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LGBTに特化した就労移行支援事業所が今夏にオープン

性的少数者(LGBT)を対象にした就労移行支援事業所(障害者向けの就労訓練施設)「ダイバーシティキャリア」が、今夏に東京都新宿区にオープンする。

LGBTであり、メンタルに問題を抱えうつになる人、発達障害でもある人、非正規での職を転々としている人が、一般企業への安定就職を目指すことを想定。

Rebitによると、現状の福祉サービス現場ではLGBTへの理解教育がなされておらず、うつ病や発達障害のあるLGBT当事者の9割がセクシャリティによるハラスメントを体験しているという。

同じくLGBTに関する情報を発信するNPO団体の虹色ダイバーシティは、「LGBTはそうでない人に比べ、メンタルに問題を抱える人の割合が2倍以上高い」と発表しており、また「LGBTの自殺・うつによる社会的損失は1,988~5,521億円(うち、差別などLGBT固有の社会的困難によるものは994~4,186億円)」と発表している。

Rebitは新規事業所の運営費をクラウドファンディングで集める。目標は300万円。現在集まっているのは100万円以上。

【Rebit代表 藥師実芳氏のコメント】
私自身、トランスジェンダーで発達障害(ADHD)があります。

前職でADHD特有のミスや、トランスジェンダーであることによるハラスメントが重なり、メンタル不調になった際、「ああ、相談できる人も場もない」と感じたひとりでもあります。

これまで3500名を超えるLGBTのキャリア支援を行うなかで、「あの頃の私」とたくさん出会いました。複合的マイノリティであることで、求職時にハラスメントを受けたり、やっとの想いでつながった福祉サービスが安全に利用できなかったり、それらが重なり生きること自体に絶望し、亡くなった仲間もいます。

そして、コロナ禍で困難や経済困窮が加速していることを肌身で感じ、自分たちができることを模索し続けた結果、本事業に踏み出しました。
今回のクラウドファンディングを成功させて、LGBTと福祉分野の架け橋となれる事業に成長できるよう精一杯取り組みたいと考えています。

ぜひ、ご支援を何卒よろしくお願いします。

ダイバーシティキャリアのサービス管理責任者の石倉摩巳氏は、「トランスジェンダーを自認した高校時代、私は、この先どのように生きていけば良いのか、誰にもどこにも相談できなかった。働き方を考えることは、今後の人生や生き方に深く密接する大きな分岐点。『LGBTのことを相談したくてもできない』のではなく、相談をするか・しないかを当たり前に選択できる社会が必要」と述べた。

発達障害者の就労移行支援会社Kaien代表取締役の鈴木慶太氏は、「大変なライバルが現れた。Kaienが発達障害に特化した就労移行支援事業所を立ち上げた2012年当時も珍しく受け止められたが、それを上回るインパクトになりそうだ。LGBTへの福祉は長らく求められていたものの、誰も本気で向き合ってこなかった部分だ」と述べた。

クラウドファンディングは期間2021年5月28日(金)〜2021年7月28日(水)、目標金額は300万円。クラウドファンディングページはこちら。ReBitへの寄付は税額控除対象。一万円以上の寄付で寄付者限定イベントに招待などの特典もある。

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