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オーキャンにプロが保護者として行ってみた

長男の夢とオープンキャンパス

高校2年になった長男が帰省し、家族でオープンキャンパスを訪れる機会がありました。長男はもともと不登校傾向があり、入試でいう学力的には決して高くありません。しかし、札幌での一人暮らしの経験を通じて自分の将来について考えを深めることができたようで、小学校の先生になるという夢を持っています。今回は、自宅からあまり遠くない2つの大学、大和大学と大阪人間科学大学を訪問しました。今まで大学関係者と大学について話すことがありましたが、実際に足を運ぶことで大学選びのポイントについて改めて考える機会となりました。

保護者としての視点からの大学選び

私は高校の教諭として四半世紀以上の経験を持ち、進路指導や入試に関わってきました。今回は保護者として初めてオープンキャンパスを回りましたが、視点が他の保護者とは少し異なることに気付きました。大学関係者による全体説明は、批判的に聞きます。もちろん、説明に誤りはないものの、数値やデータの取り方や母数に関しては慎重に裏を取る必要があります。

また、全体説明は本命の大学であれば聞くべきですが、実際にはそこまで重要ではないこともあります。大抵のことは入試要項を読めば分かります。書いていないことを説明会で出すのは大学にとって何のメリットもありません。むしろ重要なのは、普通の学生の様子や、模擬授業等でのアドリブ状態のリアクション、学生と教員の関係性などを観察することです。これらの点は、大学選びにおいて大きなヒントになります。

それで言うと、大阪人間科学大学の幼児教育学科の学生さんたちは元気があって、人を楽しませようと言う心意気が感じられました。先生たちのアドリブにも怯むことなく自分の言葉で答えていました。一番印象的だったのは話す時に身振り手振りを多用していたこと。これは大学1回生から付属の幼稚園でボランティアをされているからと言うこともありそうです。息子も楽しそうに参加していました。意外と男子が多かったのも新鮮でした。

大学の特徴と自分に合った選択肢

今回訪れた2つの大学、大和大学と大阪人間科学大学を比較すると、教育学部の規模や実績には大きな違いがありました。大和大学は小学校教諭の輩出実績が目覚ましく、100名が教員試験に合格している一方、大阪人間科学大学は10名程度と小規模です。しかし、入学時の偏差値の違いによる学生の学習力の差が、各大学の支援体制に反映されています。

大和大学は学生が自力で学ぶ力を持っているため、手厚い支援は不要とされています。実際、ブースで担当の先生が「大学4回生の4月から6月は面接の練習をしっかりと積ませます。採用試験の勉強?それは学生さんが自分でされていてほとんどの方が合格されていますよ。」とおっしゃっておられました。

一方、大阪人間科学大学ではより手厚いサポートが提供されています。学生の人数も少ないので、空き時間や放課後も問題集の勉強をフォローしてもらえるとか。重要なのは、偏差値に関わらず、自分に合った大学を選び、その大学で必要なサポートを受けられるかどうかを見極めることです。勉強を続けて学力がつけば、キャンパスも広く、部活も多く、留学生共充実している大和大学で学べるし、そうでなかったとしても手厚いサポートのある大学で同じ夢を目指すことができるということです。どちらの大学もそういう意味ではとても魅力的に映りました。(もちろん、将来を見据えて長男には全科目満遍なく勉強するようには言っています。)

他にも、最近の小学校の教員採用試験の動向なども聞くことができました。わたしは私立の高校教員なので、その辺りの情報は疎く、大変助かりました。

能動的な大学選びの重要性

今回の経験を通じて、大学選びの際に重要なのは、実際に足を運んでみること、受け身で聞くだけでなく能動的に質問すること、そして学生や教員の様子に目を配ることだと感じました。また、大学の部活の練習なども見学することで、その大学の雰囲気をより深く理解することができます。大学選びは、将来の道を決める大切なプロセスです。自分に合った環境を見つけるためには、情報をしっかりと集め、冷静に判断することが求められます。今回のオープンキャンパス巡りは、そのための貴重な機会となりました。

さいごに

ここに来て思い出したのですが、オープンキャンパスについて調べる際にサイトも大学によって大きく異なることに気づくと思います。上記の2つの大学で言うと、当然大和大学の方が圧倒的にサイトはうまくできています。しかし、わからないことが会った時、大阪人間科学大学に問い合わせると夕方だったにも関わらずすぐにお返事をいただけました。至らないところがあるにせよ、先生方も事務もきっと大学のことを大事に思われているのだと言う印象を受けました。

この記事を読まれているのは、大学生、保護者、高校生、関係者などいろいろですが、何かの参考になれば幸いです。

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