで美術館を中心とした街巡りを発信している
「ひとりで巡る美術館のムトウ」です。
約2年ほど前から美術館に特化した発信をしていて、最終的には約7.2万フォロワーの方に見ていただけるアカウントになりました。
そして、この度、インスタグラムでの定期更新を終了し、この2年半を締めくくるための文章を書きました。
インスタグラムを始めたきっかけから、インスタグラム運用の2年半を記載します。
是非とも最後までご覧ください!
インスタグラムを始めたきっかけ
2018年の4月に大学へ入学した。
毎日会う大学の友達が2人いたのだが、そのうちの1人がインスタグラムのインフルエンサーで当時フォロワーが1万人以上いた。
友達のJ(仮名)はファッション系の発信者で、日々インスタグラムのフォロワーが増えていたのを覚えている。素人でもSNSで知名度を得ている姿に面白さを感じた。
そして、フォロワーが1万人いることの影響力も間近で見ていた。
興味がある人と直接やりとりができ、多くの人たちは彼の価値を認め、それが強みになる。
ちなみに当時の僕はインスタグラムのアプリすらダウンロードしていなかったが、発信活動をすることで人生の可能性が広がるような予感がしていた。
それから2年後
2020年にコロナウイルスが蔓延し、社会は一旦止まった状態となる。
当時僕は人材紹介プラットフォームを提供する、ITベンチャー企業で働いていた。
コロナウイルスの蔓延によって、当社の求人数が著しく減少し、社会が止まったことへの影響が目の前で起きていた。
そして、同時に観光業が大きな影響を受けていたため、国がGO TOキャンペーン(旅行支援)を始める。
観光地は、以前よりも観光客が少なく、通常よりも安い価格で旅行ができた。
僕はこれをチャンスだと思い、国内を観光するひとり旅を始める。
ただ僕の性格上、観光を楽しむだけだとただの遊びになってしまうから、何か別の目的が欲しいと思った。そこで、観光地をインスタグラムで発信し始める。
2020年は試行錯誤した年
各地を観光する中で、ジャンル関係なく発信していたため、どうもインスタグラムのフォロワー数は伸びない。
発信し始めたら、すぐに人気になってしまうのではないかと楽観視していたのだが、全く伸びなかった。
なので、いろんなパターンを試していく。
観光スポット
イルミネーションのスポット
美しい写真
どれもあまりピンとこなく、僕が目標としていたクオリティにも満たなかった。
また、ちゃんと考えた上で発信をしないとフォロワー数が伸びないことがわかった。
そこで、この時に必要な能力としてデザインとマーケティングを意識的に学び始める。
ちなみに、この時のフォロワー数はおそらく1000人ぐらい。
せっかくやるからには、きちんとこだわりたい。
2021年から美術館の発信を始める
2021年1月上旬に美術館へ行く。
2020年は11ヶ所の美術館とギャラリーを巡っていたのだが、今まで一度もインスタグラムで美術館の発信をしたことがなかった。
ある時、友達にインスタグラムの相談をしていたところ、
「美術館が好きであれば、美術館に特化した発信をすれば面白そう」と言ってもらい、試しに作ってみた。
結果としてはあまり伸びなかったけど、美術館に深く興味がある時期だったので、美術の学習とデザイン、マーケティングの実践をするために継続的に発信することにした。
プラスで動画クリエイターにも憧れていたので、動画編集を学びながら作り始める。
また、当時は美術館好きの友達が誰もいなく、好きなことを共有ができる友達もほしい。
以上の理由から美術館に特化した発信をするようになる。
ここまで決まれば、あとは量をこなしていくだけ。
ひたすら、各地の美術館を調べて、美術館の企画展を巡り、発信をする。
そんな形で、ちょこちょこ見てくださる方が増えてきた。
2021年11月の時点でフォロワー数は約3800人ぐらいだったと思う。
ちなみにこのあたりから毎週日曜日のインスタライブが開始する。
僕の美術との出会い。
ここで僕が美術を好きになった理由を今まで話したことがなかったので、記載する。
僕の美術との出会いは、大きく2つある。
実家に画家の絵が飾ってあったこと。
父親が建築が好きで時々、美術館で美術と触れ合う機会があったこと。
(今も時々、一緒に美術館巡りをする)
昔から美術との接点があったことが大きく関係している。
最初は美術の知識がなかったので、自己対話型の鑑賞からスタートする。
