変化に向けた地固め
昔は正解を生み出せばよかったことが、現代ではあらゆる正解が既に出し尽くされている、そんな世の中ではないでしょうか。
変動性、不確実性、複雑性、曖昧性の時代と言われ、解くべき課題や問題が日々更新されていく。
正解が数ヶ月先には正解でなくなってしまうことも。
そんな世の中では、全てをきっちり整えることが正解であるとも思えない。
構築時間が無駄となり、変化のスピードについていくことができなくなるでしょう。
しかし、矛盾しようとも整えなければ一向に前に進まない問題もあるのではないかとも思います。
現在DXに取り込む中で、社内の課題を拾いあげていますが、DXに取り組む以前の問題も多く見えてきています。
この課題の抽出の前段階では、在庫、生産、売上などの数値的な改善や生産スケジュール管理が主であると目論んでいましたが、それ以上に社内情報の共有についての問題が浮き彫りとなってきました。
この情報過多の時代の中では、有益な情報を見定めるのは非常に難しいことです。
それと同じく、社内の情報も細部にわたるまで共有しようとすると、情報過多となり個人個人の業務遂行上で拾いきれない情報も出てきてしまいます。
また逆に共有する情報を絞ってしまうと、必要な情報が不足してしまうということにもなりかねません。
一般的に人は情報を欲しがるが、自らその情報をつかみに行こうと思う者は少ないものです。
面倒なのか、そこに遠慮があるのか、はたまた別の理由があるのか理由は人それぞれだと思います。
行動へ移すハードルは高いかもしれませんが、正直なところ自分には理解しがたいと感じます。
前職の販売員だった時、休日に本社へ行き企画の打ち合わせを自ら行い、
靴や革の工場がどうしても見たいと、これも休日に直談判し工場見学に行ったものでした。
純粋に知りたい、関わりたいとの意識が強く、他者に何かを求めるのではなく、損得勘定にも思い至らないくらいに知的欲求=自己実現の欲求が勝り行動しただけの話なのですが…
このように情報を得るために貪欲に行動することに対しては理解が及びますが、反対に情報を得ようとしない理由・行動に移さない理由について理解できないことには、解に繋がらないため、その何故を突き止めなければなりません。
そこには、社内での意識の共有が不可欠なのでしょうが、入社歴も違えば生きてきた環境も違う中、そのギャップを埋める解を導き出したいのです。
決して数値で表す事の出来ない部分であるが故に難易度は高いでしょうが、
これこそITによる利便性の力が不可欠でしょう。
独立から14年、会社設立からは12年となりますが、飛躍の年、地盤を固める年とを繰り返し、階段を作り上げてきました。
幾度となく危機に見舞われる中でなかなか基盤を整える事が出来ない時期もありました。
いや、あえてしなかった部分もありました。
冒頭に述べた様に、変化の激しい時代を生き残るためには、商品のクオリティを除く部分では、たとえ不十分でも前に進まないといけないと感じていました。
もちろん、きっちり整える事で気持ち良くなりますが、その整える時間を排除し次に進む推進力に変えたことが、今のyuhakuの成長に繋がっているのです。
しかし、更なる時代の変化の波に乗る為には、あえてここで立ち止まり、地盤を固めることが必要なフェーズに来ていると思い、全ての業務にメスを入れ不具合の改善を行いたいと思います。
その都度都度で、先のビジョンと現状把握が重要であるため、縦軸と横軸のバランスを取り、革新的でかつ細やかな気配りの効いたyuhakuの商品と同じ様な会社作りを目指します。
どことも違うオリジナリティある「yuhaku」らしさが会社としても表れることを目指して。
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