【コラム】「現実逃避」という言葉があるけれど、どうにも僕にはそれがよく分からない。
「旅行とか行ったらいいんじゃない?現実逃避にもなるし」
なんていうことを今までに何度か言われたことがあります。それを人に言わせている原因は僕にあるのかもしれませんが(頭を抱えて、もうダメだー、みたいな状況だったのかもしれません)、そんなことを言われると現実逃避とはなんなのだろう、と毎度思います。
現実を少しでも忘れて、趣味に没頭したりすること。普段のリズムから外れて、現実的な生活を一時的に忘れるということも分かるのですが、どうやら僕にはそれが出来ないようなのです。
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もし仕事をしている最中に、大きな壁にぶち当たったとしたら、現実逃避をしたくなるのかもしれません。
しかしながら、こういった状況の時に、僕はどんなことをしていても、頭の片隅にぶち当たった案件が残ってしまっているのです。
普段の生活とはかけはなれた場所、例えばハワイで遊んでいようが、楽しくお酒を飲んでいようが、どうしたってその”重荷”が僕の中から消えてくれることはない。
だから、その問題を解決するには、その問題の解決策を考えるしかないんですよね。そしてそれを行使するしかない。
下手に旅行なんてして時間を消費してしまうのであれば、家で黙々と解決策を練っている方が、よっぽど早くに解決してスッキリ出来る可能性が高まる。
だったら逃避している暇なんてない。というのが僕の考え方なので、「現実逃避」するということの意味がイマイチ理解し難い。
ただまあ、考え方は色々。「現実逃避」することで解決出来る人もいるのでしょうが。
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とにかく僕は「すこぶる心配性、不安体質」なのではないかと思います。
遊んでる暇があったら、解決策を考えたい!どんなに楽しくても、重荷が頭から離れてくれない!
スイッチの切り替えが非常に下手くそな、不器用な人間なんだと思います。
ずっとこんな人間で生きてきてますのでいい加減慣れましたが、要領の良い人とか見ると、羨ましいですし、嫉妬もします。
しかし根底に眠る性格というのはどうにも変えられないもの。だから僕はそれをのみ込んだ上で、解決していかなくてはならないのです。
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「気分転換」というのもありますけど、これは「現実逃避」とはかけはなれた言葉だと思っています。
「気分転換」→より最良の答えを出すための、一時的な休息。
「現実逃避」→問題からより遠ざかるための、一時的な逃避。
という勝手な認識がありますので、「現実逃避」という言葉には、あまり前向きになれないんだなー。
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