僕が作品を観て、どう思ったのか、どう感じたのかを作品から読み解く鑑賞法。
当時は僕自身の興味・関心が知りたかったので、興味を示す作品を探すところから始めた。
そんなある時、寺田倉庫のギャラリーを訪れた際にギャラリスト(作品を売る人)がこんなことを言っていた。
「あなたが作品を観て、どう思ったのかも大事だけれど、作家がなぜその作品を描いたのかを考えるともっと面白くなるよ」と。
つまり、知識をベースとした鑑賞法。
作家の価値観や思想、受けた影響、生きてきた環境、描かれた時期などの作品の文脈を知った上での鑑賞方法を教えてもらう。
これがきっかけで美術が好きになる。
2021年12月に勝負を仕掛ける。
![](https://assets.st-note.com/img/1680265982293-f43LuqcDyv.png?width=1200)
今までは週に2本しかアップしていなかったところから、12月のみ毎日更新をすることにした。
毎日更新するためには、多くのコンテンツが必要になるから、2021年10月から11月の1ヶ月間で全国の気になっていた美術館を巡り、着々と準備を進めていた。
この時に巡った美術館の中でも特に衝撃を受けたのが、直島の地中美術館。
僕はクロード・モネの連作「睡蓮」が最も好きな絵なのだが、地中美術館には、モネの作品だけを展示した、モネの部屋がある。
自然光が入り込む空間に巨大な「睡蓮」が5作品分並ぶ。
日本で巡った美術館の中で僕のベスト3に入る、唯一無二の美術館。
そして、12月に入り、毎日更新がスタートする。
家の近くのガストが24時近くまで営業していたので、20時ぐらいに来店し、閉店の時間までひたすら作成するような日々を送る。
そんな努力も虚しく、12月末にフォロワーの増加数を見たところ、週2の発信の時とあまり変わらなかった。
この時のフォロワー数は約4500人ぐらい。
ここで根本的にインスタグラムを利用しているユーザーの中で、美術館に興味を持つユーザーが少ないことを知る。
なので、発信する上での戦略を変更する必要があった。
2022年からは新戦略がスタート
年が明けて、元日。
発信戦略を考えていく中で、これまでの延長線上だと、正直、もう伸びない。
美術の魅力を多くの人たちに伝えるためには、多くの人たちに見られるアカウントになることが大前提となる。
その条件の中で導き出した答えが「美術館を中心とした街巡り」。
美術館を中心にカフェやベーカリー、庭園、建築などを混ぜて、その街で過ごす1日を紹介する。
![](https://assets.st-note.com/img/1737808767-ESafTqyeR39K4WzbjMi1cCB0.png?width=1200)
美術館に興味がなくとも、他のジャンルで調べた時にハッシュタグで引っかかるので、興味を持つきっかけになる。
そして、名前も「ひとりで巡る美術館」に固定した。
僕の美術館巡りをそのまま体現する言葉だと思ったし、何よりキャッチーで覚えやすい。
どれも僕の趣味だったので、楽しい1日が過ごせることにワクワクした。
その戦略で作成したのが、2022年の最初に更新した「清澄白河編」。
結果としては通常よりも数値が良かった。
このフォーマットを磨いていけば、必ず伸びると確信し始める。
理由は大きく3つある。
美術館をマガジンのように発信していた人がいないこと
僕が作成するクオリティ以上のコンテンツがないこと(当時は)
街巡りの魅力に気づいて、発信している人もこの時は僕しかいなかった
この戦略をベースに小さな改善をし続けていたら、2022年3月に更新した「六本木編」がバズる。
これをきっかけにフォロワー数が伸び始める。
そして、2022年4月中旬にフォロワー数がついに1万人を突破する。
ここで街巡りで巡る場所をどうやって決めているのか、気になった方がいると思うので、記載する。
①美術館をベースにその街で巡る場所の計画を事前に立てる。
②実際に巡ってみる。
③僕の基準値に達したところのみを紹介する。
ボツになった街巡りもいくつか存在する。
そのくらいこだわりを持って作っていた。
そのあとも順調に伸び続けていき、9月に更新した「新宿編」がバズる。
そのあとも順調に伸び続けるのだが、一方で、数値が伸びていくことに対しての無意味さを感じていく。
この辺りから僕は何のために発信をし続けるのだろうかと考え始める。
ある時インスタライブで、フォロワーさんに原田マハさんの「アート小説」を教えてもらう。
