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スケートボードにこれからの世界を見た

なにげなく見たオリンピック中継から得たもの

つい先日まで行われていたオリンピック東京大会。
新種目のスケートボード 男子ストリートで日本人選手が金メダルを獲得したというニュースを見ました。
その演技の様子やインタビューを見ていたら、スケートボードというものに興味がわいてきました。

スケートボードの技や走りに魅かれたのもあるのだけど、選手の気負いのなさとか、会場全体のカジュアルな雰囲気とか、そういうのがすごくいいなぁって感じたんです。
追い詰められた感じも緊迫感もなくて、ひとりひとりが自分のランやトリックにベストを尽くそうとしている。そして、素晴らしい演技をした選手には、国関係なく歓声やハグで祝福する。
競っているというよりか、それぞれが自分のできることに集中している。
コンテストというよりか、みんなで讃えあって楽しもうとしている。
そんな感じが全体を包んでいて、いいなぁって思ったのです。

選手たちから感じたこと

そこからスケボーのテレビ中継は全日程見たのですが、会場から伝わってくる空気、選手が発してる明るい雰囲気、どれもすごくよかった。

たとえば、演技前に行う選手紹介。
趣味のウクレレを抱えてる子がいたのがかわいかった(*^^*) これから試合だっていうのに、スケボーと全然関係ないもの持ってきてるし(笑)。でもその場を思いっきりたのしんでいる姿がすごくよかった。

そして同じく選手紹介の時に感じたこと。
横一列に並ぶ選手たちが、敵!とかライバル!って感じじゃなくて、みんな仲間みたいに肩をくんだり笑いあったりしているのもよかった。
その後のインタビューで「スケボーではライバルってのはなくって、みんな友だちです」と言っているのを聞いて、やっぱりそうなんだぁって思ったり。

選手たちの言葉は、印象に残るものばかりでした。
ある選手は滑走後に
「緊張とかプレッシャーとか全然なくって、自分のかっこいい滑りを見せられたからよかった」
と晴れやかな笑顔で答えていました。
オリンピックの舞台で、緊張もプレッシャーもなかったなんてすごい!でも、本来はそれでいいんですよね。自分が好きなこと、楽しいと思えることをやれている。それがどんなにしあわせなことか。

ほかに印象に残ったのは、技を失敗した時の選手の表情。
「次だよ、次!」と言って笑顔を見せる選手や、腕を突き上げて自分の滑りを讃えるようなジェスチャーをする選手。いろんな人がいたのだけれど、どの人も落ち込んだ感じがない。失敗した自分を責めることもしない。これってとても大切なことのように感じました。
滑れていること自体が楽しい、そういったことに意識が向いているから、失敗を責めない。
そうなんですよね、自分を責めなくていいんだ。

これからの世界のあり方

あとは、素晴らしいランをした選手のもとに、他の国の選手が駆け寄り、抱き合って喜びあっているのも素敵でした。
「ライバルはいない。みんな友だち。」という言葉がここにも表れていました。
そして、これが今後の世界のあり方になっていくようにわたしは感じました。

競い合うのではない。
奪い合うのでもない。
みんながお互いを認めあい、祝福する。
そして自分のことも認める、責めない。
誰かを押しのけて上にあがろうとするのではなく、みんなで楽しもうよ!と肩を組む。
そういう世界がスケートボードの中にはあって、それがこれからの世界全体が向かう道を示しているように見えたのです。

もう、ひとつのイスを我先にと争うことはしない。
みんながお互いのありのままを讃えあう。
たとえ失敗したとしても、それも分かちあって励ましあう。

これからの世界はそんなふうになっていく。
スケートボードから、わたしはそんな未来を見たように思います。


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