あつ森をはじめたけど駄目だった
伊集院光とSwitchがきっかけ
みんな大好きな「あつまれ動物の森」(通称:あつ森)
事前情報をあまり仕入れず、攻略サイトもほとんど見ないで始めたのが今月の5日。毎日カブ価をチェックし、木を伐採し、化石を堀りつつ借金地獄を繰り返してきましたが、約3週間であつ森ライフは終了しました。
始めたきっかけはSwitchが手に入ったから。そして伊集院光があつ森にハマっていたから。
最初の1週間は新鮮な気持ちで楽しんでいました。タヌキチの評判が悪いのは知っていましたが、どうしてなのかは実感がわかないまま木を切る毎日。最終的に、家を増築するごとに当然のように次の借金を提案してはものを買い叩くという悪魔の商人だと気づくのに時間はかかりませんでした。
彼の指図どおりに家を立て、橋をかけ、博物館を建てる。独裁タヌキチ王国の奴隷ライフは結構面白かったです。
けれどコイン稼ぎ以外は何も面白くない
ところが、2週間もするとこのゲームの煩わしさが顕著になってきました。一番最初に感じたのは住民との会話です。彼らから得られる情報は意外と多く、新しいレシピやアイテムを貰えることがしばしばです。
しかし、その頃には既にこのゲームが「コインを稼ぐゲーム」であると認識していた自分には一切がどうでもいいものでした。
たくさんくれる家具も珍しいレシピも、全部どうでもいい。なぜならこっちは借金を早く返したいだけなのです。島の景観とかなにか必要なの?家を飾り付けるくらいならそれらを換金しましょう。
ひたすら岩を割り、木を伐採し、魚を釣り、昆虫を取り、マイルとコインを稼ぐ。それしかこの島では意味がありません。家具があろうが床が豪華になろうが、新しい住民がこようが、興味が湧くのは一瞬だけ。
なのに住民たちは話しかけてきますし、タヌキチやフクロウに鑑定を依頼する必要もある。そして彼らの話し方は非常に冗長です。フクロウの豊かな表情だけが救いですが、基本的にルーチンワークなので会話はスキップしたい。だけど何周目だかの初回説明を毎回聞く羽目になる。
うんざりします。
そして会話があったら次は選択コマンドですが、特にタヌキチがひどい。自分が求めている要望にまでたどり着くためには、役所のタッチパネルのような長ったらしい選択肢を追う必要があります。いったい何回Aボタンをおせばいいのでしょうか。選択肢も矢印で一発で選ばせてください。
うんざりです。
カネのなる木で損をしたらもうどうでもよくなった
そして違和感を抱きながらの昨日の朝。いつものようにカネのなる木からコインを回収した瞬間、違和感を覚えました。5万近くを埋めたのに3万しか回収できていない。
ようはカネのなる木には1万以上を埋めてはいけないらしいのですが、攻略記事を読む必要性を感じなかった自分はそれを知らなかった。知らずにやったとはいえ自分の過失です。ただ、このゲームへの意欲は一気になくなりました。
だってコインを稼ぐゲームですから。損をする必要性がなかった。損失は軽微でも、取り返す意欲も意義ももはや存在しない。どうでも良くなりますよね。
どうやらこのゲームは住民たちとのふれあいが大事らしい
後で気づきましたが、どうやらこのゲームは「どうぶつの住民たちとのハートフルな日常を楽しむ箱庭ゲーム」らしいです。
どうみても奴隷ライフを楽しむゲームなのに
ハートフルな日常を楽しむのだから、住民との会話が冗長なのでしょう。アイテムがそろっているのも、無人島生活を楽しくするためのメタファーなようです。あまりにも興味がないので辞めるまで全く気づきませんでした。
世の中にはポケモンの世界や名古屋を再現する猛者がいるそうで、それはそれで楽しそうだと思います。ただ自分にとっては資金を回す以外にこれといった目的はなく、そもそもゲーム内のアイテムは素材以外に一切がどうでもいいので集める理由は存在しません。誰かが来たところで広場に放置してあるアイテムはそのまま放置。
これがどこかのゲームのように協力プレイで凄まじいものが作れるなら、あるいはマイクラやマリオメーカーのように計算機を作れるなら面白かったことでしょう。ですがそんな拡張性はありません。
正直、飾る理由がないので空っぽの家とむき出しの地面でも何ら支障がない。橋と階段くらいしかインフラはいらない。レシピがガチャでしかでない上に何があるのかも把握していないので、手に入れたいものなんて最初から存在しません。高く売れるアイテムレシピや素材くらいしか持っている理由がないのです。
ルーチンとなっている木の伐採にしても、全てオートメーション化したいくらいでした。会話だって面倒くさい。カブも時間になったら自動的に売買されてほしかった。
分かると思いますが、普通にあつ森を楽しんでいる人は正常で、こちらが異常なのでしょう。
だからといってガチャや作業ゲーが好きなわけではない
でもですね。別に作業が好きなわけじゃないです。単に日常にルーチンを加えたかっただけです。
だってそもそも作業が好きなら木の伐採をオート化したいなんて思わないですし。自分にとってこれは簡単にできて実績が挙げられるものだからやっていたわけで、好きでやってはいませんでした。ましてアイテムを集めたり街を豊かにすることに興味ないなら続くわけがありません。
あらゆるガチャと相性の悪い人間には、いまのゲーム界隈が異世界に思えます。