原田マハさんの「アート小説」は美術の入口のような本だと思った。
僕も根本的にやりたいことは同じである。
誰かにとっての美術の入口になるような発信活動をしたい。
美術と出会ったことで世の中を見る視点が少し変わった。
具体的には、今を過去との延長線上で捉えること。
つまり、さまざまな場所にいろんな文脈が存在していて、目に見えることだけが全てではない。
文脈を知ることで、見える世界もある。
また、僕がインスタグラムを更新することで、誰かが美術館を知るきっかけになる。
興味というのは、知らなければ生まれない。
美術館とその街を巡っていく中で、魅力があるのに知られていないところが多くあった。
この発信活動は社会に対して価値を生み出さないが、誰かにとっては価値があることだと思う。
今の僕にしかできないこと。
ただ、2022年12月に入り、そろそろ定期更新の終了を検討し始める。
なぜなら、街巡りで発信したかったことがだんだんなくなってきたため。
特に東京に関してはある程度、美術館の紹介もやり切ってしまった感がある。
僕の人生の可能性を広げてくれたことは間違いないのだが、次の段階に移るべき時だと思った。
ちなみに12月末の時点でフォロワー数が約62000人。
2023年の新しいチャレンジ
2023年の元日。
この辺りで3月末までで定期更新を終了すると決めた。
ラスト3ヶ月で何をやろうか考えていた時に、どうしても「美術館を中心とした街巡り」に新しさを見出せなくなっていたので、発信内容を練り直していた。
色々考えた結果として、「アート小説の本特集」と「画家の特集」を始めた。
ちなみに「アート小説の本特集」はインスタライブでフォロワーさんに原田マハさんの小説を教えていただいたのがきっかけ。
ちなみにこの2つのフィード投稿とリールを作るのは本当に苦戦した。
ただ、苦戦するほど楽しかった。
新しいことにチャレンジする時は誰しも最初はできない。
けれども、繰り返しトライし続けることで、一つ一つができるようになり、最終的には当たり前にできる状態になる。
何回も作っては作り直して、ようやく公開できるレベルまで達することができた。
また、新しいチャレンジをすることで、「美術館を中心とした街巡り」にも良い影響を与える。
より美術が好きになったし、街巡りをすることの楽しさが一層深まった。
この時のフォロワー数が約72000人。
週2更新から週4更新へ
3月になり、3月末までで定期更新の終了をストーリーズでお知らせした。
また、ラスト1ヶ月は「週2更新」から「週4更新」に変更する。
実は裏目標として、3月末までにフォロワー数10万人を目指していた。
なぜ10万人なのかというと、美術館に特化した発信を始めた最初に決めていた目標だったため。
発信する内容は2022年に巡った街巡りを再び巡り直した内容。
去年はどれもバズっていたため、場所自体にポテンシャルがあると思っていた。
だが、人生はそう上手くいかない。
結果としてはほぼ増えることもなく、減ることもない、キープの状態。
でも、フィード投稿とリールの完成度、内容の濃さは2022年と比較すると段違いに良くなっている。
僕が今できる全てを出し切った。
2年半のまとめ
長い文章にはなったが、僕のインスタグラムの2年半はこんな感じ。
人の縁と社会の偶然が重なって始めたインスタグラム。
微力ではあるが、大好きな美術館に貢献できる活動ができて楽しかった。
自分のために始めたことだったけど、最後まで続けるにはそれだけではできない。
毎回コメントをしてくれる方や楽しみにしてくれる方がいたからこそ、自分のためではなく、誰かのために続けたいと思えた。
一旦、ここで定期更新は終了するが、これからも不定期で更新は続けていく。
観に行きたい企画展もあるし、海外を見るとまだまだ巡ったことがない魅力的な美術館が数多くある。
今後の展望
日本国内だけでなく、海外の美術館の紹介もこれからはやっていきたい。
インスタグラムを見ると、海外の美術館を紹介をしているアカウントがほとんどないので、誰もやっていないこと。
先ほども記載したが、知らなければ人は興味を持たないので、興味のきっかけとなる道筋を残していきたい。
そのために海外の美術館を紹介していきたい!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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