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休校時だから考える本当の学びって?ぽこん星のりんりんの話(2)

前回までのお話で、りんりんはおじいちゃんのところでずいぶん羽を広げたようでしたね。

前回のお話はこちら↓

学校は前と同じだけど、何かが違う?

スポテも筋力測定もあるけど、何だか気分が自由なんです。

確かに学校は違うけど、授業もほとんど同じ。

何だろう?

そうして最初のスポテが近づいて来ました。

今回のテーマは上腕三頭筋ですが、

家中の窓ふきを毎日していたので、けっこう自信がありました。

授業中のノートと、昔の偉人、ターザンが書いた本を組み合わせて自分のたとえ話集もまとめました。

スポテも思ったより面倒じゃないな、と思えました。

先生も毎日たいへんなんだな、と気づきました。

そしてスポテ発表の日。

上腕三頭筋、以前はクラスで下から3番だったので、おっかなびっくりで成績表を受け取りました。

そこには・・・?

りんりんは目を疑いました。

セクション別ではまさかの校内一番でした。

栄養学語彙リストなんて、ポコン星の生徒の中で上から4番です。

なあんだ。筋トレって

そんなにつまんないこともないな。

りんりんはそれからも毎日、凧揚げやキノコ採りに出かけ、お母さんにおいしいスープを作ってあげたりもしました。

凧揚げは本当に楽しくて、気づいたら誰よりも高く飛ぶようになっていました。

先生になったりんりん

りんりんは今、ポコン星で先生をしています。

昔も今も筋トレ重視で学校の教え方はあまり変わってない。

周りの先生も、りんりん先生は違うから、と相手にしません、

でも、りんりんはキノコ採りや山歩き、コマ回しや雪合戦で自分がつけてきた筋力から学びのヒントを見いだしています。

将来、生徒が自分の力で異種競技や他の惑星のスポーツに貢献し、一生楽しんでトレーニングするようになれることが目標なんです。

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お話のベースになっている体験

お話は、おしまいです。

これは、実話に基づいた寓話です。わたしは義務教育時代は学校で課せられることになじめず、自由研究と読書、ものづくりしかしませんでした。

宿題なんて一年分ためてチャラにしていたので、先生が呆れて叱りもしませんでした。

両親は、英語での多読、時折知り合いの外国人の自宅での長期滞在、外国人相手のボランティア、大学での聴講など、常に新しい世界を提供してくれました。

時にそれは厳しく、親も英語も嫌いだった時期もありますが、よく考えると「宿題をやれ」「忘れ物をするな」といった細かいことは何も言われなかった。

この物語を書く事で、自分がいかに息子に毎日つまらない説教をたれているか、反省しました。

物語では、筋トレの話が出て来ます。必要な「学力」を計る「物差し」から逆算した内容から「無駄」を極限まで削ぎ落とした勉強は、ダンベル100回と変わりません。

若い頃に身に付いた学習方法は良きにしろ悪しきにしろ、一生影響します。

教育に携わるのであれば、「筋トレ」より「凧揚げ」、「栄養学の暗記」より「カニ取り」で学びを伝えたい。

結果的にそれは「スポテ」で好成績を収めます。

「スポテ」の点数を上げるかどうかではなく、日々の学びを楽しみ、一生続ける学習力を身につけられるかどうか。

この辺りが鍵になりそうです。

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江藤 由布(ゆう)
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